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人のいい彼、大盤振る舞い事件

noteがきっかけで素敵な本に出合いました。その本は、一気に読めて、一度に笑って泣ける、たいへんお得な本です。

この本の一番最初に紹介されている話は、著者の弟さんとのエピソードです。このエピソードは、noteでも読むことができます。

30年来の付き合いになる彼

私には、30年以上の付き合いになる人がいます。思えば妻よりも長い付き合いです。私の人生の中で、一番長い付き合いです。

その人は、私よりも年齢が一つ上で、今、56歳の男性です。しかし、ダウン症という病気があるので、わたしよりはるかに老化が進んでいます。ダウン症という病気を持っていると老化が早く進みます。そのため、最近はだいぶ体力が落ち、動きも緩慢になってきました。しかし若いころは、私と一緒にやんちゃなことをいっぱいしていました。

やんちゃだったぼくたち

彼は、私が経営する事業所の利用者です。今は、事業所の規模が大きくなり、二人で遊びに行くこともほとんどなくなってしまいました。しかし私が勤め始めたときは、利用者が10人の事業所で家族的な雰囲気の事業所でした。まだ法的なしばりもゆるく、いろいろなことが自由にできた時代でもありました。

そのころ、私と彼はよく一緒に遊びに行きました。私と彼は年齢が近く、趣味も一緒でした。二人でウルトラマンの映画を観たり、東京ドームにプロレスを見に行き、その帰りに飲みに行き、私の家に泊まっていました。

そのためいろいろなハプニングもありました。東京ドームのスタンド席で動けなくなった事件、銭湯で背中に彫り物がある人と仲良くなった事件、道路で大の字事件、サルからうんち投げられる事件、大盤振る舞い事件、などなど思い出すと笑い出すことがいっぱいです。

大盤振る舞い事件

今日、紹介している「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」やnoteに書かれている、弟さんが万引きと疑われたエピソードと似たようなことが、私の知人の「大盤振る舞い事件」です。また、本の中には、著者の弟さんの優しさや人の良さがたくさん書かれています。この点は、私の知人と共通するところでもあります。

大盤振る舞い事件についてお話します。当時の事業所は、コンビニの真裏にありました。ある夏の日のできごとです。私の知人の彼は、いつものように「帰りま~す」と言って帰って行きました。それから数分後、彼はコンビニの袋を持って戻ってきました。その中にはアイスクリームが5個入っていました。彼はそれを「どーぞ」と言って支援者やボランティアに配り始めました。

私たち、支援者はあわてて言いました。
「どうぞじゃないでしょう、お金どうしたの?」
彼は、毎日その日のお小遣いとして200円しか持っていませでした。アイスをたくさん買うことはできません。

裏のコンビニ行くと、コンビニのおばさん(オーナー)は笑顔で言いました。「なんだ、いつでも良かったのに。でもえらいじゃない、みんなの分まで買って行くんだからさぁ。」

人づきあいのいい彼

彼は、誰にでも陽気に声をかけます。彼のおかげで、商店街の八百屋さんとも仲良くなりました。おかげでいっぱいいっぱいおまけをしてもらいました。彼の人づきあいの良さは、私にはない才能です。

最後に、「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」の著者、岸田奈美さんが本の誕生秘話を綴ったnoteを紹介します。



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