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AIに任せた方が良いかもしれない

コロナ禍への対応に関する記事を読んでいると、これをきっかけにして、さまざまな分野でIT化が加速していることがわかります。私が所属する福祉分野もAIとの共存を考えなければいけません。

福祉は生き残れると言うが…

サピエンス全史の著者、ユヴァル・ノア・ハラリ氏の新刊「21Lessons」を読むと、対人ケアの仕事はこれから先もなくならないだろうと書かれています。あと10年で人間が行う仕事の約半分がAIに変わると言われています。その中で、対人ケアの仕事はこれからも必要とされるだろうと言うのです。しかしこれは、今のままでいい、ということではありません。対人ケアの中でも生き残れる職種とそうでない職種、もしくは必要とされる人間とそうでない人間が出て来ます。 

福祉とIT/対人援助とAI

私たち福祉従事者の中には、福祉とITは関係ない、AIに対人援助は無理だと思っているところがあります。しかし、支援者が、ヒトの方がすぐれていると思っている職種や実務も、利用者の視点で見るとITやAIの方が適していることがあります

私たち支援者は、利用者の希望を聴き、利用者をとりまく環境などを総合的にアセスメントをして支援計画を作ります。そのときにおちいりやすいあやまちは、支援者の思い込みや偏見を含んだ計画です。支援者はそのことに気がついていません。その点、AIは思い込みや感情に左右されない支援計画を作ります。またAIは、虐待をすることができません。

アルゴリズムの時代

また、ハラリ氏は同書の中で、意思決定の時代は終わったと言います。私たちは、一見、意思決定をしているかのように思うが、それはアルゴリズムによってそう導かれているのだと言います。

私たち支援者は、利用者の生活の幅を広げようとしたり、より効率の良い生活をしてもらうために提案という支援を行います。
「〇〇をしたらどうですか?」
「たまには〇〇も食べてみませんか?」と、いうような支援です。

たとえば、外出をしたら▲▲というお店で食事をすることがパターンになっている利用者がいたとします。支援者は、「■■もおいしいよ」と言って別のお店を提案して利用者を納得させます。また、それをガイドヘルパーに告げます。確かにそのお店もおいしいかもしれません。しかし、利用者にとっては、いつもと同じお店の方が安心できるという場合があります。

支援者は、利用者がある特定の行動に執着をしていると「こだわり」と命名して、その行動を改善しようとします。しかし、利用者にとっては、自分にとって最も最適なデータの積み重ねがこだわりであり、それはアルゴリズムととらえることができます。

私たち福祉職は、今、他職種連携が求められます。これからは、AIとの連携を考える必要が出て来ました。 

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