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早稲田エクステンションセンターZoom講座「社会情動スキルを身につける」を受講して②/身につける目的

2021年02月06日、早稲田大学エクステンションセンターZoom講座で、向後千春先生の「社会情動スキルを身につける」を受講しました。今日は、この講座を受講したきっかけ、目的を自分の仕事と関連付けてまとめます。

受講のきっかけ

私は、障がいのある人たちが利用する事業所を経営しています。この仕事においても「社会情動スキル」はだいじなスキルです。この講座を受講したきっかけは、主に次の2つです。

1.福祉の職場は「社会情動スキル」を意識していない。
2.利用者の支援を組み立てる際は「社会情動スキル」が重要になる。

社会情動スキルとは

向後先生は、社会では、学校では教わってこなかった人柄、態度、習慣、信念などが、知識やスキルの土台になっていると言います。学校では、これらのことについて、繰り返し繰り返し言われてきました。ただし、それらは教わっているのではなく、ただ忠告されているだけです。だから、身につかぬまま社会に出ていきます。しかし、社会では、それら社会情動スキルが求められます。たとえば、就職時の面接では、その人と一緒に仕事をしたいか、といった人柄をみます。

私も、面接試験や実地試験で、その人の人柄をみて採用してきました。しかし、その判断は、裏切られることがあります。人は、状況によって態度を変えます

対人援助職における社会情動スキル

感情労働と呼ばれる対人援助職は、社会情動スキルを鍛えなければいけません。私たち援助職は、常に感情を使って仕事をしています。利用者や家族から相談をもちかけられると、自分の感情がわいてきます。支援者は、忙しいときに声をかけられたときと、そうでないときでは、表情や声のトーンが変わります。感情のコントロールができていません。

また、支援者の態度はだんだん雑になったりゆるくなったすることがあります。福祉の職場は、周囲の目がなく、閉鎖性があるためヒエラルキーができやすい職場です。そこに甘んじて、態度の乱れが顕著になります。「福祉職は、自分に甘く他人に厳しい」と言われるのもそこに起因します。

自分のコントロールができなくなると、人権侵害、虐待といった事件に発展します。形式重視の援助技術ではなく、社会情動スキルを身につけることが必要です。

社会情動スキルを支援する

利用者への支援は、支援計画に基づいて行われます。支援計画は、利用者の意思、希望に基づいて組み立てられなければいけません。しかし、利用者の中には自分で意思を表明することが苦手な利用者もいます。その場合は、支援者が目標立てをします。その際、目標にされることは、支援者の価値観が強く反映した抽象的な目標になりがちです。

たとえば、「みんなと仲良く」とか「社会人としてのルールを守る」とかがあります。これはただの標語です。これらを求めるのであるならば、利用者本人がその気になる内発的動機付けをおこなうことが支援です。利用者の社会情動スキルを高める支援方法を身につけたいと思います。

社会情動スキルを鍛えたい

私が、今回受講した一番のきっかけは、1年ぶりの向後先生の講座ということがあります。しかし、それだけでなく、対人援助職に就くうえで、自分の社会情動スキルを鍛える、他者の社会情動スキルを支援する、そのような点を学びたいという思いです。

明日は、今回の学びの一つ、効力感と自信についてまとめます。

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