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地理旅

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地理教師が約50ヵ国・地域を歩いて、見て、感じて、考えたこと。自分の生き方、在り方を問い、羅針盤をつくっていく旅。
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記事一覧

地理旅#12 「ニュージーランド編~多様性先進国への"越境"」(2023.9)

6年ぶり2度目のニュージーランドを訪れて、多様性について探究して、その一端に触れてきた。…

なぜ、いま地理なのか?~高校「地理総合」必修化を目前に控えて

2022年4月、高等学校における地理がおよそ50年振りに必修化する。 ・・・と言っても、多くの方…

地理旅#11「チベット編~聖地の引力」

生きる、死ぬ、そして還る僕ら教員一行は、拉薩の町中を巡ったあとでチベット人の民家にお邪魔…

地理旅#10「チベット編~他者のために祈る」

赤がなびく聖地チベットの聖地を求め、青蔵鉄道約2,000kmの旅路を経て、天空都市・拉薩(ラサ)…

地理旅#9「チベット編~天空列車に揺られて」

民族の交差点2017年、夏。地理教員で企画している海外研修のスタッフとして、チベットの聖地を…

地理旅#8「ヨルダン編~おまえは、何のために生きている?」

地球でイチバン低い場所イスラエルを後にして、再びヨルダンへ戻ってきた。次に訪れたのは、地…

地理旅#7「エルサレム編〜青空の不協和音」

架けられた橋、架からぬ橋カタールを発って、ヨルダンの首都・アンマンに着いたのは18時過ぎ。外に出ると、日は沈んでいた。日較差が大きい乾燥地帯の夜は急に冷える。肌寒いのか、ちょっとした緊張なのか…鳥肌が立っている。 飛行機からタクシーに乗り換え、世界一厳しいと言われるイスラエルとの国境へ。整備された幹線道路を、タクシーは猛スピードで走る。市街地を抜けて丘陵地帯に差し掛かり、暗闇が前から後ろへと流れていく。今度は丘を駆け下り、どうやら死海へと続く「大地の溝」に差し掛かったらしい

地理旅#6「カタール編〜描かれない国を目指して」

2014年の暮れ、僕は世界の宗教対立の中心に立っていた。イスラエルの事実上の首都・エルサレム…

地理旅#5「インド編~違和感を抱いて生きる」

マザー・ベイビー・スクール今回の旅の目的はもう一つ。それは、ヴァラナシ郊外にあるマザー・ベ…

地理旅#4「インド編~死を想え」

街を泳ぐヴァラナシに到着するや否や、広がる光景に笑うしかなかった。8月のインド北部はモン…

地理旅#3「インド編~墓に響く罵声」

五感ダイレクトアタック朝食はバナナとインド定番のチャイ(お茶)。こちらの屋台では1杯16円…

地理旅#2「インド編~万有引力」

万有引力タイの次に選んだ旅先は、インド。22歳の夏。偶然が重なり、ああ、もうこれはインドに…

地理旅#1「タイ編~旅との出逢い」

スイカジュースと、スピッツと。僕が旅に出逢ったのは、2009年。大学3年生の秋。当時、彼女に…

地理旅#0「自分の羅針盤をつくる」

僕は中学高校の地理教師。でも、元々は全くといっていいほど「世界」に興味がなかった。特に、中高時代は野球と、点を取るためだけの勉強に明け暮れていた。それ以外の世界には関心を寄せることもなく、キッカケもなかった。 ・・・いや、正確に言えば、キッカケは、その辺に転がっていたのかもしれない。帰国子女の友達に、校内の留学案内ポスター。でも、どれも僕の目には映らなかった。 それどころか、僕は地理が好きではなかった。というのも、ただ覚えれば終わりの丸暗記。それの何が楽しいのだろう。山の