ふざけるな

4月11日木曜日、晴れ

本社専務がいらっしゃって話をするから時間「前」厳守で参集すること。
そんなお達しがあったので(真面目にも)満員の通勤電車を耐えしのび出社。

しょっぱなから「いつからこの会社の面倒をみることになっているんだっけ?」と最前列の取締役に尋ねるところから始めた。多くのグループ会社の面倒を見ている人なんだろう。それから受けた印象は「僕らの会社に微塵も興味を持っていない。下調べをする気もない、歓心を買おうともおもわない」、だ。どこでも同じことをしゃべっているんだろうな、ということしか感じられない毒にも薬にもならない内容で20分。
最後に「昨年度からの新社長は約束を守る男だから、君たちは彼が約束を守れるように頑張ってほしい。守れなかった場合はすぐに消えるからね」だと。
社長の彼がした約束なんて僕は聞いてもいない。約束を達成できるよう力を貸して欲しいだとか、あるいは彼の言うことを聞けでもいいけど、そういう話を聞いていないんだ。一年過ぎたというのに、新社長は僕ら「平」社員の前で話したことは一度だけ。メッセージもクソもありゃしない。
そんな彼のした知らされもしていない約束を、どうしたら守ってあげようなんて気が起きようか。

あなたがたトップに連なる過去の経営層が起こした不祥事で会社がぐちゃぐちゃになった。僕らはそのとばっちりを受け、なおその尻拭いをさせられている。僕らは被害者であって、不幸にも巻き込まれた当事者に過ぎない。その被害者をつかまえてコンプライアンスは重要だ、だとか? ヘソが茶を沸かす。あなたがたのどうしようもない当事者意識不足、社員一人ひとりを見ようともしない傲慢で不感症の精神をまず見直すといい。

おとといきやがれクソったれ。

続く重役連も、ソフトウェアを大事にするだとか耳に聞こえのいいつもりだろう話をしていたけれど耳障りでしかなかった。ソフトウェアでなにができるのか。ソフトウェアでなにをしたいか。なにを実現するのか。どこを目指すのか。
共感できるメッセージが、かけらもありゃあしない。経営数値? そりゃあ大事だね。たしかにフロアの賃料もかかるし、なにより僕らエンジニアにかかるコストは大きい。でもせいぜいがところ、投資の対象は僕ら「ヒト」だけで済むんだよ? なにをケチってるんだか。

スキルマップ? リソースの偏りを見出して補強する戦略を描く? は?
どこに向かうのか、なにをつくるのか。そういう話もないのに、どこを重点に据えるとかどうして決まるの?

彼らは徹頭徹尾、現場で働いている僕ら個々人に興味がない。「数字」を合わせるためのリソースに過ぎないんだと、そういうメッセージを受け取った。
誤解なのかもしれない。話せばわかるのかもしれない。
でもね。あなたがた経営層は、話をするその数少ない貴重な機会を、時間を、こんなクソみたいな誤解を大きく育てるために使ったんだよ。

こんなのを聞くために僕は朝はやくから出社したのか? バカバカしい。

* * *

僕を一個の人間として見ようともしない会社、会社の代表者たちのために、僕は自分の命を削りたくない。

離職率6%、ですか……。

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