コミュニケーションには2つの方法がある。
こんにちは。
青山にてフリーランス美容師をやっております加藤と申します。
「人とコミュニケーションをとるためには積極的に話さないといけない。」
こんな風に誰とでも分け隔てなくコミュニケーションをとることができる人というのは話が上手な人が多いというイメージがあると思います。
確かにどんな人とも気さくに接することができる人は相手の話をどんどん引き出すことも上手な人が多く、コミュニケーション能力が高いと言えるのではないでしょうか。
とはいえそんなに話すほうでは無いけれどなんとなく印象に残る人って周りにいませんか?
その人がそこにいるだけでその場の雰囲気が明るくなったり、ちょっとした言葉が頭の中に残ったり。
ふとした瞬間思い出す言葉は意外とその人の言葉だったりすることって結構あるのでは無いかと思います。
言葉数は少なくとも
・目線をしっかりと合わせてくれる
・言葉の一つ一つ聞き逃さ無いよう興味深く頷いてくれる
そんな姿は話す側としても嬉しくなってしまい、ついつい話が弾んで気がつけばいいコミュニケーションが取れているなんてことも。
コミュニケーションをとる上で必要な会話というのは相手の姿勢次第で「また会ってみたい」「また話してみたい」などの感情が自然と湧いてくるような気がします。
多くを語らずとも話したくなる気持ちにさせてくれる人もまたコミュニケーションが上手な人なのではないかなと思います。
例えば僕たち美容師は技術職ではありますが接客業でもあります。
お客様の要望に対して技術で応えることは勿論ですが、接客という価値も提供しなくてはいけません。
ですが「会話をしなければ」という意識が強すぎても難しく、そのバランスはお客様によって微妙に調整していかなければいけません。
かく言う僕もスタイリストデビューした頃、お客様とコミュニケーションを取るためにたくさんお話をしないと、と過剰に意識をしていた時期もありました。
じゃあその結果として多くのお客様が指名としてついたのかと言うとそうではなくて、思ったような成果につなげることはできませんでした。
もちろん足りていない技術があったのも要因の一つかもしれません。
とはいえ過剰な「お話し」をしすぎてしまったことで行き過ぎた接客をしてしまった可能性もあります。
もしかしたらお客様はこんな話をしたかった、髪の毛に対するこんな悩みを相談したかった、そのタイミングを伺っていたかもしれません。
無理に話すコミュニケーションを選んだことでお客様の思いを引き出すことができず、僕はそのチャンスやきっかけを潰してしまってたように思います。
改めて僕たち美容師が提供できる対面の価値というのは、技術を含めコミュニケーションを円滑に行うことで初めて成り立つものだなと感じます。
技術はもちろん、コミュニケーションをうまく取ることもまた再来やリピートに繋げるための重要な要素でもあります。
さらにコミュニケーションをとる上でカギになるのが「話す」ということだけでなく「話さない」という選択も踏まえて相手が話しやすい空気感をつく作るということです。
これは美容師対お客様だけに必要な接客におけるコミュニケーションだけではありませんし、当然だんまりを決め込んで一言も喋らないということでもありません。
たくさんお話しをすることで相手の言葉を引き出すことが上手な人もいれば、必要以上に話さず聞き上手になることで相手の思いや考えを引き出すことが上手な人もいます。
どちらを選んだとしてもコミュニケーションにおいて大事な聞きだすことができれば相手が潜在的に感じている悩みや不安を引き出すことができ、印象に残るピンポイントな一言を伝えやすくなります。
以前こちらの記事でも書いたのですが、価値観というのは人によってそれぞれ異なります。
自分が経験してきたことから生まれる考えや想いというのは決して間違いなんかではなく誰も否定することはできません。
価値観を受けいれないコミュニケーションはうっかり相手を否定をしてしまうため、それはただの言い争いになってしまいます。
まずは相手の意見(価値観)を聞き、理解し、しっかりと相手の顔を見ながら頷いて受け入れる。
そこから相手の伝えたい思いを引き出すために「話す」のか「話さない」のかを選択する。
何も一生懸命に話す事だけが円滑なコミュニケーションではなく、大事なのはどれだけ話してもらえる雰囲気を作れるか。
そこに注力することがコミュニケーションというものを考える為の第一歩なのではと思います。
あなたは話し上手ですか?
それとも聞き上手ですか?
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