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なんでこんな目に…in韓国~蒼き狼に会いに#2~

私は韓国、高陽市のロッテアウトレットにいた。
「俺は一体何をしているんだ。」




時刻は17:45を回っていた。

モンゴル行きの飛行機は明日の11:40だ。
まだまだ時間がある。早くパシフィックカジノに行きたい。

そんな思いで、仁川空港からバスを探す。

グーグルマップで空港からカジノへのルートを検索すると、5分で行けると表記されていた。

早速、このルート通りバス停に行き、近くにいた運転手に道を尋ねた。
「ここに行きたいねんけど、どうしたらいいの?」
「このバスに乗るにはチケットを買わないといけないから、あそこでチケット買って」

そのように言われ、バスチケットが売ってあるカウンターに行った。
「ここ行きたいから、チケットください」
「OK。9000ウォンやで」

バス停

ようやくチケットを買うことができた。
次のバスが18:00に来る。

まだ10分以上もあったので、バスの終点を調べていた。
終点は韓国の郊外まで行くんやな。
そう思いながら、ふと思った。
「ちょっと待てよ。なんでバスで3分くらいのカジノに行くのに、日本円で900円もかかるねん。いやこれは普通なのか?」
そんなことを思っていると、

18:00になり、バスが来た。
運転手にも行き先を確認した。どうやら間違っていないみたいだ。

そしてバスに乗り込み出発した。

カジノ前にあるバス停は意外と近かった。
ようやくカジノに行ける。バス停に近づき、バスがスピードを緩める。
降りるため、荷物を持ち立ち上がった瞬間。

バスがスピードを上げバス停を通り過ぎた。
「え!」


結局、あれから45分もバスは走り続けた。

カジノへ行こうと思ったら、なぜかバスを間違えて、高陽市に来ていた。


観光の街並み1
観光の街並み2


大阪人の感覚で言えば、関西国際空港に隣接してある商業施設に行こうと思ったら、堺市のバス停で降ろされるみたいなことだろうか。

そんなことはさておき、私は現在、高陽市にいる。
せっかくだし、街を散策してみることにした。

散策して気が付いたことは、高層マンションや高層ビル、ショッピングセンターがたくさんある事。しかし、その割には人がほとんどいない。
土曜日の19:00を回っていたが、なんでこんなに人がいないのだろうか。

高陽市の街並み1
高陽市の街並み2

そんな疑問が湧きあがってきた。
私は金沢駅近辺のようだと思った。
中学の時に石川県、金沢駅に行くことがあったのだが、
人がそこまで多くない。しかし高層ビルやショッピングモールが並んでいた。
便利だが賑やか過ぎず、ガヤガヤしていない。非常に過ごしやすいのではないかと当時は思った。
高陽市はそんな感覚に近いのかもしれない。

それはともかくとして、ハングル語がまったく読めないので、参ったものだ。
とりあえず、Wi-Fiをつなげるため、近くのショッピングモールに入ったのだが、
「なんやこのでかいモニュメントは?」

ビックフットよりビックフットな人


それは置いといて、ショッピングモールの名前がロッテアウトレットだった。
ロッテは野球のイメージがあり、てっきり日本の企業だと思っていたが、韓国にも進出してるのか。


ロッテアウトレット

気になって調べてみると、日韓の多国籍企業らしい。知らなかった。

しかし、韓国にはロッテリアが多いな。ロッテアウトレットにもロッテリアあったし。
「いや、待てよ。ロッテとロッテリアってもしかして」
そうロッテリアもロッテの子会社だった。まったく知らなかった。

そんな面白い事に気付いた後、バスで仁川国際空港に戻った。


時刻は24:00を少し回っていた。


ホテルも取っていなかったので、空港のベンチで寝るしかない。
少し時間もあったので、この時に、90秒で学ぶ「逆説の日本史」を書き上げていた。

少し落ち着き、ベンチで寝ていると、隣で若い男がサラート(礼拝)をしていた。尋ねてみるとタジキスタンの人らしい。

イスラム教は六信と五行を忠実にやるらしい。なんと一日に五回も礼拝をするというので驚きだ。

でもそれだけ、宗教は人を動かすのだということも再認識できた。エルサレムの問題も私たち日本人には理解しがたいことだが、
彼らにとっては大変重要な問題なのだろう。

そんなことを思いながら、椅子に寝転がっていると、
タジキスタンの人が手でジェスチャーしてきた。

荷物の方を指さして、「俺は席を離れるから荷物を見張っといて」とでも言ったのか。少なくとも私にはそう感じた。

言葉が分からなくても通じる。これもメラビアンの法則なのか。
そんなことを考えていると、彼が帰ってきた。

なんと帰ってきた彼の手には韓国版飲むヨーグルトが二つあり、私にくれた。

韓国の飲むヨーグルト


予想外のことでとても感激を受け、私もリュックに入ってあった源氏パイをあげた。

「This is Japanese sweets. There isn't alcohol and pork in this sweets.」
こんな稚拙な英語がとっさに思いつき、源氏パイを渡した。
(恥ずかしいので私の英語は晒たくない。英国や米国に行けば、相手にもされないだろう)

日本ではイスラム教と言えば、
イスラム国、過激派イスラム組織の報道や、トーブ(白い布のような服)を着ているので、なんか不気味だという風に感じ取ってしまうこともあるが、決してそんなことはない。

テレビの一部の報道でイスラム教=怖いみたいなイメージが作りあがっているのだと思った。
世界には優しい人がいるんだな。心からそう思った。

明日はようやくモンゴルか!そんな気持ちで、硬い板の上に寝転がった。

つづく

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