登記所備付地図データ(地番データ)を扱ってみる

2023.1.23より、登記所備付地図データ(地図XML形式)について、法務省がG空間情報センターを介してオープンデータとして一般公開を開始されました(登記所備付地図データ(地図XML形式)変換コンバータの公開について|デジタル庁 (digital.go.jp))。今回はこのXMLをGeoJSON化して地図表示してみたいと思います。

作業の流れ

①データを入手する

まずはじめにXMLデータを入手するところからスタートします。G空間情報センターにアクセスして所望データをダウンロードしましょう。

まずはHPの流れに沿って新規ユーザを無料登録して下さい。登録し終わったらログインして、検索ボックスに調べたい自治体名を検索して下さい。そうすると登記所備付地図データがヒットしますので利用規約承諾のうえDLします。下の例は新宿区で検索した結果です。

DLが終わったら次はXML→GeoJSON化するための準備です。

②XML→GeoJSON形式に変換する

これもHPのガイドライン(登記所備付地図データコンバータ - データセット (geospatial.jp))に沿って実施すれば良いのですが、あまり詳しく書いてないので補足します。ちなみにPython使います。やらなきゃいけないのは以下の2つです。
・GDALのライブラリを使えるようにする
・GITHUBから登記所備付地図データコンバータをDLし使えるようにする

まず前者についてです。私はcondaやpipコマンドで上手くいかなかったので、このサイトから直接入手しました(Archived: Python Extension Packages for Windows - Christoph Gohlke (uci.edu))。
具体的には、「GDAL-3.4.3-cp39-cp39-win_amd64.whl」というファイルをローカルに保存してきて、以下のコマンドでインストールしました。(Anaconda Powershell Promptで実行)

pip install GDAL-3.4.3-cp39-cp39-win_amd64.whl 

ちなみに、ファイルが複数あるのでどれにしようか迷ってしまいますが、自分のPython環境にあったものをDLしてください。
cp39:PythonのVerが3.9のものが対応
win_amd64:winodowsの64bit版
という意味だと思われますので今回これが自分の環境に合致していたのでDLしました。なおPythonのVersionを調べるには以下を打てばよいです。

python --version


続いて後者です。
このコマンドでGITHUBからフォルダをコピーします。

git clone https://github.com/JDA-DM/mojxml2geojson

あとはコピーしたフォルダにアクセスしてpipすれば「mojxml2geojson」というライブラリが使えるようになります。

cd mojxml2geojson
pip install .

これが完了すればあとはこんな感じで変換したいxmlを指定すると、同じフォルダにGeoJSONが出来上がります。(Anaconda Powershell Promptで実行)

mojxml2geojson xml/13104-0111-2.xml

③地図表示する

簡単に表示する方法は以下の通りです。

import geopandas as gpd
import matplotlib.pyplot as plt

df = gpd.read_file('xml/13104-0111-2.geojson')

fig, ax = plt.subplots(figsize=(10, 10))
ax.set_box_aspect(1)
ax.set_aspect('equal')
df.plot(ax=ax,color="red")


これで地図が表示されました。しかし、xy座標の値もおかしいですし、地図もバラバラですね。これは恐らく元データに地理情報がないことによる影響と考えられます。HPにもその旨記載ありますね。

ということで元データに位置座標の情報があれば地図と重ねたりできましたが、今回はここまでが限界のようです。

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