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主人公が動かないまま「ピンチ」には陥るな!
物語にはピンチが付き物である。
私の最近の作風的には、
ピンチになる手前で、
ギャグぶちこんで打ち消したりするけども。
だいたいの作品にあるピンチについて、
私はもの申したい!
主人公が動かないピンチを作るな!
あるアニメを見ていて感じたそんな思いを、
今日は反面教師的に記事にしてみます。
《現実的な危機では納得を得られない》
ピンチってのは危機的状況のことを指す。
これを読んでいる貴方も、
ピンチを経験したことがありますよね。多分。
主観的に言えば、
ピンチはだいたい唐突に訪れます。
むしろ唐突でなければ対処できることが多い。
だから自分の知らない所で、
危機的な局面が近付いていることがほとんど。
でもそれってさ、物語として考えたらどうだろう?
人に読んで楽しんでもらう物語として、
唐突に起きたピンチはどう捉えられるか。
恐らくだが「理不尽」「不条理」。
ユーザーの理解を放置しての大暴投です。
だって脈略がないんだから、
突然話の流れをぶった斬って起きたことに、
読者がついていくのは難しいんだ。
最初から唐突なピンチばかり起きるなら、
「そういう作品なんだ」と受け入れられるけどね。
ユーザーに楽しんでもらう配慮をするなら……
それがピンチであっても、
予兆、伏線、キッカケを書かなければならない。
《理由は書けば書くほど茶番になる》
ユーザーのことを考えて、
ピンチに対する納得を引き出したとしよう。
悲しいかな、ここで新たな問題が発生する。
納得させるために、
ピンチが起こることを示した結果……
主人公からすると危機であることが、
ユーザーにとっては当然の帰結になるんだ。
三人称視点で進むならいいけれど、
主人公の一人称視点で進むと大変。
だって問題が起こる理由は、
見えている範囲にいっぱいあるんだもの。
それなのにピンチに陥ったらどうなるか?
えっ、なんでこいつ今まで放置してたの?
ピンチになって焦ってるけど、
起きる前に対処できたんじゃないの?
ユーザーこう捉える可能性が生まれる。
せっかく盛り上がり手前のピンチなのに、
読者の心は離れていってしまうのです。
(最近そういう作品に出会ったので、
今日こんな記事を書いてるのだけれど)
《ピンチには「仕方ない」という納得を!》
これらを踏まえて、
私なりにピンチの作り方をまとめました。
色んな作品を分析してみた所、
面白いと思えた作品に共通することは主に2つ。
①ピンチの理由を、
別の問題を解決する中で起こすこと。
②ピンチに対してキャラ性を曲げないこと。
これだけでも、
ユーザーに納得させつつ茶番と思われにくくなる。
つまりは「ピンチになっても仕方ない」と、
感じてくれるようになるのです。
①ピンチの理由を、
別の問題を解決する中で起こすこと。
ここでは、
別の問題・出来事の中で伏線を張ります。
風邪を引くことがピンチなら、
前日の出来事で水を被ってしまうとか。
誰かに裏切られるなら、
その人物が途中用事でいなくなったりとか。
あまり気付かれないくらいの自然さで入れ込んで、
主人公とユーザーの状態を近付けていく。
その結果……
「そういえばピンチになるキッカケがあったな」
とユーザーが主人公の状態に共感できるのです。
②ピンチに対してキャラ性を曲げないこと。
ピンチに陥った時こそ、
キャラクターの本質が見えてきます。
好感度アップのチャンスでもあり、
ここでしくじると一気に嫌われる可能性もあり。
だからこそ、
キャラクター性や魅力を曲げないようにする。
貫き通すことが重要になります。
(キャラクターの心が折れるようなピンチは例外)
頭のいいキャラクターは思考停止させない。
前向きが取り柄なら、ネガティブにさせない。
強さが取り柄なら、簡単には負けさせない。
安易にキャラクター性を曲げないことが大事!
《おわりに》
ピンチは物語の中でも、
書くことがかなり難しいイベントです。
理由を出しつつ、茶番にならないようにしつつ、
その上でキャラクターの性質を貫く。
説明は簡単でも、実際やると難しいもんだ。
ユーザーに嫌われないピンチの書き方として、
この記事があなたの参考になれば嬉しいです。
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今日のnote執筆終わり!
— 恒石涼平@フリーシナリオライター (@ryodist) June 25, 2020
テーマは「詰まらないピンチから学ぶ、ユーザーのことを考えたピンチの書き方」です。
物語の中でもピンチって書くのが超難しい! その理由から、何を意識して書くべきかをまとめました。
続きは夜公開!
では、また次回お会いしましょう。
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