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シーンの「繋ぎ」を意識せよ。角でイメージして、抑揚を捉える!

物語とは、様々なシーンの組み合わせである。

どんな場所で、どんな人が、何かをして。
そんな話題や状況によって区切っていくと、
どんな作品も無数のシーンで構成されている。

《物語はシーンの塊だ》

例えば、学校へ登校する場面を、
何種類かの分け方で見てみよう。

■場所で分ける

①玄関
②道・街
③校門
④昇降口(靴箱)
⑤廊下・階段
⑥教室

■行動で分ける

①玄関を開けて外へ出る
②道を歩く
③校門をくぐって先生に挨拶
④靴箱を開いて履き替える
⑤廊下を歩き、階段を上る
⑥教室の扉を開けて入る
⑦自分の席に着く

■イベントで分ける

①インターホンで、幼馴染の待つ玄関へ
②家の前で幼馴染と朝の挨拶
③学校への道を歩きながらの会話
④途中でもう一人の友達と合流
⑤会話をしながら校門をくぐり担任と挨拶
⑥挨拶しながら教室へと入って自分の席へ
⑦幼馴染が「転校生が来るらしい」と話す

こんな感じで、
物語はシーンを繋ぎ合わせることで、
1つの作品へと完成する。


《シーンの繋ぎは、「角」である》

で、ようやく本題なんだけどさ。

その「シーンの繋ぎ方」って、
物語の中で非常に重要なことなんだ。

今日はそれについて、
自分なりの考え方をここにまとめる。


まず初めに……
シーンの繋ぎとは、「角」だ。

急展開になればなるほど「鋭くなり」、
滑らかな展開になれば「丸くなる」。

鋭いとその分、威力が高い
アッと驚かせるようなこともでき、
印象的なシーン展開を作りやすくなる。

逆に丸いと威力は弱いが、
分かりやすく安定感が高い
ユーザーがあまり考えなくていいから、
身構えることなく気楽に見てもらえる。


こうして角でイメージすることで、
物語の流れが脳内で明確になるはずだ。

面白い作品と面白くない作品を、
このイメージで具体化していけば……

面白くない作品では、
極端な「鋭い」「丸い」角があったり、
「鋭い角」ばかり連続したり、
「丸い角」ばかり連続するものが多い。

同時に詰まらないと思う点も、
その部分であることが多いはず。

いい作品を作るには、
シーンの繋ぎをイメージすることが、
1歩目のステップ
なんだ。


《抑揚をイメージせよ》

急展開と、滑らかな展開。
どちらの方がいいなんて議論に意味はない。

だってどっちも必要だし、
ヒット作は必ずどちらも含んでいる。

重要なのは「どちらか」ではなく、
それを「どう使うか」だ。


さて、また例え話でもしよう。
交通手段は問わないが、
あなたが今日お出かけをするとして……

ずっと同じ直線の道を歩く。
ずっと同じような曲がり角を歩く。
ずっと同じ景色を歩く。

これじゃ面白くないはずだ。
森林を歩くとか、
自然的な変化がある場所なら別だけど。

他にも参考例は沢山ある。

レースなら、
程よく「丸い」コーナーがあって、
偶にグッとハンドルを切るような、
「鋭い」ヘアピンを曲がる。
野球なら、
直球を投げるだけでなく、
変化球を混ぜることで三振を勝ち取る。
ランニングなら、
ただ一定に走り続けるよりも、
早く走ってはゆっくり走ってを繰り返す方が、
トレーニング効率が良かったり。


自然的な抑揚があることは、
あらゆる物事を通して良い物だ。

というか「良いものだ」と本能が理解している。

物語も例外ではなく、
シーンの繋ぎという点でも、
「程よく抑揚を付けて、自然な変化を作る」
ことが重要だと私は思う。


その為にも、
「シーンの繋ぎを「角」でイメージすること」
はかなり有益な方法。

脳内で抑揚をビジュアル化して、
より良い作品を目指そう!

ぜひ貴方も一度、試してみてください。

では、また次回お会いしましょう。

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