7つの欲求と、作品のニーズ。
今日は作品を考える上で大事な、「ニーズ」の話。
人間が持っている欲求を絡めて、
実例を紹介しながらまとめていくぞ!
絶対的なニーズを元に、刺さる作品を考えよう!
《7つの欲求を知ろう》
3大欲求は聞いたことがあると思う。
「食欲」「睡眠欲」「性欲」
これらをそう呼んでいる訳だけど……
仏教を開いたブッダ(釈迦)は、
「人間には7つの欲求がある」と言いました。
それらが以下の通り。
①生存欲
生きたいと思うこと
②睡眠欲
寝たいと思うこと
③食欲
食べたいと思うこと
④性欲
交わりたいと思うこと
⑤怠惰欲
楽をしたいと思うこと
⑥感楽欲
感覚的な快楽を味わいたいと思うこと
(音楽や物を見るなど)
⑦承認欲
誰かに認められたいと思うこと
これらは人間が生きている限り、
基本的には消えない欲求です。
だからこそ作品や物語を作る上でも、
ユーザーのニーズに必ず組み込める要素でもある。
娯楽であるゲームや本は、
基本的に「感楽欲」を満たすものだ。
見て、読んで、聞いて楽しむからね。
しかし最近のヒット作を見ると、
他の欲求も満たされるものが多い。
特に自身への評価が数値化されてしまう、
SNS社会の影響か、承認欲はほぼ必需品だね。
嫌な世の中じゃ……
《美少女シナリオゲームは売れづらい》
成人向けの美少女ゲームは、
チョメチョメな方向に特化した方が売れる。
ここにあるのは……
・感楽欲
・性欲
・怠惰欲
つまりは
「簡単に」「そういった行為を」「感覚的に体感」
するということ。
逆にシナリオの面白さに振った美少女ゲームが、
悲しくも売れづらいのだって当たり前です。
性欲を満たすのも中途半端。
= そのシーンまでが長い
物語は長くなるほどに怠惰欲とはかけ離れる。
= 読むという行動をし続ける必要あり
もちろん睡眠欲にも逆効果。
= 睡眠で中断するたび、集中力リセット
そしてシナリオやイラストがスベれば、
感楽欲すら満たされない。
これらの点を考えると、
下手にシナリオへと振った作品ってのは、
そもそも売れづらいって分かるよね。
欲求に勝るような付加価値が必要になる。
《バブみは立派な社会貢献?》
ここ数年で人気になり、
今も数多くの作品に共通しているのは、
承認欲を満たすもの。
バブみだとか、甘やかし系とかもそうだよね。
ユーザーが自己投影できる主人公に対し、
ヒロインが目一杯甘やかしてくれる。
その結果、主人公の大半が社畜になるという、
日本の闇が如実に現れている訳だが。
バブみキャラを生み出すことは、
社会貢献なのだ!
と言い切れそうなくらい、
甘やかしは承認欲を満たしている。
《引用元:TVアニメ「世話やきキツネの仙狐さん」公式サイト》
http://senkosan.com/story/
もちろんそれ以外の作品も結構当てはまる。
例えば、
「小説家になろう」のランキング上位は、
ほとんど承認欲を満たす作品だ。
追放されたけどその後で最強になったり。
落ちこぼれだけど実は最強だったり。
深い理由もなくヒロインたちに求められたり。
直接的に、
「主人公が世間またはヒロインに評価される」
そんな作品がほとんどです。
これらが売れる世の中は、
分かりやすくて嫌いじゃないが……
商売としてはいいけど、
社会としては死んでるんじゃないだろうか。
と感じちゃうね!
《鬼滅の刃も承認欲に影響してる!》
そういえば、
「鬼滅の刃」も間接的に承認欲を満たしてる。
主人公の炭治郎に投影するのではなく、
彼の行動が影響するのだ。
なぜこうなったのかという過去回想が多いのだが、
悲劇的な理由を説明した後、
炭治郎は仲間も、敵である鬼も、
その存在を認めて最後まで寄り添ってくれる。
主人公以外のキャラに自己投影する感じかな。
こうして承認欲を満たす形であることも、
ヒットした理由の1つかもしれない。
《引用元:アニメ「鬼滅の刃」公式サイト》
https://kimetsu.com/anime/risshihen/story/?story=1
《おわりに》
欲求を絡めた作品は、売れやすい傾向にある。
絶対に存在するニーズだから、
作品のターゲット層やコンセプト決定には、
7大欲求を含ませるといいよ!
作品の企画自体にそれらが入ってなくても、
物語に一部入れ込むのも手ですし……
何より、企画書も説得力出るしね!!
という感じで、今日はここまで。
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