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多国籍な組織での英語のコミュニケーションは歩み寄りが大事という話

こんにちは、ライオです。

本題に入る前に内容に関連して、簡単に自己紹介させてください。

はじめに

筆者のバックグラウンド

僕は会社員で、ネットのEC事業会社にてシステム開発部所属のプロダクトマネージャーです。
普段は頻繁にシステムエンジニアの方々と直接コミュニケーションをとってプロダクト開発プロジェクトを進めていく機会が多いです。

会社の人事部の採用方針として、海外からも国籍を問わず様々な優秀な人材を獲得するために日本語が話せなくてもスキルや経験を持っている方々もたくさん採用しています。そのため、特にエンジニアを抱える各チームは少なくとも半分ぐらいは様々な外国籍の方々が所属しています。割合が多い国籍でいうと、東アジア、東南アジア、インド、ヨーロッパなど。

そんな多国籍な組織にいると、コミュニケーションの際の共通言語としては英語になることが多いです。


ちなみに僕の英語に関する基本的なバックグランドとしては、

  • ノンネイティブ

  • ノン帰国子女 

  • ノン英語学科卒

という感じで、若い頃に英語に触れている機会はほとんどなく、小、中、高校と公立の学校で一般的な読み書き中心の英語教育しか受けていませんでした。海外での留学経験ももちろんゼロです。おまけに北海道のど田舎出身です笑

そんな僕ですが、英語を使って仕事をすることに憧れがあったり、漠然とアメリカに住んでみたいという想いが以前はあったこともあって、大学卒業後に上京してから日々少しずつ独学で勉強し始めて、現在はなんとか仕事で使えるレベルの英語力を獲得しました。

社会人になってから自分の英語力を測るために初めて受けたTOEICではスコアがたったの400点でした、、がその後、独学で英語勉強をユルくコツコツと続けた結果、5年後に875点まで上げることができました。
結果としてそれが武器になり、今勤めている英語必須条件の会社に転職できたのかなと思っています。


今回はそんな背景を持つ僕が、多国籍な組織/チーム内での英語を共通言語としたコミュニケーションについて、仕事を通して気付いたことを書きたいと思います。


やっぱりビジネスの場ではネイティブみたいな完璧な英語が必要?

ビジネスの場で英語を使ったコミュニケーションをする場合、
皆さんどれぐらいのレベルの英語が必要なイメージを持たれてますでしょうか?

まだ仕事で英語を使ったことがない、または英語を使って業務を行っている場面に遭遇したことが無い方にとっては、やはりいわゆる"ペラペラ”英語話せなければいけないイメージなのではないでしょうか?

日本では特に

英語を話す = 完璧な英語を話せなければならない

というような考え方がありますよね。


でも普通に日本で生まれて母国語は日本語、両親も日本語しか話せない場合だと、猛勉強ナシではペラペラなレベルで英語を使いこなすなんてとても現実的な話ではなさそうです。

それなのに、ネイティブスピーカーのように完璧な文法や発音、学校の教科書や英語の参考書になんて出てこない表現を使いこなさなければビジネス英語は通用しないのでしょうか?

相手に伝わる英語が話せれば十分!

現在まで約6年間ビジネスの場で英語を使って仕事をしている僕の経験から断言してしまうと、
相手に伝わるならそんな完璧な英語を使いこなす必要は本当に全くないです。

まず僕自信がそんな完璧な英語話せていないです。

完璧ではなくてもいいのですが、
最低限、相手に伝わるレベルでの英語が話せていればなにも問題ないと思いますし、僕もそれを気をつけています。

相手に伝わるレベルでの英語、
というのは相手が理解ができる、ということが重要です。
流石に英語として全くもって成立していない文章や、全く聴き取れないような発音はNGです。

理解が出来るレベルなら、多少文法を間違ってても、発音が日本語アクセントのカタカナ英語でも、簡単な単語や表現になってしまっていても問題ないと思います。

ただし、日本国内で英語で仕事をする場合、という条件を付けさせてください。僕の経験談を元にお話しているので、海外で英語で仕事をする場合は少し状況が異なってくる場合がありますのであしからず。

次に、なぜペラペラな英語を話す必要が無いかを説明します。


理由:これを読んでいるあなたも、おそらく相手も母国語は英語ではないから


実際に日本で日本語話者以外の、主に外国籍の方々と仕事をする場合に気づく事があります。

それは、その外国籍の方々もまた母国語は英語では無いということです。
つまり、あなたと同じように第二言語として英語を習得した、または学んでいる方々(= 英語の非ネイティブスピーカー)なのです

そして、割合としては圧倒的に非ネイティブスピーカーの方が多いのです。
ちなみに(本記事の始めでも少し触れましたが)僕の所属している組織では英語のネイティブスピーカーはゼロです。
皆それぞれが出身地のアクセントで第2言語として英語でコミュニケーションをとっています。

こちらの記事では英語話者の8割は非ネイティブスピーカーという説明もありますので、僕が所属している組織だけがそうなってる訳ではなさそうです。

人口70億人のうち、4人に1人が英語を使うことになる。さらに、そのうちいわゆるネイティブ・スピーカーは約3.9億人だ。残りの約13.6億人は非ネイティブ、つまり第2言語、あるいは第3言語として英語を使う人たちなのである。英語人口の8割近くが非ネイティブ・スピーカーなのだ。
https://agora-web.jp/archives/1612883.html


そんな状況だと、話される英語のレベルはどうなるのか。
おそらく想像できるのではないでしょうか?

そうです、みんな文法は完璧ではないですし、発音も英語ネイティブスピーカーが話すものとは違っています。

また、難しい表現やネイティブスピーカーが使う難しい慣用句などはほとんど出てきません。
または知っていてもあえて使わないかもしれません。僕だったらそうします。なぜならそれを使ってしまうと理解出来ない人がいるかもしれないからです。

みんな独自のアクセントでシンプルな英語を使ってコミュニケーションをとっています。
日本人で英語が少し苦手な方も度々いるのですが、それもある程度は問題ありません。
みんな第2言語で英語を習得した方々なので、状況も理解してくれますし、なにより人間同士のコミュニケーションなので、発言された単語やその場の文脈で理解しようと歩み寄ってくれます。


コミュニケーションはお互いが理解をするために歩み寄ることが大切


英語でも日本語でも言語に限らず、人間同士のコミュニケーションは相手を理解するため/相手に理解してもらうために歩み寄ることが大事だと僕は思います。


自分の英語に自信がない場合は?

例えば、自分の話す英語に自信がない場合は、やはりそのままではコミュニケーションが成立しませんので、ある程度言いたいことが単語レベルでも話せるまで事前に時間をかけて勉強する必要はあります。

その場合、広く浅く勉強するのではなくある程度領域や分野を絞ると良いと思います。例えば僕の場合エンジニアと会話ができるようなシステム開発の技術的な英単語や表現に的を絞って勉強しました。
なのでそこまで時間がかかるものではないと思います。

そのレベルまで自分が成長できれば、相手もこちらに歩み寄って完璧な英語じゃなくても理解しようと努力してくれます。

話したい内容が複雑 or スキル不足で口頭でどうしても英語での説明ができない場合は?

もし、どうしてもこれから話す内容を口頭で英語で説明する自信が無い場合、今から英語を勉強する時間もない場合はどうするのか。

僕の場合は、話したい内容を英語でドキュメント、またはスライドなどを作っておき(その場合の翻訳はDeepLとかで良いと思います)、それを見せながら1対1のコミュニケーション、またはミーティングの場で少し英語で口頭で補足しながら説明をしたりします。

つまり、自分の英語レベルがまだ未熟であることを認め、それでも相手に理解してもらうことを念頭において、資料など視覚情報を使って"伝わる”ことを最優先にしたコミュニケーションをとります。

これも一種の歩み寄りですよね。

英語のネイティブスピーカーと話す場合は?

また、これまでは非ネイティブスピーカー同士でのコミュニケーションの話をしましたが、相手が英語のネイティブスピーカーだった場合はどうでしょうか?

主に日本で仕事をしていて、例えば外資系の企業で日本支社とアメリカの現地本社とのzoomでのミーティングや、直接どちらかが訪問して話すこともあるかもしれません。

まずは自分がある程度他人が理解できるレベルの英語(もちろん完璧じゃなくてOK)を話すことでこちらから歩み寄りましょう。
自分が最大限の努力で歩み寄りをした前提で、相手のネイティブスピーカーにも最大限こちらに歩み寄ってもらいましょう。

海外支社とコミュニケーションをとるような本社の方々であれば、おそらく海外との英語での会話は頻繁に経験している可能性が高いため、ある程度現地のきついアクセントやつたない英語に慣れていると思います。
なので、そういったネイティブスピーカーの方もこちらに歩み寄って理解しようとしてくれるはずです。

これは僕個人の意見ですが、ネイティブの方は基本的に第2言語として英語を話す人々をリスペクトすべきだと思います。
なぜなら、母国語である彼らの言語にこちらが合わせて英語を話すわけですから、これも最大の歩み寄りですよね。

※これ、日本語の場合も同じです。もし外国の方がこちらに合わせて日本語で話をしてくれるような場面になったら僕たち日本人も彼らをリスペクトしましょう!


おまけ:独自の英語の言葉が生まれることがある

これは僕が日本で英語を使って仕事をする上で面白いなと思っていることの1つなのですが、日本の文化の中で英語を使うと、英語ネイティブは通常使わない日本的な表現の英語が日常的に使用されることがあるということです。

例えば、
「ご不便をおかけいたします」「お手数をおかけいたします」のような日本語。
日本人だとビジネスの場でメールの文末やなにかお願いをしたあとにとりあえず締めの挨拶のような感じで形式的に使いますよね。

これにあたる英語の表現が
Sorry for the inconvenience
なのですが、
これを僕が所属している組織では結構多用しています。

多用しすぎて、もう略称になっていて、
Sorry For the Inconvenience の頭文字をとって
"SFI" とだけ書いてるレベルです笑
ちなみに日本人以外の同じ組織内の外国籍の方も使っています。
日本人がこれを多用しているので合わせてくれているのでしょう。

ちなみに"SFI"という略称の使われ方が、色々ググってはみましたが見当たらないため、英語ネイティブの中では存在しないもののようです。

これ、言葉がその国や組織の文化に合わせて変化した事例で僕は面白いなぁと感じています。言葉が時代に合わせて作られたり廃れたりするのと同じような感覚ですね。


ですがこの表現、日本人の感覚で多用してしまうとネイティブの人からみると結構過剰なようです。。笑

日本語では、「お手数をおかけします」といった表現を使うことは礼儀の1つです。しかし、英語に直すと、それが過剰になる可能性があります。この英語を見る人は、違った内線番号を使うことがどんなinconvenience(手数)なのか、想像できないかもしれません。また、so sorryはとても強い言い方で、そんなに謝る必要があることなのかとも思われてしまいます。
「We are so sorry for the inconvenience」日本のホテルで見つけた妙な英語

なので、あくまでもこれは英語ネイティブの観点では適切ではないことは認識しておいたほうがよいと思います。
そうすればネイティブとのコミュニケーションの時にも使用しないように気をつけることができますよね。

今後もし海外から移民が増えて、アメリカのように様々な国籍/人種の方々と当たり前のように一緒に仕事をする事になった場合、こういった言葉の変化や新しい文化がたくさん形成されていくのかなぁと、そこに未来の日本を思い描いたりもしています。

まとめ

まとめると、

・英語は完璧じゃなくてもよい。話す相手も完璧ではない。
・完璧に話すことより、どうすれば伝わるのか考えてお互いに歩み寄ることが大切。
・人間同士のコミュニケーションなので、相手も理解をしようとしてくれるはず。こちらも相手が理解しやすいようにある程度の努力は必要。

という感じでしょうか


今回僕が話したのが自分の経験を元にした内容のため、
同じ英語を話す職場の環境でも、少し状況が違ったりする可能性もあるかもしれません。
もし記事を読んでいただいた方の中で、自分の状況は少し違うという方がいらっしゃいましたらぜひコメントいただけると嬉しいです!

また、こんな時はどうすべきか、のような質問でも大歓迎です。

以上です。

読みづらい文章ですが、
最後まで読んでいただきありがとうございました!

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