"「具体⇔抽象」トレーニング"読了 - プロダクトマネージャーという職業が人に説明しにくい理由がわかったという話
こんにちは、ライオです。
今回は
「具体⇔抽象」トレーニング 思考力が飛躍的にアップする29問
という本を読み終わりまして、
そこから学んだ考え方を自分の仕事に照らし合わせた時に見えてきたことについて記したいと思います。
それは、自分の職業"プロダクトマネージャー"がなぜこんなに人に説明しにくいのだろう、ということです。
プロダクトマネージャーをざっくり説明するとこんな感じ
僕は"プロダクトマネージャー"という職業で主にWeb/IT分野でシステム開発プロジェクトに携わっています。
プロダクトマネージャーとは何?
という方に超ざっくり説明すると、
自分が担当しているサービス/プロダクト(製品)を成長させるために情熱を持ち、必要であると考えるあらゆる事に取り組み、最終的にプロダクトを成功に導く責任者、といったところでしょうか。
または、
そのプロダクトを使うユーザーがプロダクトによってハッピーになる方法を一番考えている(考えるべき)人、とも言えるかもしれません。
まぁ上記のような"抽象的な"説明を聞いたところで、
「で、結局何をやってる人なの??」
って思いますよね笑
度々、
「システム開発に携わってるならシステムエンジニアに近い仕事?」
と勘違いされることもあります。
が、その質問に対する答えはYesでありNoになります。
なぜそうなるのか。
先程も書きましたが、プロダクトを成長させるために情熱を持ち、必要であると考えるあらゆる事に取り組み、最終的にプロダクトを成功に導く責任者"というところがポイントになります。
プロダクトを成功に導くために、
まずはBusinessの仕組みについても理解をし、Technologyのことも考え、ユーザーが直接触るユーザーインターフェイスやそれによるUXデザインについても考えます。
これを、図を用いて説明すると下記のような感じです。
(※プロダクトマネージャーの説明として有名な図です)
これだけ見ると、この3分野全てのスペシャリストではなければいけないようにも思えますが、そうではありません。
これら3要素をある程度のレベルで理解しながら、その分野のスペシャリスト(ビジネス開発担当者、システムエンジニア、UXデザイナーなど)を話し合いながら最適なプロダクトのあるべき形を見つけ出し、定義していくことが主な職務になります。
理解のレベルとしては、その分野のスペシャリストと話す事ができるくらいなイメージでしょうか。
実際に人に説明すると大抵はこんな感じになる
ここまで書いた内容や図など使って説明すればある程度わかってもらえるかもしれないのですが、もし初対面で出会った人に気軽な感じで
「お仕事は何をやられてるんですか?」
と聞かれた時が一番困ります。
「プロダクトマネージャーです。」
と言ってある程度理解してもらえればいいのですが、大抵は理解されず、
僕の肌感としては、"マネージャー"と付くからきっと何らかの管理職で組織内ではまあまあ偉いポジションの人なんだろう、と思われることが大半です。。。
あるいは、開発プロジェクトに少しでも携わった事がある人であれば、語感が近い”プロジェクトマネージャー”と似たようなものと認識されることもあります。
アルファベットで表現するとどちらもPMになりますしね。。。
(実際は似てるようで結構違います)
その後もちゃんと説明すればよいのですが、大抵は本当に理解していただけるケースが少ないので、諦めて「とりあえずシステムを作ってます!」とか言って終わらせてしまう場合がほとんどですね笑
"「具体⇔抽象」トレーニング"を読んでめちゃくちゃ腑に落ちたこと
ここからいきなり本の話になります。
こちらの本について、Amazonの説明をそのまま引用するとこんな感じ。
この本の内容で、こんな一節が出てきました。
ざっくり説明すると、例えば
"12" "30" "70"
という3つの数字があった時に、これを因数分解(素数の掛け算に直す)すると
12 = 2 x 2 x 3
30 = 2 x 3 x 5
70 = 2 x 5 x 7
になります。
これを元に考えると、この3つの公約数は"2"になります。
つまりこれは3つの数字を共通点を探すために、数字の抽象度を上げていった結果、共通の2という数字を導き出したのです。
反対に、この3つの公倍数(一番小さいもの)は
2 x 3 x 5 x 7 = 420 となります
これは各数字に出てくる倍数を"全て"抜き出して(具体化して)掛け算する、というプロセスです。
ここで、本の中で上記のプロセスをイメージ化した図が出てきます。
こんなやつです。
これを見て、なにか気付きませんか??
そうです、これ、上の方で貼ったプロダクトマネージャーのイメージと全く同じなんです。
つまりこれは3つの分野(Business, Tech, UX)の抽象度を上げていった結果、生まれた職業がプロダクトマネージャー、ということになりますよね。
これ気付いた時に、
「なるほど!!プロダクトマネージャーという職業自体が抽象な存在だから、簡単に説明できないのか」
とめちゃめちゃ腹落ちしました。
おまけに、 "プロダクト"という言葉も"マネージャー"という言葉も結構抽象的で余計に理解しづらいなとも思いましたね笑
抽象的だからこそのプロダクトマネージャーの価値を考えてみた
上記の本ではこんなことも言っていました。
抽象が見えている人は具体の世界も見えるが、具体しか見えない人は抽象の世界が見えない。
これってまさに抽象的な職業であるプロダクトマネージャーの価値なのでは、と思いました。
再度、同じ図を貼りますが、
Business の人はビジネス領域という具体化された世界のみ、Techの人はテクニカルな領域のみ、UXの人はUXデザイン領域のみ、それぞれの領域しか見えていないということになります。
ここで全ての3領域が見えているプロダクトマネージャーだからこそ、プロダクトを成功させるために何が一番なのかを抽象的な視点で考える事ができる、ということになりますよね。
これを理解することで、より一層自分の価値がどこにあるのかということを意識することが出来るようになりました。
さいごに
今回自分で自分の職業が説明しづらいという悩みと、読んだ本の内容に絡めて、プロダクトマネージャーという職業について説明してみました。
これが少しでもプロダクトマネージャーという職業が世の中で認知されることの手助けになればと思います。
ちなみに、口頭での説明は限界があるので完全に理解してもらうのはあきらめた(笑)
それでは今日はこの辺で。
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