どこ見て指示命令してるんだと上に立つ人をぜひ叱ってほしい徳川家康の逸話
こんにちは、両兵衛です。
今回は人に指示命令する立場の人にぜひ知ってもらいたいなと思う逸話をご紹介します。どこから何を見て指示命令を出しているのかという話です。
登場してもらうのは戦国の世を終わらせた徳川家康です。家康の逸話として軍を率いるリーダーはこうあるべきであるという言葉が伝わっています。
一軍の将たる者は、
味方諸人の
ぼんのくぼばかり見て居て
合戦に勝てる者にてはなし。
ぼんのくぼとは、後頭部から首すじにかけての中央のくぼんだ所のことです。軍を率いる者が、味方の兵の首の後ろばかり見ているようでは、戦いに勝つことはできないという意味になります。
さらに、今時の大将は軍法について評議した後は椅子に腰掛けて口先だけで采配を振るえば合戦に勝てると思っているが、それは大きな間違いであると戒めています。
つまり上に立つ者は、時に自ら前線に立って指揮するべきであると。
家康は名将・武田信玄と戦う際に自ら浜松城を出て三方ヶ原で完敗しました。逃げ帰る際に、あまりの大敗に馬上で脱糞したという逸話もあるほどです。しかし、ここで後方から指示を出すだけであれば、信玄に恐れをなしたとして人心が離れ、その後の天下人家康はなかったかもしれません。
長く現場を離れていて、提出された報告書や数字だけを見て、ああしろこうしろと好き勝手言っているだけの輩は「ぼんのくぼばかり見ておるとはなにごとだ!」と家康公からぜひ叱ってもらいたいものです。
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