見出し画像

オンライン会議はどうリアルに近づくか

ZoomやTeamsなど、このコロナ禍で、
かなりオンライン会議がかなり広まっているわけで、会議だけじゃなくて飲み会もオンラインでできてしまっているわけです。

でも、どこかオンラインだとやりにくさを感じる部分があります。
"一緒に場を共有したい"、"同じものを食べて、飲みたい"といったことも当然あるのですが、今回は物理的な観点で"距離"と"方向"について考えてみたいと思います。

リアルとの違い①:全員が全員と、等距離。

リアルなワークショップだと、普通、参加者は5~6人ずつのテーブルに分かれて議論します。
近くにいる自分のテーブルの人との会話の声が大きく聞こえ、隣のテーブルの話し声は少し小さく聞こえるので、自分のテーブルのメンバーとの議論に集中することができます。

無論、一緒に話すべき人同士が、近くに集まっているからです。

しかしながら、ZoomやTeamsのオンライン会議には、距離の概念はありません。全員が全員と等距離の関係です。
なので、複数のトピックの会話を同時に行うことはできません。

オンライン飲み会も同様です。普通、多人数の飲み会であれば近くの人同士と話すので、全体で見れば複数の会話が同時並行で繰り広げられることになりますが、全員と等距離のオンライン飲み会では、何人いても基本的には1つのトピックです。

そこで、距離の概念を導入したのが、Spatial Chatというサービスです。

このサービスは仮想空間上で、自分のアイコンを動かすことで、近くにいる人の声は大きく、遠くにいる人の声は小さく聞こえます。

距離の概念を導入することで広がる可能性

距離の概念を導入することで、例えば仮想空間上でフェスイベントを再現できたりします。

こちらは、ライゾマティクスという会社がコロナ禍を受けて開発されているプラットフォーム(まだプロトタイプだと思いますが)です。
動画を見てもらえばお分かりと思いますが、自分の好きなアーティストのステージに行ったり、近くの人と会話をすることもできます。

距離の概念を導入することで、今のオンライン会議、オンライン飲み会と比べて、かなりリアルに近い状況を再現できる気がします。

リアルとの違い②:全部の音が同じ方向から聞こえる

リアルの場面であれば、音が聞こえた方向から、誰が話したかを判別することができます。なので、複数人の発話が多少重複したとしても、苦なく会話を続けることができます。

しかし、オンライン会議では、音の聞こえた方向はわからず、同時に話された音を切り離して処理することが難しいのだと思います。
(完全に聖徳太子的能力が必要になります)

音の聞こえてくる方向によって、両耳への聞こえ方が変わり、
その方向と目の前のディスプレイに表示される相手の場所が対応付けば、
さらにリアルに近い状態でコミュニケーションが取れるようになるかもしれません。

このあたりまで実現すれば、本当に仮想空間上にオフィスが再現され、
自分のアバターが仮想空間上の席に座り、仕事をするようになるかもしれません。

そんな未来が良いか悪いかは、また別の話ですが。笑