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助けてと言える強さ:サラリーマンが幸せになる方法 その49

これは、サラリーマンが幸せになるために「ありたい自分( being )を軸に持ち、ありたい自分を良好な状態( well-being )にし続けること」について書かれた note です。

助けて欲しい状況で「助けて」と言える相手はいますか?私は何人か思い浮かびますが、経済的困窮や命にかかわる状況で援助をお願いできる相手は家族くらいだと思います。今回は「助けて」力について考察します。

ギクシャクしたHELP

先日、兄が事故で入院しました。他に頼る相手がいないため、私に連絡があり入院手続きから身の回りの世話まで山梨と東京を2往復してやってきました。(まだまだこれからですが)

4歳上の兄ということで、普段から私に随分上からものを言ったり、強気の発言をしているのですが、今回は徹頭徹尾、敬語でした。彼の高校卒業まで同じ部屋で過ごした兄弟にたいして「すみません」「~です」「~ですか」などなど。なんでしょうねこれ。

こんな下から来られなくても、可能な限り支援はしますし、もちろん見返りも求めません。彼には借りだって沢山ありますからね。

おそらく彼は長い人生で全く「助けて」といえる人間関係をつくってこなかったのでしょう。「助けて」と言える強さを身に着けてこなかったのです。

強さ

ところで「強さ」とは何でしょうか。
40代も後半になって思うのは強さとは「弱さ」を受入れることだと思うのです。全方向、完璧に強い人なんていません。必ず何らかの弱みや苦手があるものです。

その弱さを受入れる勇気。そして人に開示できる勇気。ソクラテスは無知の知(不知の知)でどんなソフィスト(知者)よりも賢者として名をはせました。同じように、弱さを認めてありのままに受入れている人は、誰よりも強いと思うのです。

一方、私の兄はというと。
強いとは言い難いですよね。真逆の精神性から、頼らざるを得ない状況を恥じ、苦悩し、どうしていいか分からない心の在りようが手に取るように分かります。

弱さから目を背けてきたツケを払うはめになったのです。

助けてということの重要性

さて素直に「助けて」と言われなかった側の私はというと、何ともやり難い、腫物を触るような対応となりました。憎まれ口を叩かれた方がよっぽど気持ちが楽です。

助けを素直に求めることは、もちろん自分自身のためでもありますが、援助をする側にとって全力で手を差し伸べられる免罪符としての役目もあるのだと思い知りました。

例えば、
席を譲られたことに「老人扱いするな」と怒る人。
声掛けに対し嫌悪をあらわに断る弱者。
支援を求められない事で家族すら不幸にしてしまう人。

だれもハッピーじゃありません。
自分の弱さを受入れられないことによって、回りの人すらも残念な気分にさせてしまうのです。

助けてと言うことは、要救助者を見ながら見捨てておけない人たちを、素直に行動に移してあげられる優しさではないでしょうか。

普段から

さて私自身、素直に助けてと言えるだろうか。
偉そうに書いてますが、十分ではないと感じています。何でもかんでも人に依存する「構ってちゃん」は論外ですが、私は一人で解決してしまおうという癖があります。甘え下手なんです。

職場のチームや、交友関係を振り返ってみると、普段から助けて欲しいこと、支援して欲しいことを公言している人には何をどうしたらいいか明確になっているので、かえってこちらがとても助かることに思い至ります。

あの人仕事も手際が悪いし口下手でなんだかなー。なんて思ってた人が実は得意な領域では気が付いたら過不足なくキチンとこなしている。助けてと普段から言っているから、その業務は誰かのHELPが入り失敗がない。大成功もない代わりに、大失敗もない。マラソンランナーのような堅実な業績をあげてるんじゃないか?と具体的な人名が思い浮かびます。

助けて力。
自分自身も助けてもらえるし、回りはどう振舞ったらいいか明確になるし、だから大失敗がないし、相互扶助だし、どう考えても最適解のスキルのような気がしてきました。

幸せの助けて

ありがとう、という感謝の言葉は、言われた側よりも言った側の方が幸福度があがることが研究で分かっています。

反対に、助けて、は言った側よりも言われた側の方が幸福度があがるのではないでしょうか。

イエール大学の18歳から44歳までの成人を対象とした調査では、人助けを行った人はポジティブな気分になり1日の幸福感が高まり、人助けが少なかった人は、その日の幸福感は少なかったことが分かっています。

つまり助けてと言うことで自分だけでなく、より他人を幸せにする凄い効果があるのだと思います。

助けて。
私の兄と違い、素直に言えるようになりたいですね。

まとめ

1.助けてと普段から言う
2.助けて力の相互扶助で全体の幸福度があがる
3.助けては他人のため


何度も書きますがテイカー(奪う人)の「助けて」はいただけません。GIVE & TAKE はとても大切です。助けられるよりも助けた方が幸福度があがることからも、助けられるよりも援助しましょう。それを踏まえて、何を助けて欲しいのかを公言することで、翻って他人を助けられていると考えれば、素直に援助を求められますよね。これが助けて力だと思います。

助けてと言えない、あなたのヒントになれば幸いです。

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