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幸福のパンデミック:サラリーマンが幸せになる方法 その54

これは、サラリーマンが幸せになるために「ありたい自分( being )を軸に持ち、ありたい自分を良好な状態( well-being )にし続けること」について書かれた note です。

パンデミック。世界的な感染症の大流行を表す言葉のため、総じてネガティブな印象だと思います。ただ、語源はギリシャ語のパンデミアで、パンは「全て」、デミアは「人々」を意味します。そのためタイトルは、幸福を「全ての人々」(に行きわたらせる)、という意味合いになります。全ての人々に幸福を。大きく出てみました。

GDW

GDW という言葉をご存じでしょうか。
Gross Domestic Well-being の略で、日本語にすると「国内総充実」。GDP( Gross Domestic Product )国民総生産に代わる新しい国の豊かさを測る指標として、日本経済新聞社と公益財団法人Well-being for Planet Earth が協賛企業と共に、日本版 Well-being Initiative として打ち立てた新指標です。

とうとう NIKKEI が Well-being を掲げて政界・経済界を巻き込んでブートしてきました。

公益財団法人Well-being for Planet Earth の代表・石川善樹さんは間違いなく Well-being 研究の第一人者。理事の矢野和男さんはセンサーとビッグデータによる Happiness 研究の第一人者。そしてアカデミックアドバイザーのエド・ディーナー博士は主観的 Well-being 研究の創始者。前野隆司教授は日本の幸福学の第一人者です。
これだけの立て役者がそろった日本版 Well-being Initiative の円卓会議でどのような経済業界「共通のものさし」が生まれるのか、今から楽しみです。

GWI

さて「日本版」 Well-being initiative と銘打つくらいですから日本版じゃないバージョンも存在します。その名も The Global Wellbeing Initiative (GWI) です。

以前から世界の幸福度調査などをけん引していた Gallup 社と Wellbeingfor Planet Earth(WPE)Foundation が共同で2020年から活動しています。日本の Well-being for Planet Earth と名称が同じですがどうやら違う組織のようです。こちらは西洋式 Well-being 研究に基づいて、もっと多様な理解を取り入れて活動すると明言しています。

世界の東西で Well-being (広義な意味で幸福)の大きな活動がはじまろうとしています。世界は確実に物質的豊かさ・経済的成長から、心の豊かさ・精神的成長を目指す時代になってきました。

誇張じゃなく、農業革命( agrarian revolution )、産業革命( Industrial Revolution )、情報革命( Information revolution )の次の革命 Well-being Revolution ( WBR )が産声を上げたのだと思っています。

私たちにとって

インダストリー4.0
ソサエティー5.0
SDGs
DX

こうした「言葉」は覚えやすく、共通の目標や活動として取り組みやすくなります。しかし、私たち個人にどんな関わりがあるのでしょう? 割と身近な SDGs や DX でも私生活で実感されている方はどのくらいいるのでしょう。

ましてインダストリー4.0やソサエティー5.0となると、実生活で恩恵やそのただなかにいる実感は得にくいと思います。

GDW も WBR も一緒です。
社会が Well-being を目指すことが、自分たちにとって何がどう影響あるのでしょうか?こうした概念は自分事化するのがとても大切だと思っています。試しに GDP (国民総生産)で考えてみましょう。

言うまでもなく豊かさの指標です。
GDP が高いほど国内で生産されるプロダクトやサービスが多いということ。つまり国内の需要が高まっている証拠。国民が総じて豊かになっていることとされています。

ただ、どんなに GDP が高まっても、自分事として生活や日本の暮らし全体が「豊か」になったと実感している人がどれだけいるのか疑問です。もちろん個人的に収入が上がった方はいるでしょうが、社会全体の底上げとは違います。

日本だけでなく、アメリカでも同じ状況だそうです。
企業がどれだけ潤っても30年も賃金水準が横ばいの日本。景気上昇に伴い物価が異常に高騰し、生活コストが賃金上昇を上回り実質的な賃金低下となっているアメリカ。何より富の分配に極端な格差があるためです。格差社会では GDP はあてになりません。

豊かさの定義が時代遅れなんです。

そこで量ではなく質の豊かさを目指す GDW という訳です。では同じように自分事として考えてみましょう。

例えば、Well-being 指標が過去最高値なのに、国中がみんなどんより疲れ切っている。などということが成り立つでしょうか?私はないと思っています。なぜなら幸福とは主観の要素が無視できないからです。幸福を感じているかどうかという計測がなされるはずです。企業や国がどれだけ Well-being 施策を行って「前年比200%達成!」などど言っても、従業員や国民の幸福度フィードバックが下がっていれば GDW は下がると予想しています。

社会全体が Well-being という指標で測られるようになり、企業もその上昇を目指して活動していく。その動向が日経の紙面や Web サイトを飾る。自ずと、Well-being 経営をしているかどうかで企業が値踏みされるようになる。企業間の格差となり得るため、他が追随するようになる。

その判断基準は私たちが幸福を感じているかどうか、なのです。

パンデミック

パンデミック。
相応しくないかも知れませんが現代において非常にイメージしやすいメタファーではないでしょうか。

ウイルスのパンデミックがどうやって起こるかもうご存知だと思います。ウイルス保有者が他者と接触するだけでなく、空気や接触物を媒介して直接的・間接的にウイルスを拡散。1対1、1対n、n対nへと集団感染を起こしクラスター化。複数のクラスターが同時多発して、爆発的に感染拡大をおこし世界的な流行になっていく。

私の考える幸福も同じです。
Well-being な人。Well-being を体現している人。そうした人の振る舞いや言動が、直接的・間接的に他者に影響。その影響が人から人へだんだんと波及してクラスター化し、クラスターが同時多発して社会全体を Well-being に変革していく。

社会を変革させていくには、ひとりひとりが Well-being になっていくことが、もっとも確実で近道なのだと考えています。

そのために私自身が Well-being になり、
再現性をもたせた How へと落とし込み、
半径5メートルへ Well-being を広め、
さらに先の半径5メートルに拡散されていき、
だんだんと伝播しクラスター化させていく。

そんな夢を見ているのです。

今がチャンス

NIKKEI が Wellーbeing という概念を広げてくれる今がチャンスです。Well-being が必要、大切なのはわかったけどどうすればいい?という方が必ずいることと思います。また曖昧な概念のため、自分事化できずスルーする人もいるでしょう。

だから Well-being の感染源になりましょうよ。

Well-being の濃厚接触をおこない感染拡大させ、どんどん世界を幸せにしてみようじゃないですか。

隣の人が今よりもっと笑顔になって、それが自分の影響だとしたら素敵じゃないですか?その笑顔があなたのしらない彼方の人の笑顔になるとしたら。Well-being のコツを身に着ける今がチャンスですよ。

まとめ

1.GDW (国民総充実)がこれからの指標
2.Well-being を自分事化して考える
3.well-being パンデミックの感染源になる!

実は過去の記事は well-being と表記していましたが、当記事は GDW に合わせて Well-being 表記にしています。ちなみに前者は論文などでよく使われ、後者はビジネスで使われがちです。wellbeing ですとスピリチュアル寄りで、ウェルビーイングですとメディアになります。このように単語ひとつとっても揺らぎのある、とらえにくい概念なんです。これを分かりやすくし、納得感のある言葉にするのが私の役割なのだと考えています。

分かり難い Well-being があなたのヒントになれば幸いです。

■最後に、NIKKEI が GDW に合わせてウェルビーイング経営の特集記事を公開しています。well-being とは何か、分かりやすく事例や活動を取り上げていますのでご参考にどうぞ。


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