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怪我と治療について

お久しぶりです。
毎月更新しようと思って
普通に2ヶ月に1回更新タイプの立石です。

今回は怪我と僕と再生医療、というテーマでいきます

先日セルソース株式会社から僕のインタビュー記事を
書いていただきnoteに載せていただきました。
その記事では書ききれなかったこと
怪我や治療に関することで自分の伝えたい思いをここに書いていこうと
思います。
真面目な話になるので
らしくないなとか立石気持ち悪いとか
絶対に思っても言わないでください。笑

怪我をした立石


始まりは高校2年生の冬。
2007年のJr.パンパシフィック大会の代表合宿中
初めて肘から下が痺れるようになり担当コーチの練習から抜け
怪我や体調不良で抜けていた
2人とリハビリコースで練習していました。
若かった僕は、その時にはすぐに回復し、
特に気になるような怪我ではないと
忘れてしまうほどでした。

再発することもなく、2010年。
アメリカのMission Viejoで
合宿しながら2012年のロンドンオリンピックに向けて
地獄のような筋力トレーニングをしている時でした。

かなり高重量のアームカールをしているときに
バチンと体内で音がして
肘から下が燃えるように痺れ痛みました。

その時に恐らく高校生の時に外れかかっていた
尺骨神経が骨の溝から完全に外れてしまいました。
この時にちゃんとトレーナーに指示を仰ぎ
トレーニング内容を考えれば良かったのですが、
自分でできる!と謎の自信があって
かなり無理してトレーニングしてしまいました。
今考えるとアホとしか言いようがないのですが

どうしても頑張りたいし勝ちたい。
でもどうやれば目標を達成できるのか
そのやり方に迷っている時期でした。

がむしゃらに頑張った結果、代表選考会を突破し
2012年ロンドンオリンピックで銅メダルを獲得することができました。
痛くなかったわけではなく、
痛み止めのための注射をギリギリの量で打ちながらの日々。

それでも、この時点で引退することは選択肢になく、
もう少しもう少し、そう思って続けていました。
しかし、2013年の世界選手権後、
日常的にも痛みが続き、限界なのかもしれないと思い、
コーチやマネージャーに打ち明け、
続けるために手術して治療することを決めました。
それはきっと遅すぎた判断だったのかもしれない。
でも、僕は人に悩みなどを話すことがすごく苦手で
僕の身体のことだから、人に相談することができなかったです。

意を決しての手術へ


肘は注射を打ち続けた副作用で
皮膚の色素が抜け真っ白になっていました。

レントゲン、CT、MRIをとってみたら
何年も打ち続けたことによって
骨から棘が生えてきていて、神経が傷つき腫れていたため
骨の形成と神経の切除という手術になりました。

手前の棘が注射し続けたことによって出来ました


2014年夏、全身麻酔で4時間の手術となりましたが
先生のおかげで無事に成功。

術後

手術後の立石は…


無事に手術は成功したのですが
神経切除の影響により
肘の感覚が全くなくなりました。
(ちなみに今もそんなにありません。)

また2016年のリオオリンピックを考えると
トレーニングに要する時間を1秒も無駄にできないと、
抜糸後、すぐに練習を始めました。

そこからなんとか2015年に代表へ復帰できましたが
バランスが命の平泳ぎで肘の感覚が変わったことは大きく、
身体のバランスが崩れ
右膝と両肩を壊し
また同じ注射を打たざるを得なかったのです。

肩はめちゃくちゃ痛い


それでも痛みは増し、今までの練習をこなすことも難しくなり
手術前よりトレーニングをすることが
困難になりました。
筋トレのトレーナーや
ずっとお世話になっている
治療院の先生方にもなんとか
やれるところまでやりたいと
所属やスポンサーにもお願いし、

2017年までやらせていただきましたが
もうこれ以上競技を続けることは身体的に無理だと
僕自身判断して引退を決めました。
そのときはもう日常生活にも影響が出るくらい色んなところが痛い、
そんな状況でした。

再生医療が僕を助けてくれるかもしれない

今サポートについていただいている
セルソース株式会社の代表の裙本社長とは
現役時代に知人を通じて知り合い、
引退後にお話をする機会があり「再生医療」
というものを教えていただきました。

お話を聴くうちに、どんどん興味が溢れ
「怪我が治るのであればやっぱりもうちょっと泳ぎたかった」という
僕の正直な気持ちを裙本社長は受け止めてくださいました。
そしてすぐに治療の環境、そして現役復帰への環境を整えてくださったのです。
感謝しかありません。

2021年末、オーバル中目黒整形外科にて
血液を採取し、PFC-FDという再生医療の治療を開始し
右膝の滑膜炎と肩の肩鎖関節炎に
注射をしました。

注射は関節なのでやっぱり痛かったですが
これで治るならと楽しみに、トレーニングも開始。
ステロイドの注射のような
即効性はないのですが、
少しずつ効果が出てきます。

トレーニングをしていると、
日に日に可動域が広がっていくのが分かりました。
今は痛みもなく、しっかりトレーニングできている状況です。
あの頃できなくなった筋トレも
今は当時の重さででき、
やりたかった種類のトレーニングも
トレーナーと話し合いながら
やれるようになりました。

正直、想像していた以上に僕の体は動くようになって
今すごく充実しているし、
メンタル的にもストレスなく
トレーニングができていて
水泳が本当に楽しくなりました。

治療の仕方も血液の採取のみで身体への負担も少なく
自分の血液から加工するので
副作用も感じることはありませんでした。
注射なので何か食事を我慢したり
薬を飲んだりすることもなく日常生活への影響も少ないため
外科的治療に比べると、気負うことなく出来る治療だと感じました。

多くの人に知ってほしい!!

もっと早くにこの治療に出会っていたら
心から満足して引退できたかも。。。
それが僕の心の声です。
是非みなさんにも知ってもらいたいです。
まだまだ再生医療の知名度が低く
怪我で諦めたり、希望を失ったりする人が
たくさんいると思います。

怪我で諦めるということは
本当に辛い決断で、
人生においてこんなに尾をひく
後悔はありません。

テレビを見て
「本当はここに立っていたのは自分だったのでは。。。」
と思うことがたくさんあり、
でもどうにもならないので
満足して辞めたんだって
自分に言い聞かせたりすることがたくさんありました。

もちろん治る怪我、治らない怪我がありますが、
もしかしたら治るかもしれない。
早めに治療すれば良くなるかもしれない。
という可能性を諦めずに、
まずは相談してもらいたいです。
とにかく多くの人に知ってもらいたいです。
ということで。
誰かの選択肢が増えるきっかけになれたら、
そう思って今回は怪我について書きました。

終わりに


真面目な回にはなりましたが、
立石なんとか一生懸命頑張っています。笑
今日もこれを奈良での合宿中に書いています。
夜ご飯は丸亀製麺行きました。笑

どこまでやれるかは分かりません。
でも、やるからには
しっかり練習を積み重ね、
やりきって終わりたいと思います。
(パリも狙うだけ狙います。)

是非この記事を読んだ方は
僕のインタビュー記事を書いてくれている
セルソースの記事も併せて読んでもらえたら
立石この上なく嬉しいです。

なんとかおじさん頑張ってるので
みんなもがんばろーーー!!!!


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