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何も考えなくてもいい関係

人によって、状況によって違うはあると思うけれど、

「大人になる」っていうことは、「社会人になる」っていうことは、一番大きな変化として”考える量が増える”ということなんじゃないか、と思っている。

それって別に肩身が狭くなったとか、窮屈になったとか、厳しい環境だとか、そういうことじゃなくて、それだけ自分自身に対して責任がのしかかるようになったというわけで。

ただ裏を返せば「責任がのしかかる」ということはそれだけ期待をされているということではあるし、それだけ自由であるということでもある。
子供の頃はそれが難しいから、親がいろいろやってくれてたり周りの大人が対処してくれてたりした。

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ただ「しょうがない」とはわかっていても、考える量が増えるということは頭が痛くなるもので。どこかに逃げ場を求めたくなるもので。

「この言葉選びで大丈夫かな…?」
「相手の発言はどういう意図だったんだろう…?」
「これどうやって説明すれば相手に伝わるんだろう…?」

そんなことを毎日考えていると、比喩表現じゃなく本当に目が回りそうになる。大人になってから絶対頭が固くなった自信がある。物理的に(笑)

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私には大学時代同じ学部で一緒にいる時間が長かった友達が2人いる。大学時代の知り合いでよく会うのはその2人か学生寮の人くらいで、LINEでやり取りするのは本当にその2人くらい。

今はみんなバラバラの環境で仕事をしているけど、3日前くらいにふと3人のグループLINEに連絡が入った。

「明日、新潟来るよね?」

もともと自分以外の2人が新潟で遊ぶ予定を立てていたのは、LINEのやり取りで把握していたが、自分は特に行く予定もなかった。意外と石川から新潟って遠いし。

だけどさ、半分冗談とわかっていても「来るよね?」って言われて別にいけない理由なかったら飛んでいくよね、というのが私なので急遽新潟への旅が決まった。

仕事終わりに飛び出しで新潟へ。着いたのは22時ころ。
そこから3人でスーパー銭湯行って、新潟で働いているやつの家に泊まって。

「そういえばそもそもこれ何の目的で集まってるんだっけ?」

って聞くと、

「ん?特に何も予定決まってないよ。」

ま、そんなものだ。だから気が楽っていうのもあるし。でそこから次の日(土曜)の予定を立てて24時過ぎに寝て。


日曜は朝7時に起きて、朝からやっている海鮮料理のお店で朝ご飯を。3人で「うまいなー」「幸せだなー」「あら汁、沁みるなー」って言って。
人生食べた中で5本の指には絶対入ってくるくらい美味しかった。

そこから弥彦神社へ行って。「茅の輪くぐり」があったからそれをやって。道中にある酒屋さんに入って上で少し休憩して。

弥彦神社って空間だけで空気がおいしい
雪男サイダー

自分はもう土曜日の夕方に高速バスの予約とってたので、最後そこまで見送りしてもらって。

新潟での滞在時間は1日未満。
出費だけで言ったら最高にコスパは悪い。

でも身体も心も胃も満たされた最高の時間で、QOLが爆上がりした時間だった。


2人としゃべっているときの居心地のよさって何だろうと考えたときに、もちろん要素はたくさんあるだけど、その1つは「何も考えないで言葉を発していい関係性」なんだろうなと。

誰がボケで誰がツッコミで誰がマジメでとかそんな分担はなく、それぞれがボケるしそれぞれがつっこみするし、だけど根っこは全員マジメで。信頼しているがゆえに思いついた言葉を脊髄反射的に発してしまう。

「暑いね」「あちー」しか言ってない時もあるし、「うめー」しか言ってない時もあるし。

こればっかりだとそれはそれでよくないんだろうけど、普段たくさん考えている分、こういった時間がすごく癒しになる。

何も考えなくてもいい関係ってすごく助かるな、と。


人生の中で、こういった出会いがあるだけで感謝やね。


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