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器用貧乏のリフレーミング

このnoteは、仕事をする上で器用貧乏なんじゃない自分?って感じている人(≒自分)に対して、いやそうじゃない!って否定するための文章です。器用貧乏コンプレックス、撲滅してこうなッ!

器用貧乏ってなんぞや

このnoteをここまで読もうと思ってくれた人には、説明する必要もなさそうだが、こういうことである。

なんかあの人ってなんでもできるっぽいけど、全部中途半端だよね

新卒3年目 経営企画

あいつの仕事は雑用っていうか、ボール拾いだからさ

中途5年目 営業

彼は器用に立ち回るけど、完遂したプロジェクトってあったっけ?

業務委託 エンジニア

能力はあるが、上に登っていくための圧倒的成果がない。

執行役員

なぜ器用貧乏と見られ、ネガティブになるのか

会社におけるポジティブな評価というのは、わかりやすい成果を出せているか?に紐付いている。つまり、器用貧乏と呼ばれる人にありがちな、小さなボールを持って小さな課題をたくさん解決することと、評価されることというのは、少し距離が遠いのである。
したがって、現場レベルであの人すごい仕事できると言われているに閉じているのだが、それを自分って仕事できるのでは?と勘違いしちゃうところに根本がある。結局それは、現場レベルで人に頼まれたことをきっちりやっている(顕在化した組織として正しいかわからないニーズに応えている)だけなのだ。

つまり、器用貧乏がなぜネガティブか、というのは、シンプルに「自分の出せている価値やそれに紐づく成果を証明できていない」ことにある。
※やめたら回らなくなると思う、俺がいなくなったら組織が崩れるはず、みたいな、いなくならないと証明できないような価値はくだらないからやめような。

器用貧乏な自分が考え意識すべきこと

兎にも角にも自分の価値を客観的に証明することである。器用貧乏という評価を受ける人は、押し付けがましいのは嫌いとか誰かは見ててくれるという考え方を持つケースが非常に多いのだけど、これだけは変えたほうがいい。
ビジネス上自分の価値を証明することはすべてであり、価値のないものには意味がないのである。そして自分はひいては会社であり、自分の価値が証明できないのは会社の価値を証明できないことにつながり、会社にとって必要度の低い人間に部類されてしまう。

器用貧乏な人は、どこでもそつなく仕事ができる一方で、自分の価値を主体的に証明することが苦手である。それは、チャンスを掴む・選ぶ側になることからは遠ざかってしまう。意思決定の機会も得られなくなってしまう。

とはいえ、成果証明はどうすればいいのか?
まぁ器用なんだから頑張って考えてみようw
売上をあげてるのか、コストをさげてるのか。
機会を増やしているのか、率を高めているのか、プロセスを改善しているのか、人の能力を高めているのか。

人の仕事のことじゃなく、自分の仕事のことを考えるクセをつけよう。

器用貧乏が持つ強みとは

なんといってもなんでもできることである。なんでもできると関わる人の幅が広くなる。広くなると得られる知識も多岐にわたる。そして何より視野が広くなり俯瞰的にものごとを捉えられるようになる。
だから、同じ仕事をしていても、器用貧乏な人と専門の人だと、物事の見え方や捉え方が違ってくる。こういうところに器用貧乏の価値が出てくる。つまり捉えて動かせる変数の数が、普通の人よりも圧倒的に多いのである。(ただ、見えているものが多いだけであって、着手しなければ意味がないので、その実行力は別の話。)

もう1つ、組織のパイプ・ハブとして動きでも力を持てる。特に近年だと組織づくりは大きなトピックである一方で、結果的に協働・連携の設計ができず縦割りが打破できない・縦割りが促進されてしまうようなことも多くある。器用貧乏な人はこのあたりの課題に入り込んでうまくものごとが進むようにチューニングすることにも価値を発揮する。それは何でもできることで、相手に合わせたコミュニケーションができるし、それを組織ごとに翻訳しながら接続していけるからである。

器用貧乏はどう昇華すべきか

大きくは3つかなと思う。

1つめは、器用貧乏で培ってきた多岐にわたる能力のなかで、これはイケる!と思ったものの専門性を高めること。
結局器用貧乏じゃなくなるってことと思われてしまうかもだが、そうではない。まずはそれをみつける段階までいろいろなことを経験してきたという前提があること、そして、その間身につけた周辺領域知識がある以上、ただただ深いだけの専門性じゃなくなっていることである。
器用さを持ち合わせている専門的な人。これ最強じゃないです?

2つめは、組織課題にアプローチする方向に振り切ること。
器用に何でもこなせることで、いろいろな組織とのやり取りを増やすことができる。器用貧乏なうちはその課題を自分自身のリソースのみで解決しがちだが、組織どおしの接続による自走の促進や第三者リソースの活用など、解決手段を広げていくことで組織課題を解決するプロとして確立することもできる。

3つめは、器用貧乏として突き抜けること。
たくさんある自分の能力を、そもそも器用貧乏なんてレベルとして呼ばれる程度でなく、専門性までいかないにしても高いレベルまで持っていくこと。たくさんある能力が全部50点の状態と全部70点の状態では大きくその価値が異なる。そもそもの基礎体力を上げていく方向に突き抜けることも選択肢の1つかもしれない。


器用貧乏コンプレックス、脱却していこうなッ!


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