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今回の太陽の11年の活動性を振り返ってわかったこと。遅いコロナ質量放出ってなに?

こんばんは、りょーです。

今週最後に「日刊天文マガジン」は地球に影響を及ぼす太陽の"コロナ質量放出"について。このワードは今後、宇宙からの災害を語る上で必ず知っておくべきワードです!

太陽は11年の周期で、活発な時期と静穏な時期を繰り返しています。そして2020年に入り、太陽は次のサイクルに移行した、と考えられています。

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この11年周期っていうのはもう1970年くらいから観測されています。またその前も、地層や氷河の研究から太陽の活動性が推測されていて、100年以上このような周期を見せていることもわかっています。

この活動性、何に関係するんでしょう?じつは私たちの地球にも影響を強く与えるんです。太陽フレアと呼ばれる星表面の爆発が発生したときに、それが巨大でなおかつ地球方向に向かって爆発をした場合、そこから飛ばされてくる物質によって、地球上の電子機器がすべて破壊される可能性もあるんです。

ここで電子機器を破壊するのはフレア自体ではなく、フレアによって弾き飛ばされた太陽の物質です。この物質が飛ばされる現象を「コロナ質量放出」と言います。

そしてそのフレアが発生しやすいのが、この活発な時期。

静穏ならそれでいいんじゃない?って思うかもしれません。過去に、この活動周期があまり大きくなく、全然活発にならない周期もありました。そのときは、プチ氷河期が地球に訪れ、ロンドンのテムズ川が凍ったり、世界中で飢饉になったりしました。島原天草一揆も、これが原因と言われています。

こんな感じで、私たちの生活は太陽活動に支えられているので、知っておくべき周期性なんですね。

そして今回、今から11年間前までの太陽を遡って研究してあげて、その中で地球上の生活を脅かす「コロナ質量放出」がどんな感じだったのかを研究しました。

これまでに太陽表面にある黒点の数と、コロナ質量放出の発生回数は関係があることがわかっていました。しかし今回、太陽のフチの部分に注目してあげて、過去11年間のコロナ質量放出について調べてあげると、これまでと少し様子が違うことがわかりました。

この11年で発生したコロナ質量放出の放出スピードが、過去に比べて遅く、なおかつ広がって放射されていることがわかりました!!

この研究では、この原因は太陽系の周りにある"太陽圏"の強度が原因ではないかと考えています。

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この図では中心に光っているのが太陽です。太陽系は大きな磁力線によって、外の宇宙から守られています。これを太陽圏と呼ぶんですね。

そしてこの太陽圏の強度が、なぜかこの11年間弱くなっていた、という研究が報告されていて、今回のコロナ質量放出の速度の変化は、太陽圏が関係しているのではなかと考えられているそうです。

太陽とか近くの話をしていたと思ったら、太陽系を覆う不思議な構造の話まで。うん、スケールがすごすぎてちょっとついていけない笑

今回の研究では、こんな小規模な現象と、大規模な現象が関連しているかも?という結果が得られました。

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それではまた来週!週末更新あるか!?笑

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