見出し画像

巨大ブラックホールはジェット噴射してる!そのジェットが一気に強くなった!?

こんばんは、りょーです。

今日の日刊天文マガジンは「巨大ブラックホールのジェット」についてです。ジェットって何!?って話ですよね。ブラックホールってビームみたいなものを吹き出してるんですよ。こんな感じで。

画像1

今日はそんなジェットのお話。

今日も英語のアブストラクトを載せておきましょう!一部の方が利用してくれていて非常に嬉しく思います!英語の練習になっていれば幸いです。

今回の概要の英語難易度は★☆☆!簡単!短いし英語もシンプルなので。
是非チャレンジしてみてほしいです。興味のない方はスルーしちゃってください!ブラックホールの話、面白いんで見逃さない方がいいですよ〜

We present multiwavelength light curves and polarimetric data of the Flat Spectrum Radio Quasar 3C 273 over 8 years. The wavelength range of our data set extends from radio to gamma-rays. We found that the optical emission in this source is dominated by the accretion disk during the entire time-frame of study. We additionally find that in contrast with the observed behaviour in other blazars, 3C 273 does not show a correlation between the gamma-ray spectral index and the gamma-ray luminosity. Finally, we identified an anti-correlation between the 15 GHz and V-band light curves for the time-range JD245=4860−5760, which we speculate is the consequence of the inner part of the accretion disk falling into the black hole, followed by the ejection of a component into the jet.

"Multiwavelength Analysis of the Variability of the Blazar 3C 273" Fernandes et al. 2020

それでは早速参りましょう!

今回ターゲット担っている天体はみんな名前はめっちゃ知ってる「ブラックホール」。これって本当に穴なわけではなくて、穴に見えているだけです。

ブラックホールの正体は”めちゃめちゃ重くて、めちゃめちゃ小さい星”です。まず重さです。地球も持っている重力ですが、重力は物体が重ければ重いほど強くなります。そして、重さの中心から近ければ近いほど、重力は強く感じます。つまり、地球が同じ重さのまま、一回り小さくなると重力は一気に大きくなって、生活がままならなくなります。

これの最強版がブラックホールです。太陽の何倍もの重さを持っている星が、地球とかよりも全然小さい状態で存在している、そんな感じです。

そうすると、非常に強い重力が働きます。その重力に引っ張られて、光ですら外に出れない状況になります。光が来ないからまるで"穴"に見えるのがブラックホールです。

ブラックホールの写真が取られたニュースについても取り上げているので、よければ覗いてください!


そして今回の本題"ブラックホールのジェット"についてです。
ブラックホールは、その強い重力によって近くに星などがある時には、その重力でどんどんと自分のところに引き込んでいく性質があります。

そうすると、ブラックホールの周りに"円盤"のような構造が発生します。そしてぐるぐると回って、徐々に内側にいき、最終的にはブラックホールの落ちていきます。

画像2

落ちていく物質は、光速に近い速さで回転していた状態からいきなり、星表面に落ちていくことになります。そうすると、そのぐるぐる回っていた時に持っていたエネルギーが行き場所を無くして、どうしようどうしよう。。。となって、逃げられる先を探した結果、円盤からまっすぐにビームとして飛び出るようになるわけです!

これがジェット!!

画像3

イメージは車のエンジンです。エンジンではガソリンを燃やして、たくさんのエネルギーを作ります。それを車を動かす力に変えているけど、そこで行き場をなくした熱の力が、排気ガスとして逃げていっているあれです!
つまり、このブラックホールのジェットは「排気ガス」だと言えますね!!

そんな感じでジェットがバンバン噴出されているブラックホールが存在するんですね。このジェットを正面から観測できている天体を"ブレーザー"と言います。論文のタイトルに入っているBlazerはこれを意味しています。
だいぶ前提知識がないとわからない単語ですよね笑

そして今回の研究では、このブレーザーを長い時間観測してあげていた中で、いきなり目で見える光の明るさが大きくなる現象が発生しました。しかし、このジェットから出る電波は、暗くなっていました。

これはズバリ、「円盤から落ちていく物質が増えた!」ということになります。ジェットの量が増えたことで目で見える光の明るさが増えて、円盤の物質の量が一気に減ったから、そこから出ていた電波の強さが弱くなった、という感じです。

こんな感じで、ブラックホール本体の光をは見えないけど、それに付随している現象から、ブラックホールの存在を確認することができるわけですね!

ちゃんとあるんですよ、伝説じゃないんですよ、ブラックホールは。笑

今日の日刊天文マガジンは以上です!
もし面白かったと思ったら、スキ、フォローお願いします。

Instagram, Twitterも覗いてみてください。

それではまた明日!ばいばーーい。

よければサポートをお願いします!いただいたサポートはより良い記事を配信するための活動費に使わせていただきます。