見出し画像

太陽が自身を吹き飛ばす現象が他の星でも見つかった!?

こんばんは、りょーです。

今回はちょっと前に出たNature論文について紹介します!太陽フレアが文明を滅ぼしかねない、というのがまたまた現実味を帯そうな、そんな論文です。Natureに出るぐらいだから、凄い発見なんですよ。

https://ui.adsabs.harvard.edu/abs/2019NatAs...3..742A/abstract

太陽フレアの危険性については、こちらの記事でかなり詳しく書いてみているので、興味がある方はこちらをみていただけると嬉しいです!

上の記事で説明した、太陽がフレアによって表面の物質を吹き飛ばす現象。これを「コロナ質量放出」と言います。

この物質を吹き飛ばすコロナ質量放出によって、地球には甚大な被害が起こると考えられています。しかしこれまで、太陽以外の他の恒星で、そのコロナ質量放出が見つかったことはありませんでした。

理由は単純に望遠鏡の性能のせい。望遠鏡の性能が良ければ、その吹き飛ばされた物質を実際に観測することができて、「あ、とんでんなぁ」ってなります。しかし、それができない。。。

ここで注目したのが「ドップラー効果」と呼ばれる現象を探すことでした。これ、聞いたことありますか?簡単にいうと、自分から遠ざかっていく光と、自分に近づいてくる光で色が若干違う、という現象です。

身近な例でいうと音も光も同じ性質なので、音の方がいいかな。救急車のサイレンを思い浮かべてください。自分に近づいてくる時と、自分から遠ざかっていくときで音が違うのに気づいていますか?

あれが光でも見えるんですね。つまり、他の星でフレアが発生して、コロナ質量放出が起きたとします。その放出がこっちに向かっていると、その光はいつもみている光とちょっと違う色になっているはずだ!!ということ。

これを性能がめちゃめちゃいい宇宙望遠鏡Chandraで見つけてやろう!という研究が行われました。

画像1

その結果、これまでで初めて、その光の違いが見つかりました!!これによって他の星でもコロナ質量放出が発生していることが初めて確認されたのです!

スクリーンショット 2020-08-12 17.40.35

上の画像でいうCMEっていうのが、コロナ質量放出です。

太陽以外の星で発生するフレアは、 最大で1,000万倍ものエネルギーを持っています。つまり、それによって吹き飛ばされる物質もそれだけエネルギッシュなものだということです。

つまり、太陽でこれまで以上に巨大なフレアが発生した時、そのまま危険性も10倍, 100倍となっていくということ。やばいですね笑

今後は宇宙災害というワードも耳にすることが増えるかもしれませんが、とりあえずここで読んだ知識でドヤ顔して話してやりましょう笑
私はその間に、その1,000万倍もでかいフレアを論文で発表して、世間に認知してもらいます。

この太陽フレアの1,000万倍ものエネルギーを出すフレアについて、来週JAXAで講演してきます。1時間英語。頑張ります。

よければサポートをお願いします!いただいたサポートはより良い記事を配信するための活動費に使わせていただきます。