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人材派遣営業のコツ 番外編⑤「契約が決まったら伝えた方が良いこと」

今日のnoteは人材派遣営業のコツシリーズの番外編コラムです。マガジンを書き終えてから久しぶりの更新です。
「契約が決まったら伝えた方が良いこと」というタイトルで、お話しします。

シリーズのマガジンはコチラ↓


最近、人材派遣営業の方の相談の中で目立つのが「トラブル対応について」の相談です。
基本的にケーズバイケースですが、経験の中からベターと思われる対応をアドバイスさせていただいたりしています。
・・・が、それ以前に事前に回避できたのではないか?と思うことが多いです。

なので、派遣先に話しにくい話ができるタイミングNo1である、契約決定時に派遣営業が派遣先に伝えておくとトラブル回避につながることを今日はまとめてご紹介したいと思います。


①評価制度と時給交渉について

まず、トラブル回避、後から嫌われることを回避できる筆頭は「評価制度と時給交渉についてお話しておくこと」です。
以前もお話ししました↓が、評価制度及びそれによる時給交渉はかなりのマッチポンプ感です。

「うちのスタッフの評価はどうですか?」
「すごくいいよ。満点!」
「では、5%時給上げてくださーい!」

・・・そりゃ怒られるよ。
ここまでひどくなくても、こういう流れで派遣先を怒らせて悩んでいるパターンは何度も相談を受けたことがあります。

あとから言われてもマッチポンプにしか思えませんから、事前に背景(定期昇給的なことをしたい)などを伝えて、契約開始前から理解をいただくとスムーズです。


②サポート体制の説明と期待値の確認

2つめは、「サポート体制の説明と期待値の確認」です。
今、すでに取引をしていれば別ですが、初めての取引の時は、フォロー体制やサポート体制に対しての期待がずれていることが多いです。

今、懇意にしている派遣会社が月に1回訪問の上でスタッフフォローをしていて、あなたが毎月訪問はしない(できない)のであれば、それが伝わっていないとがっかりさせてしまいます。
逆に、仕事中に訪問するなんて(請求金額も発生しているのに)非常識だ!と考えている派遣先もいたりします。
この目線は合わせたほうが良いです。

それと同時に、今の派遣契約の不安や不満を聞き、期待値を確認しておきましょう。
それを下回ってしまうときには事前に伝えて期待値コントロールをします。もちろん、我々は派遣先の感動を生み出したいわけで、期待値を超えられそうなときは、黙って思いっきり超えていきましょう


③期間抵触と雇用安定措置について

3つめは「期間抵触と雇用安定措置について」です。
このタイミングで抵触日通知もらいますから、説明していて当たり前だと僕は思っていましたが・・・
説明していない人、いますよね?
そうとしか思えないトラブルの相談がありますよ・・・?

↑参考note

どうせ、このタイミングで抵触日通知をもらうわけですから、あいまいな説明をしないで、しっかり分かっている営業担当であるという信頼を勝ち得ながら、3年後の安定措置に備えましょう。(1年目から努力義務です)


④引き抜くときの規定について

4つ目は「引き抜くときの規定について」です。
これは、基本契約書や個別契約書の紛争防止措置で記載があると思います。
でも、後からこの記載を持ち出しても、小さい字で書いてありますし、争いのもとです。

まだ、そんな予定もないからこそ、自然と受け止めてもらえる話ですから、会社の規定に沿った説明をしましょう。
特に引き抜きの際に100%紹介料をもらっているのであれば必須です。
雇用安定措置の時も、ご理解を仰ぐ(派遣先には支払う義務はない)ようなアプローチをする会社はもっと必須です。このタイミングで話をしましょう。


⑤派遣契約と雇用契約は別であることについて

5つめは「派遣契約と雇用契約は別であることについて」です。
これは、「更新確認などを直接スタッフとやってしまうと、当社がその方と雇用契約を解除しようとしていたり、急遽更新ができないときなどにトラブルになります。」というよくある説明をしながら伝えましょう。

ただ、本当の狙いは終了時のトラブル回避です。
派遣スタッフが契約を満了できなかったときに強い叱責を受けることが多いですが、そもそも本当に叱責されるべきタイミングは、そのスタッフがやめた後で次のスタッフでその穴を埋められなかったときです。
もちろん、経験の長いスタッフであれば、純粋な意味での穴は埋まらないのですが、派遣契約内容を履行できるスタッフは確保できる可能性も高いです。
そもそも、派遣先が一部教育してくれたり、スタッフの戦力度合いに関してはあいまいな運用もあるわけで・・・
いづれにしても雇用契約と派遣契約が別物であることを、上手に伝えると良いです。

うまく行けば、スタッフの短縮終了時のトラブルが減り、さらにうまく行けば、短縮終了時の後任依頼は自社独占になる可能性が高いです。(派遣契約は保持されている状況だから自社で後任の準備が必要)


⑥就業スタート後の良いシナリオ、悪いシナリオを考えて、対応を伝える

6つめが最後です。
それは「就業スタート後の良いシナリオ、悪いシナリオを考えて、対応を伝える」ということです。

スタッフがうまくフィットした場合のことを想像して、それが特に問題なさそうなのであれば、そこまで気にしなくていいです。
例えば、そのスタッフと会話する中で、業務に手応えのない場合には時給アップを求めて辞めそうだ・・・などと思えば、それを派遣先にこのタイミングで伝えてしまいましょう。
そのうえで、「非常にマッチして活躍した場合は離職防止のために時給を相談させてください。」などと伝えておけば、その先の対応がスムーズです。

そして重要なのが最悪のシナリオの方です。
派遣先は職場見学を終えてから、この契約にノリノリでスタッフに期待している・・・でも、直接話している自分としては急にスタッフがやめてもおかしくないと思っている・・・という場面は結構ありますよね。

そんな時は、「ないと信じていますが、万が一すぐにやめてしまったときは○○のリカバリーと会社を挙げての○○による人選を検討しています。もちろん杞憂に終わればよいのですが・・・」くらいのことを言うことが多いです。(担当者が怖い時は言いませんw)

懸念していることを伝えながら、打っている手を共有していくことも、トラブルを回避するために有効だと考えています。


最後に

今日は「契約が決まったら伝えた方が良いこと」というタイトルで、人材派遣営業のコツシリーズの番外編を書きました。
書きながら、自分で「もしかして・・・有料級なのでは!?」と思いましたがw、いったん無料公開してみました。きっと人材派遣営業の方には参考になる部分もあるのではないでしょうか。

今日お伝えした6つを実践していただいたら、開始後のトラブル対応はずいぶん楽になるはずです。(実務的には正社員募集時に周知するルールとか開始時に派遣先に知っておいてほしいものは他にもたくさんありますけど)

では、また!




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