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対話でつくる縮充のまちづくり

 令和6年度も佐用町縮充戦略アドバイザーを務めることになりました。「縮充」という言葉は、その字面がキャッチーで、多方面で注目していただきました。例えば、神戸新聞にも何度も記事を掲載いただいたり、いくつかのコラムで触れていただくこともありました。もちろん、佐用町議会でも議論に上がることもありますし、なにか新しいことが始まっていくような空気だけがあるような状態です。

正解のない縮充の社会づくり

 では、縮充のまちづくりって一体何でしょうか。何をすれば縮充だ!と言えるのでしょうか。その答えはまだありません。今の社会には絶対的な正解はなく、その瞬間に応じた正解らしきもの(最適解)を見出すというスタンスが必要だと思っています。そのためには対話を繰り返すしか無いです。まちづくりを進めるとき、多くの人で話し合うことで中途半端な取り組みになってしまう恐れがあると思っています。それはまちにある意味でのインパクトや違う文化を挿入する際に言えることです。縮充のまちづくりは、実はまちづくりではなく、社会づくりなのではないかと思っています。社会をつくっていくためには、どうにも相容れない人でも認識し合って生きていくしか無いわけです。そのためには、合意形成するための対話ではなく、お互いを知るための対話が最も必要だと思っています。

行政の検討委員会も話し合い方を変えてみる

 佐用町では縮充のまちづくりを検討するために縮充のまちづくり検討委員会という、有識者、各種団体、住民、大学生、行政職員等による会議を設置しました。行政が事務局を務める会議ですが、人数も多くよくある会議形式ではなかなか議論が積み上がらないと想像できます。そこで、2月末に開催した委員会では、委員全員でのワールドカフェを実施しました。

えんたくんをつかったワールドカフェの様子

人口が減っても多様な人がいると理解するための対話

縮充の社会づくりを進めるためには、「人口減少」といった数だけで捉えるのではなく、「どんな人がいるか」という質や個性を見ていく必要があると思っています。どんな人でもこのまちに暮らせてよかったと実感できる社会になることが縮充の社会づくりの一つのゴールだと思っています。そのために何をするか、これは課題解決ではなく新しい価値を作っていくための取り組みだと思っています。縮充という取り組みではなく、縮充という作法をどのようにまちに浸透させるか。今年度もたくさんの対話を重ねて考えていきたいと思っています。

ワールドカフェでの話し合った内容

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