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環境に合わせて変化する組織構造 #101

組織にはいろんな形態があります。その組織が置いている事業環境によって向き不向きがあると思います。例えば半導体業界のように日進月歩変化の激しい業界では、ガチガチの民主主義でみんなの意見が一致するまで動けませーんと言った組織だと破滅します。一方で鉄鋼や化学、素材メーカのような生活のインフラとして欠かせない材料を扱うメーカは参入障壁が高く変化が激しくないので粛々と自分たちのミッションをこなせる組織構造が求められるのでしょう。

つまり事業環境に合わせた組織構成でなければならないのです。ただし事業環境は社会の変化とともに遅かれ早かれ変化します。そして近年の最も激しい変化の一つとして、『個の時代』という考え方があります。個の時代では相互支援であったり共感がテーマです。これまでの終身雇用型で年功序列が激しい軍隊のような組織は個の時代とは全くマッチングしません。合いもしない20年年上の上司の考え方にへつらって生きていく人生を今の若者が許容できるとも思えませんしね。

であれば自ずとすべての企業が変化しなければならないことは、軍隊組織からの脱却。その先に待つ機械的な組織からも脱却。そして進化型組織へと変貌しなければならないのでしょう。

軍隊型組織

階級や役割や規則が厳格に決められたピラミッド型の組織です。定形的な仕事を効率よく遂行できるので決められた品質を維持することや商品やサービスを安定供給することには向いています。その一方で変化に対応するスピードが無く、イノベーションも起きにくいと言えるでしょう。軍隊型から脱却するには、現場の意見を吸い上げる仕組みを導入したり、横の事業と連携できる仕組みを整えたり、ピラミッドの土台であるメンバーが自由に動ける環境を整えることが大切です。

機械的組織

多くの企業がこの組織です。ピラミッド構造ではあるけどそこまで厳格ではなくある程度実力主義です。部門横断チームの発足や現場の裁量が優先されます。そのためイノベーションも起きやすく変化への対応もまま早い。一方で数値を追い求める傾向にあり常に勝った負けたの競争が社内外で発生しています。機械のように働き続けることが推奨されるため、働きがいや自己実現とは少し乖離のある職場かもしれません。ここから脱する方法は未だに見つかっていないようです。これから個の時代に対応し、かつ成長し続ける組織とはどのような組織なのでしょうか。

進化型組織

いわゆる『生命体』です。現存する生命は変化する地球環境に順応してきました。本能的で細胞一つ一つが判断して動いていくアメーバのような組織です。誰もが意思決定権を持ちスピード感あふれる組織です。一方で大きな事業を成し遂げることには不向きでこのような組織を実現できている企業はほとんどないようです。見渡してみてもその通りで、近年目覚ましい進化を遂げたのは一党独裁の中国。企業でいうとGAFAですが、それも目立っているのは強烈なリーダー。リーダーのいない組織というとあまり出てこないですね。

個人的には機械的組織の中で、進化型のチームを創ることが正解なのではないかと思っています。厳格に経営指針を評価しつつ、その末端では本能的に動く。ロボットに人間の皮膚をまとえばそれはほとんど人に見えるでしょ?(笑) そんな組織を作ろうと思っています。

あなたはどんな組織で働いていますか?

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