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ワクワクSDGsの本当の持続可能性とは?

最初に存在を知ったのは2016年の春頃でしょうか。

参加したソーシャルワーク系の学会の講演の中で触れられていました。
SWSDの世界大会にも参加する予定だったこともあって、ソーシャルワーカーのグローバルアジェンダとかにも視点が向いていた時でした。

今やメディアやSNSで聞かない日はないくらいメジャーになったわけですが。
それに対しての自分なりの考えをまとめてみました。



SDGsとは?

最近は本当にそこら中で話を聞くようになりましたSDGs

言わずと知れた、国連がまとめた「持続可能な開発目標」です。
(英語だと、Sustainable Development Goals)

2030年までの17のゴールと169のターゲット目標が掲げられています。

そのカラフルなアイコンと、社会課題解決という公共性が話題となり。
ここ最近非常に注目され、福祉教育業界やNPOといった非営利組織だけではなく。
民間の株式会社の企業CSR的な視点からも、とても注目されるようになりました。
どちらかというと、少しムーブメントが過ぎるんじゃないかと思うくらい。

個人的には、変な価値観がはやるよりか、もちろん社会をより良くしていこうという意識が広がるのは喜ばしいことだと考えています。

かくいう僕も、一番最初に聞いたときは、単純に「なんかかっこいい」程度のとらえ方でワクワクしていたのを覚えています。


社会課題解決にワクワクする

最初に書きました通り、僕が一番最初にSDGsのことを目にしたのは2016年の春で。
まだ今ほど話題になっていなかった時代でした。

なので同年、専門学校の授業で学生向けに取り上げた際も、まだ学生で知っている人はわずかだった印象があります。
今や誰もが知っているゴール(目標)ですけどね。

経済成長が続いていた時代ならいざ知らず、失われた〇〇年とか言われ
僕ら世代(30代後半~40だ前半)は就職氷河期を経験。
経済的な側面でみると、やや暗い印象の、目標や希望のない時代を通り抜けてきました。

僕個人の生き方や考え方はさておき、社会の雰囲気は未来に希望を持ちにくい、少し重苦しい空気を感じています。
特に経済成長、仕事、企業といった枠組みで物事を考えて、活動することの限界があります。
その反動が、社会に役立ちたいという人たちの純粋な思いとして現れているのかなと感じたりします。

若者の就職先を決める理由の上位に、社会貢献度が入るようですし、最近は。
金銭的な側面だけでない、やりがいや、その活動を通じた自己肯定感を得たいという価値観の変化もあるようです。

そういった流れで、このSDGsというのは注目されてきたのかなと思っています。


自分自身のキャリアや活動を考える材料としてもSDGsは、考えるきっかけになりえたのでした。
一歩広い世界に目を向け、そして具体的に未来に向けてイメージしていこうという気持ちになりました。

なので、具体的に社会をより良くしていこう、というビジョンにワクワクしたわけですし。
僕個人としても、2019年の今から2030年の10数年後の未来を見据える良いきっかけになりました。
僕はそのころ50歳なのですが、どんな未来を描いているのかしら?
とか思いつつ。

僕自身にも、社会の進むべき方向性を指示してくれているようです。



企業活動の新たなビジョン作りへの影響

このSDGsは企業CSR活動(企業の社会的責任corporate social responsibility)の側面も非常に注目されてきました。

価値観が大きく変わってきたこの社会の中で、企業はどのようにあるべきか。
社会から何を求められているのか。

その存在意義が根本から問われていて、その必要性がないと判断された企業は、短期的に収益が上がっていたとしても、長期的な視点では淘汰されていくことは間違いのないことで。
どの企業もその存在意義について、原点に立ち返る作業をしているのがうかがえます。

そしてその不確実性の中にも、自分たちの進むべき道を模索していたわけですが。
ある意味、目指すべき方向性について、ある程度の共通認識を示してくれたという点も、これほど日本企業の中でSDGsブームが巻き起こることになったのかなと思いました。

悪い言い方をすると、とりあえずSDGsのどれかに、自分たちの企業活動を当てはめることができたらセーフ、みたいな。


ただし、企業ガバナンスの視点でも、このCSR活動の位置づけが問われているわけで。
単に社会から「注意されない、批判されない」ためだけに取り組むのか。
(炎上しないように気を使うだけなのか)

本質的な「自分たちの存在意義を明確にするために」積極的に明らかにしていくのか。
同じ目標をかかげ明文化するにしても、そのスタンスは違うわけですが。

もちろん後者の積極的なスタンスの企業の方が、よりよいビジョンを描けていくと思いますし、それこそ持続的な活動をしていけるのではないかと考えています。



社会価値を創造(持続可能性とは?)

かの有名な、ハーバード大学のマイケルポーター教授も
「経済価値をそうぞしながら社会的ニーズに対応することで社会価値を“も”創造する」と述べています。

「企業本来の目的は単なる利益ではなく共通価値の創出(=creating shared value)であると再定義すべきである」とも述べており、今日のSDGsに繋がる視点が語られだしています。

さて、ここの社会価値、とは何を指すのか?


ちなみに「持続可能な開発目標」とされていますが、これは基本は開発を続けることが、人類にとっての幸せにつながるという前提のもとにした価値観だと思います。

果たしてそれは正解なのでしょうか?

という問いも浮かんできます。


その本質的な問い、「持続可能性」「開発」といった世界規模で共通化されつつある価値観の整合性について、もっと議論が必要かもしれませんね。

社会のなかで他人事でなく、私たち一人ひとりがどのように考えるか、継続した議論が必要なのだと考えています。



今日はこれくらいで、ありがとうございます。



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