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アメリカ大学陸上記②クロスカントリーシーズン(前編)

こんにちは。樋口諒です。
アメリカ、カンザス大学の陸上部に所属し、中長距離をしています。

今回はクロスカントリーについて書いていきます。

クロスカントリーの説明

クロスカントリーとは

長距離やマラソンをしている方でクロスカントリーという言葉は聞いたことがある方は結構いると思います。クロスカントリーとは、簡単に説明すると、
「野原などの起伏のあるコースを走ってタイムを競うレース」です。

レースの距離は大学、シニアの場合
男子は8km/10km、
女子は5km/6km が多いです。
起伏のある草の上を走るためロードやトラックよりもタイムは遅くなる傾向にあります。

不整地の上をジョグすることをクロカン走と呼ぶ方もいるかもしれませんが、ここではレースのクロスカントリーについて書いていきます。

クロスカントリー=駅伝

そもそもアメリカでは秋、冬、春とシーズンごとにスポーツが分かれています。例えば
秋 (9~11月):クロスカントリー、アメフト、バレー、サッカー
冬 (12~2月):インドアトラック、バスケ
春 (3~5月):アウトドアトラック、野球

クロスカントリーは9~11月の秋シーズンに行われます。
秋の陸上競技としてほとんどの長距離選手がクロカンに出場します。日本では秋から冬にかけて多くの駅伝のレースがありますが、アメリカでは駅伝の代わりのような形でクロカンが存在します。

そしてクロスカントリーにもチームスポーツ的な側面があります。個人の順位に加え、対抗戦としてチームの順位が付きます。

全国大会やその地区予選では、1チーム7人が出走でき、そのうちの上位5人の合計順位で競います。
5人それぞれの順位の数の和がポイントとなり、ポイントが一番小さいチームが優勝となります。
(数え方の例:A-2位 B-6位 C-8位 D-15位 E-20位 F-36位 G-50位 
 上位5人の順位の和(2+6+8+15+20=51)がポイントとなります)

個人成績だけでなくチーム成績も出るため盛り上がります。
今年の全国大会の女子では、1位のチームと2位のチームの差が僅か1ポイント。接戦でした!

クロスカントリーの練習

クロスカントリーの練習は日本の長距離や駅伝と大きく違うのか?と気になる人もいると思います。答えはノーです。クロカンといえども長距離の競走なので長距離が速いやつが勝ちます。
ただ、芝の上を全力で走ることから得られるものは大きいと感じています。

芝の上で行うポイント練習は大体週1回程度。内容はテンポ走やインターバルなど。キロ3分を切るようなペースでの練習になってくることが多く、かなりタフな練習になります。
クロカンでは、ロードを走る時よりもごまかしが効かないというのが僕自身の感想です。アップダウンの繰り返しに加え、柔らかい路面の上を走るため、全身を上手く使って走ることが求められます。股関節から脚を動かし、身体の近くで接地する、といったような走りの基本はもちろん大事です。また、アップダウンを走る中でのリズムに合わせて、リラックスして走り抜ける事も大切になります。
小さいくぼみに足をとられたりバランスを崩しかけることもしばしばあります。そういった中で最後まで自分の走りをすることはなかなか簡単ではありません。

さいごに

後編ではクロスカントリーシーズンでの結果や感想を中心に書いていきます!
読んでいただきありがとうございました。今後もアメリカの陸上のことを中心に発信していきます。ぜひ、よろしくお願いします。


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