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Slackで@hereを安易に使ってはいけない

はじめに

私の会社では、コミュニケーションツールとしてslackを使っています。

今回は、slackのメンション機能の@hereの効果について、思ったことを書こうと思います。

メンション機能について

slackにはメンションという機能があり、チャンネルと呼ばれるグループチャットの中で、メッセージの対象者を指定して、メッセージを送ることができます。(LINEでも似たような機能がありますね)

例えば、田中さん(tanaka)と須藤さん(sudo)に対してメンションをつけてメッセージを送る場合は、

@tanaka @sudo 〇〇の件について、明日の17時からミーティングできますか?

のように、@をつけることでメンションができます。

そして、@here を使うことで、チャンネル内すべての人にむけてメンションをつけることができます。

そして、メンションがつけられた側は、通知が飛んでくるので、メンションをつけると基本的にはメッセージに気づかれやすくなります。

@hereを使うとリアクションがもらえない

仕事でslackを使う場合、チャンネル内の誰かに何かをお願いするシーンはよくあると思います。

例えば、

・ABCプロダクトを開発しているチームの、チームチャンネルに対して、ABCプロダクトの仕様について聞きたい

・社内ツールが動いているサーバーがダウンしているので、そのツールを開発しているチームチャンネルにその対応を依頼する

などです。

このようなとき、チャンネル内の全員にとりあえず見てもらえれば、誰かしら知っている人が返答をしてくれると思い、@hereを使っていたのですが、@hereを使うと自分が望むリアクションがもらえないことが多々ありました。

先輩とこのことについて話していた時に話題に上がったのが、こちらです。

この漫画で言及されている「傍観者効果」が@hereにも当てはまるのでは?という話になりました。

傍観者効果とは

傍観者効果とは、「援助すべき状況にも関わらず、周りに多くの人がいることによって、援助行動が抑制されてしまう」集団心理のことを言います。

傍観者効果に影響を及ぼす要因として挙げられるは、次の3つの心理効果です。

・聴衆抑制... 失敗したときに受ける周囲からの評価に対する不安から、援助行動が抑制されること

・多元的無知... 周りが何もしてないなら、周りは何もしないのが正しいと思っていると感じること

・責任分散... 責任者が複数いると責任の重さが分散されると感じること

@hereにおける傍観者効果

slackで@hereが使われた時も、傍観者効果は働いているのではないでしょうか。

上に書いた3つの心理効果はすべてはたいている気がします。(少なくとも自分の場合は当てはまります。)

例えば、@here通知が来て、「~について知っている人がいたら教えて下さい」みたいな、メッセージだったとしましょう。

多くの人は、もし答えた時に、

「その内容が間違っていたらどうしよう」(聴衆抑制)

「まだ誰も答えていないけど、大丈夫そうだから緊急じゃないんだろう」(多元的無知)

「もし答えないことで問題が起きても、誰も答えてないんだから全員悪い」(責任分散)

こんなことを感じているのではないでしょうか。

だとしたら、@hereには、傍観者効果がはたらくと言えるでしょう。

そして、チャンネルにいる人数が多くなるほど、その心理効果は大きくなります。

@hereは使いどころを間違えないようにしよう

「誰かに早くアクションを取ってほしいときは、@hereは使わないほうがいい」というのが私の結論です。

チャンネル内に知人がいるなら、いったんその人に対してメンションをつけて、詳しい人を教えてもらうとかの方が、アクションをしてもらえる確率が上がる気がします。

知ってる人がいないなら、極力人数が少ないチャンネルで@hereを使うなどの工夫をするといいのではないかと思います。

まとめ

いっけん、より人数が多いチャンネルで@hereを使ったほうが、すぐに返答が来ると思えますが、実際はそうとも限りません。

もし、すぐに返答が欲しいという状況になったときは、「傍観者効果」のことを思い出すと、いい結果につながるかもしれませんね。

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