古書店の役割とは│回想記11
自分の経歴のようなものをまとめるつもりの自分語り。11回目になります。
前回、和装本の製本等のワークショップを続けていたら、「古書店」の立場でのラジオ出演の依頼が舞い込むという展開になりました。ありがたいー。
YBS山梨放送の「はみだししゃべくりラジオ キックス」という番組で、山田ルイ53世さんと電話でお話しするという感じだったと思います。
生放送ですが、わたしは公園で取材を受ける感じでしたね。(10年くらい前の話です。そして、その公園が、ここ最近、がっつさんとぷっちさんとお散歩に行っている、いまとなっては近所の公園!)
ラジオ出演させていただくからには、しっかりと「古書店」の魅力、役割をお伝えせねば……ということで、あらためて、在り方について考えたんですね。
よくよく考えて、出てきた結論は「本と人の出会いを作ること」でした。出会いのタイミングを作るということでもあります。
誰かの家の本棚に眠り続けている本に価値を見出し、そして、その本を旅立たせて必要としている人に出会わせる。
きっと、これが古書店の役割でしょう。そのままでは捨てられてしまうかもしれない本も、古本屋が価値を見出し、救ってやる。誰かの家の本棚に眠り続けている本を、必要としている人に見つけてもらうようにする。
本を商品として、右から左へ流すというのではなくて、たぶん、マッチングサービスの方が近いという感覚ですね。
そういう見方になると、おぼろげながら、使命感というものが見えてきます。
本を買取に行くのではなくて、眠り続けている本を起こしに行く。旅の準備をしてやる。持ち主の方には、出会わせてくださったことにお礼をする。そんな感じでしょうか。
……まぁ、そんな具合で、ラジオ出演の際は、古書店の役割などをお話しさせていただきました。
一応、連絡先も放送していただいたところ、60代くらいの女性からお電話いただきました。「古本屋をやってみたいから、1度会ってお話したい」と。
それなら早速……ということで、お会いしに行くことに。その話は次回へ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?