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本屋の生き残りについて僕はこう思う。

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本屋を救うというと、少し上からな気が、いや、だいぶ上からな気がするので、本屋の存続について僕なりの見解を述べたいと思う。

今から遡る事20年前、ノストラダムスの大予言が囁かれていた2000年。当時で書店数が約20,000件。そして、10年前の2010年で約15,000件。そして、現在はというと《10,000件》を下回っていると言われている。確実に下降の一途を辿っていると言える。

しかしながら、出版部数はというと2000年と現在はあまり変わっていない。よく、出版部数は増え続け、書店数は減り続けているという話を耳にすると思うが、実は70,000〜80,000冊とそこまで大きく変わっていない。そして、2013年の約80,000冊を頭打ちに、確実に出版部数は減っている。この数字を見て個人的には良い傾向ではないかと思っている。

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出版部数と書店数の因果関係はないが、相関関係にはある気がする。それは、出版部数が減ると良書を手にとる可能性が高くなるという事。あくまで仮説ですが、そうする事で《駄本》と呼ばれる書籍を手に取る機会が減っていく。出版部数が減るからといって、良い書き手が減るとは限らない。むしろ、逆に良い書き手の書籍に編集者をはじめとした出版関係者も注力できます。そうする事で着実と出版社だけではなく、問題となっている書店員の実入りも良くなるのではないかと思う。

しかしながら、ただ出版社などに任せるだけでは本屋は確実に減っていくでしょう。そこで、本屋で本を買う仕組みを作る必要があると思う。最近だと本屋以外でも本を販売しているお店なども多くなってきた。ブックディレクターの幅さんが『本屋に人がこないのであれば、人の行く場所に本を持って行く』という言葉を残しているが、とても理にかなっていると思う。ブックコーディネーターの内沼さん(本屋B&B)、蔦屋書店のブックコンシェルジュ、カリスマ書店員の新井見枝香さん、ブックアンドホテル、箱根本箱など出版業界を活発にしてくれている方や施設があるのは何よりも嬉しい事。

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現状の見解としては下記が挙げられると思う。

・本読む層は一定数いる

・本屋よりECで買う

・本を読む時間を捻出できても、本を見に行く時間がない大まかに要点として3つとする。

1つ目の本を読む層は一定数いるというのは、どんなアイドルでも一定数はファンがいるし、趣味でも一定数好きな人がいるのと同じで、《愛読家》と呼ばれる人たちは必ず存在する。しかし、一定数の愛読家だけではビジネスとして成り立たない。そこで前出した方々の登場。

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2つ目は『ポチッ』で本を買ってしまう。これはとても便利なので、否定する必要はない。時代の背景として当然のことであり、時間のない昨今では尚更のこと必須だと思う。しかし、コロナのおかげで(あえてプラスに捉えて)『書店に行きたい』と思うようになった方や本を読む機会が増えた方は多いと思うので、今こそ書店の存在意義を示すチャンス。すなわち、『実店舗の価値』ECを進めるのも一つ、ECの便利さに対抗するのも一つ。ここで重要なのは、実店舗にきてもらうのではなく、《書店で本を買う仕組み》を作ることだと思う。その点、厳しいのは変わらないとはいえ、青山ブックセンターの店長、山下さんは面白い取り組みを多岐に渡って行っているので、店舗のSNS、個人のSNSをチェックし、実際にぜひ足を運んでもらいたい。

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3つ目は本を読む時間ができても、本を見に行く時間がない。これは二つ目と大きく関係していると考えている。そこで面白いのが青山ブックセンターなのだが、その他にも実業家の堀江貴文氏とブックディレクターの幅允孝氏が経営と書籍それぞれのお手伝いをしたSPBSことSHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERSもおすすめで、イベントを多く行って人にフォーカスしてから本への興味をそそるというアプローチの仕方を取っているので、要チェック。SPBSの様にイベントに行く理由があれば、《ついで》でも書店で買い物できる。コロナでも積極的にリモートショッピングなども行っていて面白い上に新しい取り組みをしている。

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この3点から僕としての見解は、まずはECを機能させることかなと思う。なぜかというと、実際に本を見て選びたいという機能が人には備わっていると思っている。

本を買う選択の幅が広がった分、何かに着手しようと思っても

①情報収集 ②情報の選別 ③行動(本屋へ出向く)

と工程が多いので、少しでも熱中できる様なコンテンツ作りは今後の生き残りの『鍵』となるのでは。


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