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「さらば、愛しき原付」の件。

ホンダが原付(50cc以下の原動機付き自転車)の生産を2025年5月に終了することを決めた。同年から始まる排ガス規制対応が難しいためだ。
原付は価格も安価で燃費もよく庶民の足として長年親しまれてきたが、近年は電動アシスト自転車や電動キックボードなどが身近になってきており、近距離の移動遮断が世代交代をしたという意味も表している。

ホンダは1958年に排気量49ccの「スーパーカブC100」を販売し原付の普及を推進してきた。カブのシリーズは1憶1000万台以上を生産し、世界で最も売れた2輪車だ。ホンダは50cc以下でシェア80%を占めている。ほぼ寡占状態と言える市場でも撤退を決めたのは2025年11月からの排ガス規制に対して、50ccで対応すると今の20万から30万円といった車体価格が上がってしまうからだ。
原付には50cc以下の「1種」と50cc超から125ccまでの「2種」があり、小型の50ccで排ガスを浄化する媒体を十分に機能する状態にすると、125ccの価格帯(30万から45万円)まで値上げしなければならない。加えて先述したように電動自転車や電動キックボードの普及により、2023年の国内出荷台数は9万2824台とピークだった1982年(278万4578台)の3%程度となっている。めちゃくちゃ少ないな!

加えて50cc以下の原付は日本のみのガラパゴス規格で、海外出荷も見込めない。これではいくらシェア80%と言っても撤退をせざるをえない。

この影響を受け警視庁は対策として、125cc以下の原付2種を、現在の原付免許で運転できるよう法改正する方針だ。ホンダは今後この警視庁の新基準に対応した原付販売に力を入れるとしている。

というわけで、今後50ccの原付は世の中から消えてしまう。私が高校生のころとかはホンダNSR50というポケバイに毛が生えたような(古臭い表現…)
ミニバイクが流行ったし、最初に乗った原付はヤマハのJOGだった気がする。そして何と言っても就職してすぐ、銀行時代に使っていた乗り物は「ホンダスーパーカブ」だった。満タンガソリンを入れて300円とかそんなものだったけど(昔の記憶なので確実ではないが)燃費が良くめちゃくちゃ走れた。途中ガス欠になっても「予備タンク」があり、レバーを捻ればもう少し走行できた。しかし給油後この「予備タンクレバー」を戻すことを忘れ、次は完全にガス欠になり、ガソリンスタンドまで押していったのも何回もある。雨の日も風の日も雪の日も嵐の日も、炎天下も、ごく短い季節だが春の風を感じる気持ちのいい日も、大きな故障もなく走ってくれた。冬は寒いし、夏は(バイクは鉄の塊なので)暑くて、全然快適な乗り物ではなかったけど、社会人新人時代と言った青春の一ページを一緒に駆け抜けてくれた相棒であったことは間違いない。

「スーパーカブ」が無くなるなんて、今まで考えたこともなかったのだけれど、いざなくなってしまうとなると悲しい気持ちになる。

これも時代の流れなんだなあと、感傷に浸りながらこの記事を書き終える。

皆さんは、原付、乗ってましたか?

今日はここまで。

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