りょうこ@保育と療育を考える専門家

保育士30年、元園長。児童発達支援管理責任者。 発達支援児童の施設に勤務。 保育、療育…

りょうこ@保育と療育を考える専門家

保育士30年、元園長。児童発達支援管理責任者。 発達支援児童の施設に勤務。 保育、療育、教育…子どもに関わる全ての人に。 子どもも大人も幸せに生きていくための記事を書いています。

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最近の記事

そのままを まるごと受け入れる

もうすぐ新年度ですね。 放デイでも来年度に向けて、 新しく支援計画を立てたり 保護者の方と面談をしたりと 春を迎える準備をしています。 面談の中で こんな話をされることがあります。 「学校へお迎えに来て欲しくないんです」 理由を聞くと、 そういう施設に通っているということを 友達に知られると 本人が色々言われてしまって 辛い思いをするから。 友達に言われるのが可哀想だから。 … お子さんの特性って 可哀想なものなんですか? その部分を指摘されたら 隠さな

    • 支援級職員に思うこと②

      前回の記事はこちらから ↓↓↓ 昨日、関東では珍しく雪が積もりました。 支援級1年生のお迎えに行くと 傘を持って出てくる男児。 「おかえりなさい^^」と声をかけると 2回目には 「ただいま」と返って来ました。 すると、担任と思われる年配女性が 後ろから"挨拶をしなさい"的な注意をしたので、 「ただいまって言ってくれましたよ?」 と伝えましたが、スルー。 そこへ 両手をズボンのポケットに入れて オラオラ風を吹かせた男性職員が加わります。

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      • 特性っ子の性問題③

        前回の記事はこちらから ↓↓↓ 特性っ子の性問題① 特性っ子の性問題② 前回の続きです。 特性っ子たちに限らず 性についての教えは 思春期を迎えてからでは遅すぎます。 近年、プライベートゾーンは

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        • 特性っ子の性問題②

          前回の記事はこちらから ↓↓↓ 特性っ子の性問題① 前回の続きです。 どうして、 むやみに人の体を触ってはいけないのか。 性の話をするとき、

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        • 支援級職員に思うこと
          2本
        • 特性っ子の性問題
          3本
        • 心の話
          5本

        記事

          特性っ子の性問題①

          預かっている児童の中には 母親との愛着関係が乏しく、 特性への理解が十分に得られないため 情緒が安定しておらず もともとの特性が強く出てしまう、 そういう子もいます。 ある児童の特性を例に挙げると

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          支援級職員に思うこと

          私のいる施設では 下校時間に合わせてお迎えに行き、 施設に連れてきて17時まで過ごし、 施設から自宅へ送迎しています。 市内・市外あわせて 13ほどの小学校に通う子たちを預かっています。 特別支援学校をはじめ、 小学校の支援学級に通う子がほとんどです。 支援学級の職員も学校によって様々で 子どもの特性や特徴を よく理解して対応してくれる先生や その日の出来事を 丁寧に引き継ぎしてくれる先生もいます。 ですが中には

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          人生2度目の…

          20日(水)、 仕事で子どもたちと公園へ行ったとき 入口チェーンで両足を取られて 盛大に転んだ。 何十年ぶりの転倒… チェーンは、わずか膝の高さ程度。 この高さを越えられなかったのかと 筋力の低下を痛感。 翌 21日(木)、 派手に転んだわりに 擦り傷や切り傷もなく 骨にも異常ない様子。 転倒したときに左手をついたからか、 左の肩から肘、胸骨のあたりが痛む。 時間とともに倦怠感。 腕が上がらず、 帰る頃には 車に乗っても痛みで左腕に力が入らず

          誰も責めない療育

          療育の施設では 様々な特性を持った子を預かります。 中には 重度~最重度の自閉症で 知的障害を併発しており、 強度行動障害もある という子もいます。 発語と呼べるものがなく コミュニケーションも難しいと、 欲求や要求に 気付いてあげることも困難です。 それでも たまに目が合って ほんの2~3秒でも 見つめてくれることがあると いま私のことを 認識してくれたのかも… という 嬉しい気持ちになったりします。 けれど パニック発作などが起きたときに

          ねばならない症候群

          世の中に 「やらなければならないこと」って どのくらいあるんでしょう。 「やってはいけないこと」は 結構ありますよね。 人を傷つけることや 物を盗むことなど 大きく言えば 法律に違反するようなことは やってはいけないですよね。 じゃあ 「やらなければならないこと」は? 私たちは生まれてから いろんな「初めて」を 大人から教わります。 それは 教える側の価値観が 大きく影響すると思うんです。 その人の 「これはこうあるべき」 「これはこうしな

          愕然としたこと

          放デイで預かっている支援級1年生。 偏食が強く、食べられる物が少ない。 けれど ご両親も無理強いはせず、 こちらも 本人のコンディションを見て 夕方のおやつは 以前より食べれる物が 少しだけ増えた。 ところが、だ。 学校へ迎えに行ったとき、 もう下校時間なのに まだ給食を食べ終わっていないと。 「見ていきます?」と声をかけられ、 教室へ入ると 泣きながら食べ「させられ」ている。 こちらの唖然とした表情を見て 担任が言った言葉は 「いやいや、無理強いしてない

          「大丈夫」なんて言わないで

          「大丈夫」なんて言わないで これは とあるお母さんの呟きです。 子育てに悩んでいる保護者にとって 「大丈夫」 という先輩ママの言葉は 時には励ましになり 時には救いにもなります。 特性を持っている子の お母さんたちは 日々その特性と向き合い、 悩んで泣いて この子は将来 一人で生きていけるのだろうかと 先の見えない不安を抱えたり 我が子のことが分からなくて 向き合うことにも疲れていたり。 そんなお母さんたちにとって 「大丈夫」 という言葉は どう

          はちみつ大根

          毎日乾燥する季節になりました。 私は 気管支喘息のアトピーっ子で 喉がとても弱いので 風邪を引くと 痰が絡んで 咳が出て 気管が炎症を起こして 長引く・・・ というパターンです。 昔ほど 風邪は引かなくなったものの ここ2年くらいは 更年期の影響で 体が変化していて 体調を崩しやすくなっています。 特に乾燥には弱くて 久しぶりに 「鼻が詰まって眠れない」 という夜を過ごしています。 昔よくやっていた 民間療法を思い出して スーパーへ寄ったら お目当ての

          「自分」を知る。

          療育と聞くと 子どもの特性にばかり フォーカスされますが 実は 大人のメンタルが とても大きく関わってきます。 もちろん、 特性に対して できる療育はあります。 けれど 親が 大人が いつも安定しているか そして 子どもにとって 安心できる相手かによって 療育が 全く意味を成さない場合も 多いのです。 お母さん お父さん 先生たち あなたは今 満たされていますか? 生活をしていると 働いていると 意識すらしないような 小さい我慢が たくさ

          私の恩師はADHD

          私には 保育園の頃からの恩師がいます。 私が保育園児だった頃に 大好きな担任の先生が 数年後には園長先生になり 私が保育の道を諦められず 悩んでいた時に 力強く手を差し伸べてくれ、 その後の保育士人生を スタートさせてくれた人です。 保育園で働き始めてからも 仕事や人間関係に悩んだ時には 親身になって話を聞いてくれて 恩師のおかげで 22年働いた園を退職した時には 温かく労ってくれて その後、 私が園長になった時には それはもう 誰よりも喜んでくれて ご自身

          「ツキ」を感じ取る。

          先日ディズニーへ行ったのですが その日だけ大雨の予報…☔️ 久しぶりに行くのに… 前の日と次の日は☀️マークなのに… なぜ行く日だけ… 「いや〜ツイてるわー✨️」 結果、土砂降りだったのは ランチしている間だけで そのランチも 混雑時間帯だったけど すぐ席が空いたので 大して待たず 食べ終わって外に出たら 予報より早く雨が止んでいて そのあとのスケジュールも なんなら雨の影響で うまいことズレて 風で中止になる可能性大だった 夜のショーも ほぼ無風で見ること

          「氣」を読み取る。

          Aくんがオモチャを振り回していたら、 近くにいたBくんに当たって 「痛い!」と言われ、 Aくんは一瞬バツの悪そうな反応をして その場を離れる。 保育現場でも よくある光景です。 この時、見ていた大人は 痛いって言ってるよ? なんて言うの? などと声をかけることが 多いのではないでしょうか。 療育の現場では、 注意されること自体が 受け入れられない子もいます。 理解することはできるけど、 やってしまったことに 向き合うことが苦手。 そういう特性の子は、 学校生活