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ギルド化したフリーランス集団の、その先

↑のエントリーを書き、独立してから2年。法人を作ってから、半年強。

フリーランスのライターとして独立してから、アシスタントが一人つき、人が増えてチームのようなギルドのような集団になり、今では会社に。

その過程においては、仕事のバリューチェーンを最適化して生産性を最大化すること、個ではなく集団としてスキルアップを図ること、その総体としてモチベーション・マネジメントを十全に行うこと、など試行錯誤を続けてきました。

ふと思い立ち、その変遷を簡単に振り返っていきます。

アシスタントとタッグを組む

リクルートを辞めた当初は、完全に一人きりでフリーランスとして仕事をこなしていく心算でした。

ところが上記のエントリーを書いたことで、思いがけずたくさんのお声がけをいただくこととなり、すぐに仕事量がキャパシティを超え始めます。

あるクライアントさん方から立て続けにオウンドメディアの運営を依頼された折には、「はて、どうしたものか。今後どうやって行こう」と頭を抱えていました。

そんなとき、いきなり「弟子入りしたいです!」とメールを送ってきてくれたのが、小原くんです。(現在はTraimmuという会社で広報業務に邁進しています。精神的にはズッ友です笑)

彼とタッグを組み始めてから、個ではなく、力を合わせることで仕事の質や効率がいかようにも上がることを教わりました。

あくせくと一緒に仕事を進めるなかで、周囲にもアシスタントの流れが形成され、今では一般的に?なった感さえあります。

フリーランスのチームを組成する

具体的な仕事や、その過程におけるプロセスのマネジメント、編集集団としてのあり方を試行錯誤していたのは(今もですが)下記にまとめました。2年近く前に書いたものなので、現在とは変わっている部分、アップデートされた部分も多いですが。(また別のnoteで書ければと)

とりわけ自分がライターを始めたきっかけから、法人化を見据えたフェーズで『独立メディア塾』さんに寄稿した↓の文章は長いですが、あの時点での思考を棚卸しした内容になっています。

フリーランス同士が手を組み、ギルド化する試みは、正解がないからこそ実践を通じながら、理論や実験にも取り組んできました。

そういえば最近、ブルーパドルの佐藤ねじさんも会社のギルド化を発表されていました。

のちに「パラレル親方」という取り組みをご一緒することになる、Inquireのモリジュンヤさんと、Huuuuの徳谷柿次郎さんの対談を『サイボウズ式』さんにて企画・取材したこともあります。

また、「パラレル親方」はNewsPicksにて全5回の「イノベーターズ・トーク」として取り上げていただきました。

会社の箱でいかにフリーランスをアップデートするか

そして、昨年ようやく会社「モメンタム・ホース」を立ち上げ。

編集は手段に過ぎない。

編集集団であるわたしたちは、
自らを〝編集プロダクション〟と定義しません。

たった一つのセンテンスにも、
思考の深さは宿るもの。
「無思考の作業」ではなく「戦略に根ざした生産」を。

マスが消失し、コミュニティが勃興する、
情報環境の激変期である今こそ、
そうした態度が編集者には求められます。

あくまでも「編集」を道具や武器に、
わたしたちはビジョンや事業に根ざした、
課題創造と解決に戦略面からコミットします。

無から有を、維持よりも革新を。
「モメンタム」
「コミットメント」
「マッチョイズム」
の三角形から成る、
スタートアップライクな編集集団を目指します。

法人化後も、メンバーとは雇用契約を行わず、業務委託契約のまま共に仕事をしています。

理由はさまざまありますが、主にはこなした仕事に応じてフィーをもらえた方がお互いにフェアだし、納得できると感じるからです。(バックオフィス系は固定給にしやすいのですが、ライターのようなプレイヤーはタスク毎のマネジメントがしやすいことも理由の一つです)。

また、モメンタム・ホースに所属し、メインの仕事はこなすにしても、あくまで一フリーランスとして会社外の仕事も自由に受けることができる。能力や経験を社内外で往還させることができるのも、個人と会社双方にとってのメリットではないかと考えています。

編集プロダクションに限らず、スキルにベースを置いた会社の場合、往往にして生じるのは、経験と実績を積んだプレイヤーが会社から抜けてしまうこと。

それ自体は仕方のない面や、個人の事情も多いので、必ずしも引き留めることが絶対解ではないかもしれません。僕も別の道に進むメンバーに対しては、いつでも快く背中を押せるように、と常々考えています。

一方で、会社だからこそ、共同性を持って強みを発揮できるのではないか。そうも信じています。そのために会社としてメンバー間の連帯を保ち、強めるためには、ハード/ソフト大きく二つの側面があるのではないかと考えています。

ソフト面は、ビジョンの磨き込みと共有に他なりません。極論それ以上に重要ないことはないと考えていますが、一方でハード面の整理も無視できないのが実情です。

むしろ、自分もフリーランスとして長く働いてきたからこそ、チームや会社で働くことの意味やメリットは明示しておきたいもの。

まずは心理的安全を確立し、チームとしての能率や連帯を上げるための会議体や食事会のセット。(弊社ではコアメンバーは週次、全体会議を月次で行なっています。月に一度勉強会も開催しています)

フリーランスとしてのポートフォリオ・マネジメントを分かりやすく管理し、また給与面でも安定性を持たせるため、基本的にはプロジェクト毎に主担当を持たせる形態になっています。

また最近構想しているのが、擬似的な役員報酬のような仕組みです。タスクベースで報酬を支払うことはもちろん、案件そのものを会社に持ち込んだ際には、そのアップサイドとして、案件の全体フィーのなかにパーセンテージを付けて、報酬を自動発生させ続ける。本当の意味で会社の箱をみんなで活用するのであれば、そこまできっちり設定すべきだと感じています。

弊社ではブックライティングを行うことも多く、その際にはコミットメントに応じて、印税を分配することもあります。それを他の仕事にも広げるイメージです。その他にもいくつか施策単位考えていることがいくつかあるので、noteでも発信できればと。

実験はまだまだ続きます。

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【編集者 / ライター募集】ビジネス・テクノロジー領域でコンテンツ制作を手がける株式会社モメンタム・ホースで、メンバーを募集しています!経験は問いません。少しでも興味を持たれた方は、下記リンクから詳細をご確認のうえ、是非ご応募ください!
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ケニアで無職、ギリギリの生活をしているので、頂いたサポートで本を買わせていただきます。もっとnote書きます。