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写真考〈撮りながら考えてることのメモ〉

上達

上達を感じるのは楽しい。
上達したことで「見える」ものが変わるのも楽しい。

趣味ではない

自分にとって写真を撮ることは趣味ではない。
仕事でもない。

人生で1つくらい「精一杯やった」「自分の能力の限界までチャレンジした」ということを残したい、そんな気持ちでやってる。
だから、時間もお金もおしまない。とにかく、方法はなんでもいいから写真が撮りたいし、写真のことを1mmでもいいから知りたい。

でも、学べば学ぶほど「地肩」の違いを感じさせられてしまう。どんなに練習してもイチローにみんながなれるわけではない、というあたりまえ真実を突きつけられるだけ。

それでも、目をつぶって、バカのふりしてやるしかないじゃないか。他になんもない自分だもん。

飽き性

飽き性の自分がまがりなりにも写真が続いてるのは、人との出会いがあるからだろう。
写真を介せばモデルさんやカメラマンさんとの出会いがある。別に友達になりたいとか深い仲になりたいわけではない。ただ写真のこととかを少し語れるのは楽しいだけ。そのくらいがちょうどいいのかも。

写真で自分が壊れそうになったけど、写真でまた少しずつ自分を取り戻せるかも。

出会いはお金や水や火と同じで、それ自体に善悪や倫理はない。物質であり媒体でしかない。

内面

「内面」などはない。「内面」とは言語を獲得した人類が作り出した虚構。神様と同じ。
神様のことを語るとき。それは自分自身について語ってるのと同じ。ロールシャッハテストみたいなもん。

被写体の内面撮ることなど不可能。
「内面のようなもの」を感じたとしたら、それは「自分自身の投影」でしかない。

少なくとも「そういう謙虚な態度」で人と接するべき。魔法使いじゃあるまいし。

人間のこころも機械仕掛けで、膝の下を叩けば足が跳ね上がる、そんな仕組みでこころは動いているのかな?かなしい?それで助けられることもあるし、鼻白むときもある。

作品論

触れば指紋がつく。それと同じ。何をやっても、何をしても、その人の指紋がつく。

いいところ

即物的。
光と形を写すことができるところ。
悪魔のような気持ちでも、祈るような気持ちでも押せば写る。平等で内面などいっさいないところ。ドライ。

ライティング考

今年の目標はスタジオ撮影など自分でライティングを組む撮影をとにかくたくさんやること。
いろんなライティングに挑戦すること。
たぶん、自分は人を撮りたいとか、内面を撮りたいとか、そういう欲求はなくて、単に写真、カメラ、ライティングを極めたいと思っているだけ。
だから、表情や感情にあまり興味がない。

スタジオ撮影

あたりまえのことに気づいた。
天気はコントロールできない。
自分が商業撮影を依頼されたと仮定して、それが外ロケなら不安だろう。天気、つまり光をコントロールできないから。雨や嵐だってこともあるし、晴れてても撮影の瞬間にゲリラ豪雨が来るかもしれない。まあ、雨や嵐なら撮影中止かもだけど。
スタジオなら自分で光をコントロールできる。外が嵐でも。
スタジオ撮影、まだ5回もやってないけど。

自然光

自然光と環境光の違いは?
用語を定義するの好きなので、自分なりに定義してみる。

自然光→太陽光のこと。その反射も含む。月も太陽光の反射。太陽以外で、光を放つものは、火と蛍とクラゲぐらい。世界のほとんどすべては太陽光。

環境光→太陽光やら人工光など、そこにある光すべて。ただし、撮影者が撮影のために組んだ光は除く。

自然光もスタジオも

外で自然光で撮りながら考えてることは1つしかない。「この光をスタジオで再現できるか?」

あるいは、「この光めちゃめちゃいいな。もしスタジオで再現するとなると、めちゃめちゃでかい紗幕とかアンブレラとか必要なのかな?」みたいなこと。

くもりの日に、木陰に入ってもらって、木漏れ日などを利用して、くもりのディフューズされた柔らかい光であっても、コントラストをつけて撮影する。
もしこれをスタジオで再現するなら?
天井紗幕?なのか?とか
木の中に入ってもらうのは、カポックで黒じめするような効果と同じ?なのか?とか。
でも、無数の葉っぱがレフの役割もしているから、想像以上に複雑な乱反射を繰り返し、光を絶妙にまわしてくれてるのかな?とか。

ライティングのフレームワーク

ライティングを分解すると4つになる。
と、現時点の自分は認識している。フレームワークは思考を整理するのに便利。

1. メインライト
2. フィルライト
3. 背景ライト
4. 演出ライト

用語は、自分流。なので、もっと適して用語があるのかも。

メインライト
メインの被写体にあてるメインの光。撮影者の「どうしたいのか?」を決める光。

フィルライト
メインの光をどうしたいのか?の光
「フィルライトがない」という演出もあり。

背景ライト
メインの被写体以外の被写体の処理。だいたいは背景のことだが。

演出ライト
リムライトとかのこと。意図を持って「足す光」のこと。

光のフレームワーク

この4つを自然光のときも意識する。
メインライトは何か?フィルライトは何か?とか。

太陽光がメインライトになることもあるし、フィルライトになることある。演出ライトとして、リムライトになることもある。

太陽光考

太陽光の真実をメモしておく。

1. 太陽は1つしかない。なので光源は1つ。
2. 光源は1つなので、光の方向性も1方向からしかこない。
3. だいたいは上から降ってくる。
4. 下から太陽が照らしてくることはない。
5. ディフューズやリフレクションはある。そこからが複雑。


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