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『プリズム』

【プリズム】ソン・ウォンピョン 著  矢島暁子 訳
※Instagramに投稿した内容をそのまま投稿しています。

 僕の中で好きな作家さんになりつつある著者の3冊目の作品ということで今回手に取ってみました。

 本書は過去の傷や闇を抱えた4人の男女が、人との出会いを通して自分を見つめ直し、成長してゆく姿を繊細に描いた恋愛小説です。


 僕が本書を読んでいく中で、自分も恋愛や人間関係にトラウマを抱えていたんだと再認識することができました。読んでいて心がチクチクと痛んだり、救われる言葉がたくさんありました。
 その中でも、登場人物の1人ホゲの数々の言葉に救われました。

 僕は女性を見る目がないのか、人間関係を構築するのが下手なのか、僕が仲良くしたいと思う人となかなか長続きせず、繋がっては切れてまた繋がっては切れるという正にギリシャ神話のシーシュポスのような関係ばかりなので、心がズタズタにされて自分も段々と自信を失っていました。

 それでも本書を読んで学んだことは切れるものは遅かれ早かれ断ち切れるから「来るもの拒まず、去るもの追わず」の精神で生きていた方がいいということです。

 ...数多の過去の傷や闇を抱えた僕でもいつかまた幸せな人間関係を気づけるようになって、幸せな恋愛をすることができることを今は願うばかりです。

 なんだか暗くなっちゃいましたが、本書は著者のソン・ウォンピョンさんが好きで恋愛小説も好きな方に是非読んでもらいたい一冊です。

Ryuki

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