やまちゃん | 司書

某私立大学で司書をしています。 固いことや、ゆるいことなど、硬軟おりまぜて投稿します。…

やまちゃん | 司書

某私立大学で司書をしています。 固いことや、ゆるいことなど、硬軟おりまぜて投稿します。 よろしくお願いします。

最近の記事

映画『ルックバック』

映画『ルックバック』 (2024年/日本) 監督:押山清高 脚本:押山清高 原作:藤本タツキ 出演者:河合優実、吉田美月喜 評判が良いので観に行ってみた。すごく良かった。原作も買って読んだ。原作もとても良かった。 58分という短いアニメだが、これをテレビ化ではなく、映画化した勇気にまず拍手したい。原作が映像的ということもあるが、この作品は映画館で鑑賞すべき作品だと思う。 テレビだと、どうしてもチャンネルを変えられないように、作品が説明的になったり、印象的な画の連続だったりと

    • 『Beautiful Japan 吉田初三郎の世界』

      『Beautiful Japan 吉田初三郎の世界』 府中市美術館。 7/3鑑賞。 とても興味深く、面白かったです。大正~昭和にかけての作品だし、浮世絵のようなデフォルメされた絵でありながら、現代の作品と言われても通じるものがあると思いました。

      • 『戦後の女性画家たち -有馬さとえ・朝倉摂・毛利眞美・小林喜巳子・招瑞娟』

        『戦後の女性画家たち -有馬さとえ・朝倉摂・毛利眞美・小林喜巳子・招瑞娟』 実践女子大学香雪記念資料館で展示された戦後の女性画家たち。 女性が男性同様の美術教育を受けることが困難だった時代の、確かな足跡。 7/27に鑑賞。

        • 本『精神障害者が語る恋愛と結婚とセックス』

          本『精神障害者が語る恋愛と結婚とセックス』/YPS横浜ピアスタッフ協会 、 精神障害当事者会ポルケ 、 蔭山 正子 、 横山 恵子 、読了。 横浜にある精神障害者団体が著作、編集した、精神障害者の恋愛と結婚とセックスの悩みを語りあった本。 精神障害者でも恋もするし、結婚をしたい、子供がほしいと思うことはある。その場面ごとの悩みに真正面から取り組んでいる。恋の悩みから始まり、結婚するにあたり経済的な悩みや、子供が欲しいが薬の副作用が心配だとか、かなり具体的なところまで突っ込ん

        映画『ルックバック』

          本『成瀬は天下を取りにいく』

          本『成瀬は天下を取りにいく』/宮島未奈、読了。 今年の本屋大賞をとった作品。 読んだ感想は、「面白いけど、これが今年の本屋大賞か。。。」みたいな感じだった。 ここ数年の本屋大賞の流れが、例えば『同志少女よ、敵を撃て』(逢坂冬馬)がロシアの女性兵士の物語、『汝、星のごとく』(凪良ゆう)がヤングケアラーやLGBTQの問題を取り込むなど、社会的問題を取り込んだ作品が続いたので、その部分では期待はずれではあったが、それは私の思い込みだろう。本屋大賞はその年一番面白いと思われるものに

          本『成瀬は天下を取りにいく』

          映画『先生の白い嘘』

          映画『先生の白い嘘』 (2024年/日本) 監督: 三木康一郎 脚本: 安達奈緒子 原作: 鳥飼茜 出演者:奈緒、猪狩蒼弥、三吉彩花、風間俊介 インティマシー・コーディネーターをいれなかったことで炎上した本作。観た感想としては、インティマシー・コーディネーターは本作品に必要であっただっただろう。セックスシーンや暴力シーンが役者の過度な負担になったと思うし、インティマシー・コーディネーターが制作者と役者の間に入る必要があったと思う作品だった。 ただ、作品全体の感想としては、

          映画『先生の白い嘘』

          演劇『朝日のような夕日をつれて2024』

          演劇『朝日のような夕日をつれて2024』 作・演出:鴻上尚史 出演:玉置玲央、一色洋平、稲葉友、安西慎太郎、小松準弥 2024年8月12日(月)、観劇。 僕が「朝日のような夕日をつれて」を観たのは85年なので、39年ぶりに「朝日のような夕日をつれて」を観劇しました。 最初のシーンだけで、39年前の「朝日のような夕日をつれて」をドドドと思い出しました。 今回の朝日も、懐かしくもあり、新鮮であり、感動的でありました。マシンガンのようなトークも、アップデートした部分も「そうそう

          演劇『朝日のような夕日をつれて2024』

          本『図書館は生きている』/ パク・キスク

          本『図書館は生きている』/パク・キスク、読了。 韓国人の司書がアメリカの図書館で働いた経験や、世界の図書館を旅した経験を記述したエッセイ。 アメリカの図書館事情や、世界の図書館を知ることができる。図書館が持っている悩みは世界共通だなと思った。図書の廃棄、請求番号にまつわる話など。 また延滞に関しての各国の違いなども面白い。罰金をとる、貸出禁止にする、何もしないなど、それぞれの国の事情が見えてくる。 しかし、建築学的に優れている図書館の多くが吹き抜け構造になっているのは何故な

          本『図書館は生きている』/ パク・キスク

          映画『オッペンハイマー』

          映画『オッペンハイマー』 (2023年/アメリカ) 原題:『Oppenheimer』 監督:クリストファー・ノーラン 脚本:クリストファー・ノーラン 製作:エマ・トーマス、チャールズ・ローヴェン、クリストファー・ノーラン 出演者 :キリアン・マーフィー 原爆を作った男の栄光と悲劇を描いた伝記映画。 うーん、少し作り込み過ぎている映画かなと思った。戦争中に原爆を作成する過程と、戦後にソ連とのスパイ容疑をかけられ公聴会で追及される場面が交差して描かれているが、公聴会が分かりにく

          映画『オッペンハイマー』

          映画『ボブ・マーリー:ONE LOVE』

          映画『ボブ・マーリー:ONE LOVE』 (2024年/アメリカ) 原題:『Bob Marley: One Love』 監督:レイナルド・マーカス・グリーン 脚本: テレンス・ウィンター、フランク・E・フラワーズ、ザック・ベイリン、レイナルド・マーカス・グリーン 製作: ロバート・テイテル、デデ・ガードナー、ジェレミー・クライナー、リタ・マーリー、ジギー・マーリー、セデラ・マーリー 製作総指揮: ブラッド・ピット 出演者:キングズリー・ベン=アディル、ラシャーナ・リンチ ジ

          映画『ボブ・マーリー:ONE LOVE』

          本『ハンバーガーとは何か?歴史、調理技法、ビジネスから読み解くハンバーガーの“本当の姿”』/白根智彦

          本『ハンバーガーとは何か?歴史、調理技法、ビジネスから読み解くハンバーガーの“本当の姿”』/白根智彦、読了。 とても面白かった。ハンバーガーの定義から始まり、その歴史、日本ならではのハンバーガーの進化、調理方法、ハンバーガーにまつわるビジネスなど、ハンバーガーに関することがテンコ盛りの一冊である。 ハンバーガーの歴史においてチンギス・ハーンが出てくるのも驚いたし、グルメバーガーと呼ばれるハンバーガーがあることも知らなかった。 本書の肝はハンバーガーの調理方法であろう。ビルド

          本『ハンバーガーとは何か?歴史、調理技法、ビジネスから読み解くハンバーガーの“本当の姿”』/白根智彦

          映画『シンドラーのリスト』

          映画『シンドラーのリスト』 (1993年/アメリカ) 監督:スティーヴン・スピルバーグ 脚本:スティーヴン・ザイリアン 原作;トーマス・キニーリー 出演者:リーアム・ニーソン、ベン・キングズレー、レイフ・ファインズ スピルバーグが描く、ホロコーストの映画。 名作と呼ばれることはある。全編モノクロで撮影された本作品は、静かに胸を打つ、 ユダヤ人があまりにも簡単に殺されていく当時のドイツ。その中で命がけでユダヤ人を救っていくシンドラー。最初は金儲けのためにユダヤを雇っていたが、

          映画『シンドラーのリスト』

          本『夜と霧』/ ヴィクトール・E・フランクル

          本『夜と霧』/ ヴィクトール・E・フランクル、読了。 第二次世界大戦中、アウシュヴィッツの強制収容所に送られ、奇跡的な生還をはたした精神科医である著者が、強制収容所での生活を記した著書。 強制収容所の中という絶望的な中でも生きる喜びを語るくだりは、色々な示唆を与えてくれる。生きる環境に人間は振り回されるが、それでも生きることの意味を教えてくれる本である。恩師に薦められて読んだが、大いに感動した。 人を生きさせるのは、他人への愛、仕事への献身といったことを通して人の役に立つ

          本『夜と霧』/ ヴィクトール・E・フランクル

          映画『エル・スール』

          映画『エル・スール』 (1983年/スペイン) 監督:ビクトル・エリセ 脚本:ビクトル・エリセ 原作:アデライダ・ガルシア・モラレス 出演者:オメロ・アントヌッティ、ソンソレス・アラングーレン、イシアル・ボリャン 15歳の娘が、いなくなった父を回想し、自身もエル・スース(南)に旅立つまでを描いた映画。 この映画もまた、光と影の使い訳が抜群に上手く、絵画のような映画である。そして少女の真っ直ぐな瞳。ビクトル・エリセはどうしたらこんな瞳を撮ることが出来たのだろうと思ってしま

          映画『エル・スール』

          映画『ミツバチのささやき』

          映画『ミツバチのささやき』 (1973年/スペイン) 監督:ビクトル・エリセ 脚本:ビクトル・エリセ、アンヘル・フェルナンデス・サントス 出演者:アナ・トレント、イザベル・テリェリア、フェルナンド・フェルナン・ゴメス 巨匠ビクトル・エリセ監督の新作『瞳をとじて』の上映記念でリバイバル上映された本作。ビデオでは観たが、スクリーンでは初鑑賞。 美しい映像詩。ほのかに感じる独裁政権への抵抗。 そしてアナの真っ直ぐな瞳。 カメラワークにしても、陰影にしても、独特であり、よくこの画

          映画『ミツバチのささやき』

          「図書館の図書館展」

          写真は都内の区市町村図書館の図書カードの一覧。 バーコードがついているものがほとんどだが、一部にICタグのカードもある。 これを見るだけでも行く価値はあった。

          「図書館の図書館展」