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ゲイ2人で音楽ユニットを組んで、ライブをします。

さらっと書いてみたものの、なんか「ゲイ」ってワードが強烈な響きを持つ気がして困ってる。もっと丸っこい名称が良かったな。「ピカチュウ」とか


それはいいとして。

こんにちは。GWも終わり、再び退屈な平日がはじまりました。皆さんいかがお過ごしでしょうか。

僕は大学を出て4年目に突入し、頑張って仕事をしてみたり、そこそこにして音楽に没頭したりと、落ち着かない日々です。

タイトルにある通り、5月には『ゲイ2人で音楽ユニットを組んでライブをする』んですが、この状況もなかなか特異だなぁと思うので、今日はシンプルにその経緯をお話したいと思います。

昨年、『ピンクとターコイズ』というユニットを組みました。

ボーカル・作詞のゾウチクコウジはゲイで、作曲をしている僕も実はゲイなんですが、出会いはそれとは関係がなく、ただ、『大学の入学ガイダンスで近くにいた』というだけでした。

大学で最初にできた友達が、ゾウチクコウジ。


初めは、8人ぐらいの小さなグループの中に僕とゾウチクはいたのですが、行きたいサークルとかは結構違っていて、「フットサルサークル行きたい」「スノボサークル行きたい」人達から距離を置いた結果、「手話サークルや文芸サークルなんかをみてみたい」僕たち2人が残ったんだと思います。
自然と、帰り道も一緒になりました。

当時の僕は、大丈夫と思った相手には割と早い時期でゲイだとカミングアウトしていました。(宗教や持病なんかもそうで、割と早くに伝える方が関係構築がしやすかったりという話もありますが、一長一短ですよね)

ゾウチクは明らかに大丈夫そうだったので、出会ってすぐ僕は自分がゲイだということを伝え、すると彼もゲイだと教えてくれ、僕たちはお互いゲイだと知ることになりました。

ここまで書くと結構、「もしかして二人は‥」と思う方もいるかもしれませんが、僕たちは同じセクシュアルマイノリティの居場所サークルに所属しながらも、全然別の人と付き合ったり別れたりして、今に至ってます(そして、ゾウチクには数年も付き合って同棲している彼氏がいたりします)

さて、そんな、ある意味自然で、ある意味不思議な出会いをした僕とゾウチクですが、偶然か必然か、音楽や表現の関わりも持つようになります。

ゾウチクとの表現活動のはじまり


きっかけのひとつは、共にMr.Childrenのファンであること。僕は中学生の時にミスチルにハマり、片っ端から演奏して、その結果ぐんぐんピアノが弾けるようになったので、ミスチルは僕の音楽歴の中でも大切な存在です。
そしてゾウチクは、ミスチルのファンクラブ会員でライブのたびに参戦している「ガチ勢」でした。

サークルの忘年会的なイベントで、ゾウチクが歌、僕がピアノでミスチルを演奏した映像がまだインターネット上にも残っていますが、これが僕たちの原点と言えます。

(2016年。5.5年前でした)


そしてもうひとつのきっかけは、演劇です。セクシュアルマイノリティサークルとして早稲田祭で打つ演劇で、ゾウチクは大学2年のときに『虹色に染まれない人』という脚本を書き、僕はそれに出演しました。

たくさんのセクシュアリティを持った役が登場する、いわゆる「群像劇」というやつなんですが、僕の役はゲイの大学1年生で、ゲイデビュー(2丁目のクラブに行く、帽子と短パンを身に付ける、パリピな彼氏を作る、など)をしようとするが、昔の友達に君らしくないよ、と諭されるという、いかにも『僕がやっていそうでやらない』キャラクターでした。

この物語は、当時からLGBTの色んなイベントで盛り上がってるけど、ただそれに乗っかればいいという話ではない、各々が本来どう生きたかったのかを考え直さないといけないということを再確認する脚本だったわけですが、ここに『ピンクとターコイズ』のやりたいことの源流となるものがあると思ってます。

ここから僕はいくつかの音楽イベントを開きますが、そこに2人でも出演しようか、となり、じゃあ歌詞も書いてオリジナル曲を作ってみよう、となります。はじめに出演したのは丁度4年前です。
(2018年5月、ふつかめのカレーライブ)

そこから、なんなら自分らでイベントを開こうとなり、
(2019年2月、生きづらいぶ)

野外のイベントにも参戦してみようとなり、
(2019年9月、ブクロ野音)

さぁもう一度イベントを開こう、というところでコロナ禍に入るという流れでした。

僕自身はコロナ禍で仕事が安定しなくなり、ユニットとしての活動もかなり減りましたが、その中でむしろできたこともあります。
○曲を作ること(5曲ぐらい)
○曲を録音して配信すること(ゼーゼー言いながら1曲サブスクで聴けるようになりました)

そして一番大事なのは、
○自分たちのユニット名を決めて、コンセプトを固めること
です。

今回は、それが一通り落ち着いた段階での初めてのライブになります。


ピンクとターコイズ、結成。


ユニット名は『ピンクとターコイズ』になりました。この2色は、恋愛には『色々な色がある』という意味の『虹色の旗』から、印刷の困難さで(一説ですが)外れてしまった2色です(現在LGBTのパレードなんかで使われている旗は6色です)

『ゲイ』かそうでないか、『LGBT』かそうでないかということ以前に、私たちには色々な恋愛の仕方があり、色々な生き方があります。
現に、僕とゾウチクでも全然違う人との出会い方、恋愛の仕方に驚くことがあります。そんな「虹色」「LGBT」という言葉で捉えられない生き方や恋愛を、肯定していこうという意味が、『ピンクとターコイズ』のユニット名に込められています。

また、プロフィールには「ゲイ2人の」という文言が大体入っています。
ちょっとドキっとしますね。(僕はゲイというワードを聞くとドキッとします。せめて丸っこいワードならry)

これは、ゲイの人だけに分かってもらえばいいということではなく、
僕たちはゲイとして生きてきたからこそ、「ゲイかどうか」以前に様々な生き方があることに気づいた節があります。そこを分かりやすく(丁度この文章のように)伝えるために入れています。

そして、ゲイとして生きてきたからこそ、「同じような境遇だから分かること」もあります。
ゾウチクの書くストーリーを、彼と同じゲイである僕が共感して曲にしているところは、少し重要(というか、僕らのウリ)になるかと思って、伝えているという面もあります。

もちろん、全然違うタイプのゲイ(??)なので、あんまり分からないことも多いんですが笑 その時は言葉を用いて「どういうこと?」という話になります。

なのでゲイの方にも、そうでない方にも伝わるものになってると思います。


ゲイである僕個人としては、様々な恋愛や、様々な人間関係が社会の中で認められ、制度面でも、そして気持ちの面でも困らないように、
具体的には、異性愛者と同じように小さな勇気だけで街中で手を繋いだり、これからも関係を認め合うという事実だけでお祝いしてもらったり、批判や色眼鏡なく子どもを育てられたり、そうした願いを僕は持っています。


ですが、僕らがやっているのは音楽を中心とした表現活動なので、聴くに当たっては、僕たちの(”かわいそうで””無責任で””非生産的で””神秘的で””にも関わらず異性愛と全く同じと思い込もうとされる”)恋愛について考えるのはそこそこに、
自分たちの恋愛や生き方、人との関係構築について、そしてそれぞれの幸せについて思い巡らせながら聴いてほしい、それらを考える(もしくは実感する)きっかけにできたらいいな、と思いながら、今回のライブに臨んでいます。
僕は何をしているかというと、ゾウチクの歌詞に合うように曲を書いてアレンジして、3人のサポートメンバーと共に、聴きやすい演奏になるように整えています。

ゾウチクの話は面白いし、僕は今回も聴いて楽しい曲をけっこう作ったので、きっと満足してもらえると思います! 今回はオンラインライブになりますが、是非リアルタイムで聴いていただいて、思ったことを教えてくれると嬉しいです。


以上、僕とゾウチクの出会いと、『ピンクとターコイズ』結成までの流れの話でした。伝わりましたか?

ここまで読んでくださってありがとうございます。皮肉なことに、出演者からコロナ陽性者が出てしまったために、ライブを延期していますので、ここから先は日程など変更しました。

『ピンクとターコイズ』初のオンラインライブを聴いてくださる方は、
7月28日(日)18時から、このチャンネルでのLIVE配信をご覧ください。

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そしてここからは僕の個人的な話ですが、今年は仕事の量を半分ぐらいにして、通信制の大学で音楽教育や作曲を学びつつ、YouTube投稿を始めました。

まだ内容に乏しいですが、チャンネル登録で応援してくださると嬉しいです。

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ちなみにこのnoteは直近だと好きなK-POPのおすすめ動画のまとめをなんと7記事も書きましたが、次に何を書くかは未定です笑
せっかくゲイってワードを沢山書いたのでゲイについて聞きたいこととかあったら教えてください。


では、最後までお読みいただきありがとうございました〜

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