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剣城かえで
2024年2月10日 18:11
月夜の青に溺れていた 肌の肌理が乾いていた 私は船を漕いでいた ひとりの青い海の夜に 流された血を溶かしながら 傷を負った肌と肉体から この薔薇を守るために骨まで達した恐怖の傷に 心許ない手当てをして 清い於血が傷からしみるのを鎖すように隠しながら 心を神経そのもののように研ぎ澄ましていた まるで清い血で恐怖を飲み物とする神のように 眠りにきちんと癒やされることが約束されて