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(2024/06/21/金)地下式横穴墓に関する写真・文章等の展示



本日の画像 
地下式横穴墓に関する写真・文章等の展示

本日の画像は、昨日に引き続き、先日(2024/06/16/日)宮崎県立西都原考古学博物館に行った時に、スマホで撮影した写真です。

 こちらの展示は、西都原4号地下式横穴墓Rレプリカの外壁側面の壁一面に展示された、地下式横穴墓に関する写真・文章等の展示です。

 以前、宮崎県立総合博物館で『立切地下式横穴墓群』に有る『立切60号地下式横穴墓』のレプリカを詳しく観察した時に、墓室内を実際に撮影した写真が、宮崎県立西都原考古学博物館に、展示していた様な記憶が有ったので、この写真を撮影した時は、その写真を探していました…。

 私の記憶の中では、『立切60号地下式横穴墓』の写真が何枚か写真が展示されていた様な記憶が有ったのですが…

 実際に現地で見てみると、『立切60号地下式横穴墓』の写真は、一枚しか無く、私の記憶違いだった様です。

 しかし、他の古墳写真と、地下式横穴墓の装飾についての文章を、改めて見たり読んだりする事が出来たので、今回改めて確認出来て良かったです。




紫の薄い輪郭線

 この黒い鏡の様な大きな壁に、正方形のパネルと、薄い紫の輪郭がプリントされています…。

 この薄い紫の輪郭線は、この黒い壁の向こうに有る、西都原4号地下式横穴墓のレプリカの輪郭線を表現している様です。




中央のパネル外側の、 
右側面に記載されている文章

話しかけてほしかった。
ただ、そんなことだった。
遠くに風の音を聞いた。
暗闇くらやみは深く、星は全て輝いている。
必ず風は吹いてくる。

 こちらは、正方形のパネルの外、右端に記載された文章です。

 何かの本の一節なのかも知れませんが…私の持っている知識では、内容を理解する事が出来ませんでした…。

 今後、こちらに行った時に、学芸員の方にお伺いしたいと思います…。



正方形のパネル内の画像と文章

 上記の紫の薄い輪郭線の内部にある、正方形のパネルの展示について…

 今回、それぞれ1つずつ分解して、調べて行きたいと思います…。



パネル内、中央部にある『のぞき穴(?)』

 正方形のパネルの写真を改めて見て、パネルの中央に、小窓の様な物が有る事に気付きました…。
(現地では、写真と文章に目が行き、全く気になっていませんでした。)

 もしかしたら、ここから、この裏に有る西都原4号地下式横穴墓の内部を覗いて、観察できるのかもしれませんが……

 こちらの博物館に何回も行っているのに、よく考えてみたら、一度ものぞいた事が無かったので、次回行った時に覗いてみたいと思います…。



パネル内、中央上部に記載された文章 
地下式横穴墓の装飾

地下式横穴墓の装飾
 地下式横穴墓は、建築開始の当初から『家』を意識した玄室を形作っている。
 南九州の人々は、死後も生前同様『家』に暮らす世界観を強く持っていた事が知られる。
 玄室は、家の形に堀り抜かれ、浮りや朱塗しゅぬりによって束柱つかばしら棟木むねぎなど、家の構造が忠実に表現されている。
 地下式横穴墓にみる装飾は、飾り立てる装飾では無く、生きた証をいのるように刻み込んだ結果のように思われる。

 こちらは、かなり解り易い『地下式横穴墓の装飾』についての解説文です。

 解り易く読み易い文章なので、私は好きです。



パネル内、左上に記載されている写真 
高原たかはる日守ひもり4号地下式横穴墓

高原たかはる日守ひもり4号地下式横穴墓
に刻まれた柄柱つかばしらの写真。
調査報告書の写真を引用している様です。
高原たかはる日守ひもり4号地下式横穴墓
に刻まれた柄柱つかばしらの位置。
(上記の写真の下部に展示されていた見取り図)

 こちらの写真は、高原たかはる日守ひもり4号地下式横穴墓の写真だと言う事ですが……

 調査報告書を調べてみた所、下記の調査報告書が出てきました…。

全国遺跡報告総覧(奈良文化財研究所)様より
宮崎県文化財調査報告書

3147_1_宮崎県文化財調査報告書.pdf
ダウンロード( 31.6 MB )
モバイル版( 6.8 MB )

高原たかはる日守ひもり4号地下式横穴墓の詳細な情報と、写真が掲載されているページ
P74~87   PDF(P81~94/111)

書名 宮崎県文化財調査報告書
編集機関 宮崎県教育庁文化課
発行機関 宮崎県教育委員会
発行年月日 1980年3月31日

 ……こちらの地下式横穴墓が、現在どうなっているのか気になったので、更に調べてみると……

 現地を見に行った方のブログを見つけたのですが、この方のブログによると、現在、この古墳は跡形も無くなってしまっている…と言う事が分かりました…。

大和國古墳墓取調室様のHPより
日守地下式横穴墓群 【装飾古墳】

 ……この高原たかはる日守ひもり4号地下式横穴墓が破壊されたのなら、もう、この古墳の柄柱は見えないのかも知れない…

 と、思っていたら、この柄柱だけ切り取られて、宮崎県立西都原考古学博物館に保管されていて、それが展示されていた事が書かれたブログを見付ける事が出来ました!

 こちらのブログの写真では、色々な角度から、切り取られた柄頭を撮影されており、凄く解り易かったです!

古跡探訪録様のHPより
2017年05月27日01:42 
地下式横穴墓の装飾



パネル内、右上に記載されている写真 
立切たちきり60号|地下式横穴墓

立切たちきり60号|地下式横穴墓に刻まれた柄柱の写真
調査報告書の写真を引用している様です。
※この写真が見たかった写真です。
立切たちきり60号|地下式横穴墓に刻まれた柄柱の写真。
調査報告書の写真を引用している様です。
(上記の写真の下部に展示されていた見取り図)

 こちらの写真は、以前ご紹介した立切たちきり60号|地下式横穴墓に刻まれた柄柱つかばしらの写真です。

 こちらの古墳の実物大模型が宮崎県立総合博物館に有り、以前行った事が有るので、その時の記事をご紹介します…。

 又、宮崎総合博物館の展示は、見易い様に、実際の古墳内部を反転させて展示されています…。

 立切たちきり60号|地下式横穴墓に関する調査報告書と、書かれている部分をご紹介します…。

全国遺跡報告総覧(奈良文化財研究所)様より
立切地下式横穴墓群

7968_1_立切地下式横穴墓群.pdf
ダウンロード( 29.0 MB ) モバイル版( 11.3 MB )

P87(pdf99/175) 立切たちきり60号地下式横穴墓についての解説
P88(pdf100/175) 立切たちきり60号地下式横穴墓の見取り図

書名 立切地下式横穴墓群
編集機関 宮崎県西諸県郡高原町教育委員会
発行機関 宮崎県西諸県郡高原町教育委員会
発行年月日 1991年3月

……こちらの地下式横穴墓も、現在どうなっているのか気になったので、調べてみると…

 先程の、現地を見に行った方のブログがヒットしました…。

 この方のブログによると、現在、この古墳も、公園としては整備されておらず、跡形も無くなってしまっている…と言う事が分かりました…。

大和國古墳墓取調室様のHPより
立切地下式横穴墓群 【装飾古墳】



パネル内、左下に記載されている写真 
立切たちきり54号|地下式横穴墓

立切たちきり54号|地下式横穴墓の天井の絵の写真。
調査報告書の写真を引用している様です。
立切たちきり54号|地下式横穴墓の天井の絵が描かれている位置。
こちらは調査報告書の写真を引用している様です。
(上記の写真の右横に展示されていた見取り図)

 こちらの写真は、立切たちきり54号|地下式横穴墓の天井の絵の写真です。

 この前に紹介した立切たちきり60号|地下式横穴墓と同じ古墳群に有る古墳の為、調査報告書を共有しています…。

 調査報告書から、立切たちきり54号|地下式横穴墓に関して書かれている部分をご紹介します…。

全国遺跡報告総覧(奈良文化財研究所)様より
立切地下式横穴墓群

7968_1_立切地下式横穴墓群.pdf
ダウンロード( 29.0 MB ) モバイル版( 11.3 MB )

P75(pdf87/175) 立切たちきり60号地下式横穴墓についての解説
P76(pdf88/175) 立切たちきり60号地下式横穴墓の見取り図

書名 立切地下式横穴墓群
編集機関 宮崎県西諸県郡高原町教育委員会
発行機関 宮崎県西諸県郡高原町教育委員会
発行年月日 1991年3月

……こちらの地下式横穴墓周辺の現状は、先程ご紹介した大和國古墳墓取調室様のブログに記載されています…
(立切たちきり60号|地下式横穴墓と同じ部分です)

大和國古墳墓取調室様のHPより
立切地下式横穴墓群 【装飾古墳】



パネル内、右下に記載されている写真 
小林こばやし東二原ひがしにばる 
11号地下式横穴墓

小林こばやし東二原ひがしにばる11号地下式横穴墓の墓室内の遺骨の写真。
手前の遺骨の口がぽっかり空いている部分と…
……その隣の遺骨が、何というか…
カメラ目線の様にこっちを向いているのが気になります…
小林こばやし東二原ひがしにばる11号地下式横穴墓の見取り図。
(上記の写真の左横に展示されていた見取り図)

 こちらの写真は、小林こばやし東二原ひがしにばる11号地下式横穴墓内部の、埋葬状況です。

 こちらも調査報告書の中で、小林こばやし東二原ひがしにばる11号地下式横穴墓について記載された部分をご紹介します…。

全国遺跡報告総覧(奈良文化財研究所)様より
東二原地下式横穴墓群・下の平地下式横穴墓群

3317_1_東二原地下式横穴墓群・下の平地下式横穴墓群
ダウンロード( 19.6 MB ) モバイル版( 7.5 MB )

小林こばやし東二原ひがしにばる11号地下式横穴墓
詳細・内部見取り図・出土遺物について記載された部分
P35~40 (pdf43~48/134)
 

書名 東二原地下式横穴墓群・下の平地下式横穴墓群
編集機関 宮崎県小林市教育委員会
発行機関 宮崎県小林市教育委員会
発行年月日 1993年3月

 ……こちら小林こばやし東二原ひがしにばる地下式横穴墓周辺の現状について、先程ご紹介した大和國古墳墓取調室様のブログで詳しく掲載されていました。

 こちらは、上記の3つの古墳と違い、現地が公園としてしっかりと整備されていて、見学ができる様です。

大和國古墳墓取調室様のHPより
立切地下式横穴墓群 【装飾古墳】

 又、Youtubeの『MCN宮崎ケーブルテレビ[公式]』様のチャンネルより、こちらの小林こばやし東二原ひがしにばる地下式横穴墓を紹介されていたので、ご紹介します…。

 こちらの動画は、見易いカメラアングルと、解り易いナレーションの動画で、東二原ひがしにばる地下式横穴墓群を理解する事が出来ます。




感想

 本日も、宮崎県立西都原考古学博物館で撮影した写真と、調べた事についてまとめてみました。

 博物館は、一つの展示物や文章の背景から、かなりの情報を得ることが出来るので、行く度に新しい発見が有るので、毎回為になります。

 今回は、地下式横穴墓を作った人々の死生観の一部を垣間見る事が出来たので、本当に面白かったです。

 この記事で得られた知識も又、私が造る作品に、何らかの形で反映させて行きたいと思っております。

 



2024/06/20/?~? ~ 2024/06/21/?~1252
最近はただの日記になっていますが、自分自身と作りたい作品について更に突き詰めて行きたいので、この作業を暫く続けて行きたいと思います。


最後まで読んでいただきありがとうございます。 作品製作をしているので、サポートいただけたら創作活動に関する費用にしたいと思います。