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《今日のおすすめマジックNEWS》(2020/06/15)
今日のマジック界のおすすめなニュースやつぶやきをご紹介します。
⚡️ "[2020/06/15]今日のおすすめマジックTweetまとめ"https://t.co/zW88KCQRP4
— Jun'ya Takahashi (@rushhhhhh) June 15, 2020
『基本セット2021』のプレビューカードなど、細かい話題やツイートはモーメントに投げ込んでます。noteには、よりおすすめしたい情報と複雑な話題を中心にまとめていく感じです。
【おすすめ】プレイヤーツアーオンライン1・2、どちらも優勝は「ティムール再生」
6月13日・14日に、オンライン初のプレイヤーツアーである「PLAYERS TOUR ONLINE 」の#1と#2が開催された。両大会あわせて招待プレイヤー437名が参加し、奇しくもどちらの決勝戦も「ティムール再生」のミラーマッチとなった。
優勝者には$8,000の賞金、上位入賞者には「PLAYERS TOUR ONLINE FINALS」への招待が与えられた。今週末には#3と#4が開催される。
#1を勝利したのは 、スウェーデンのElias Watsfeldt。同郷のJoel Larssonと親交が深く、優勝者インタビューでは「今回の優勝でJoelを見返すことができた。ずっと"おまえは優勝したことがない"ってからかわれ続けていたからね。どうよ、Joel?」と微笑ましいやり取りが見られた。
#2を制したのは 、日本のムラエ リュウジ。強豪のJean-Emmanuel Deprazとの決勝戦は見応えたっぷりの接戦だった。
最後は、直前のターンで3マナを残して《発展+発破》を放ったムラエに対して、「フルタップで致死量の《発展+発破》を放つ」か、「《否認》と《霊気の疾風》を警戒して《鮫台風》のマナを残す」かの選択肢を迫られたDeprazは後者を選ぶ。
しかし、結果的にムラエの手札にカウンターはなく、返しのターンで《発展+発破》をトップデックしたムラエが勝利したのだった。
<参考資料>
PLAYERS TOUR ONLINE #2 DAY2 HIGHLIGHTS
PLAYERS TOUR ONLINE #1
PLAYERS TOUR ONLINE #2
PLAYER TOUR ONLINE #1 TOP8 DECKLISTS
PLAYER TOUR ONLINE #2 TOP8 DECKLISTS
PLAYER TOUR ONLINE #1 ALL DECKLISTS
PLAYER TOUR ONLINE #2 ALL DECKLISTS
【おすすめ】プレイヤーズツアーオンラインの初週メタゲームブレイクダウン
禁止制限告知から2週間が経ったが、相変わらず「ティムール再生」と「ジャンドサクリファイス」が牽引するデッキ分布となった。ただし、そのシェアは大きく変化しており、先週時点では「赤単アグロ」も含めて三者がそれなりにシェアを分けている状態だったが、今回のプレイヤーズツアーでは、明確に「ティムール再生」が抜きん出ている。
特に#1は初日の約40%ものシェアが「ティムール再生」であり、2日目にはさらにその割合を増やすなど、かなり偏ったフィールドとなった。#2もすこし数を減らしたとはいえ、依然として約30%と高いシェアを保っている。
また、なんと言っても上位入賞率の高さが異常だ。Top16の6割、Top8の6割を「ティムール再生」が占め、"数も多ければ勝率も高い"という明らかな一強状態が生まれている。
#2ではそれなりに上位には残っているが 、先週と比較すると明確に評価を落としたのが「ジャンドサクリファイス」だ。理由は明白で「ティムール再生」に不利だから、である。今大会においても対面勝率は35%と厳しい数字を残している。
「赤単アグロ」や「バントランプ」が多いフィールドにおいては、とても良い選択肢だが、如何せんここまで苦手なデッキが増えてしまうとどうしようもない。少しばかり「ティムール再生」への耐性がある「ラクドスサクリファイス」は生き残るかもしれないが、今週の結果を受けてサクリファイス系はより厳しい立ち位置に置かれるだろう。
先週のLCQを席巻した「スゥルタイランプ」も、前評判どおりの結果とはいかなかったようだ。これも「ジャンドサクリファイス」に強く作られたデッキであり、「ティムール再生」とのマッチアップは2ヶ月ほど前に不利だと証明されていることが原因だろう。
上記のリストは現在のテンプレートに近いもので、かなり「ティムール再生」を意識した構成だが、それでも対面勝率は4割に届かない。
これからサクリファイス系が減ることを思うと、しばらくはお休み期間になるのかもしれない。また《戦争の犠牲》が強くなるまで待とう。
あと一歩及ばなかったが、今大会で評価をあげたのは「バントランプ」だ。環境で数少ない「ティムール再生」に有利なデッキであることが何よりの強み。初日通過率が#1では70%を超えるなど、「ティムール再生」が多いフィールドでの強さが証明された。
上のLSDのリストは、#1のトップ8が発表された時点で優勝候補に挙げられていたもの。不運な土地事故によりトップ4で敗退してしまったが、今後のメタゲームの鍵を握っているのは間違いない。
サクリファイス系や「ボロスサイクリング」など、特定のデッキタイプを苦手にすることが弱点だが、それらが数を減らしている今がチャンスだ。
【おすすめ】プレイヤーズツアーオンラインの初週マッチアップアナリシス
この表は「PLAYERS TOUR ONLINE 」の#1と#2で行われた主要デッキタイプ同士のマッチアップを一覧化したもの。一番左列が平均勝率だが、「ティムール再生」が57%と圧倒的であり、続いて「バントランプ」が54%と続き、あとはほぼブレークイーブンという状況。
数の多かった「ジャンドサクリファイス」や「スゥルタイランプ」などがすべて「ティムール再生」に弱かったことがこの状況を招いている。「ティムール再生」「バントランプ」「ジャンドサクリファイス」の三竦みが綺麗に成立すればメタゲームは健全に動き、偏れば今回のような結果になることがよく分かる。
集計元が違うので、数字は細かく違うけれど、上の表が見にくいという方のための別データ。意外と戦えているデッキとしては「緑単アグロ」が面白い。
《巨大化》を見て「まじかよ!」って思う方もいるかも知れないが、まじらしい。巨大化呪文の枚数にこそ差があれど、どれも大体こんな感じの構成をしてる。《水晶壊し》がメタゲーム的に強く、単体除去が少ない環境において《ヘンジの槌、ファレン卿》と《巨大化》のコンボはかなりのバーストを生み出す。
まだ使用者数は少ないが、「ティムール再生」の影響によって、クリーチャーへの警戒が薄れていくなら数を増やしてもおかしくないデッキかもしれない。
【小ネタ】プレイヤーズツアーオンラインのまとめ
・禁止制限直後なのに……
It's disappointing to have a deck that was 40% of the meta banned only to see another immediately take its place. I wouldn't mind seeing the format reimagined for the current era of power creep and Arena if going back to 5-10 years ago design-wise isn't an option.
— Saffron Olive (@SaffronOlive) June 13, 2020
禁止制限直後に40%ものシェアをもつデッキが登場したことへの苦言。
・《成長のらせん》の使用枚数
TOP16までに56らせんは草
— Matsumoto Yuki (@torauoo) June 14, 2020
なお、プロツアーの歴史上、トップ8に同名カードが32枚使用されたのは今回が初めて。《成長のらせん》32枚、《繁殖池》32枚、《寓話の小道》31枚。いきなり歴史が塗り替わった日だ。
・行弘スペシャル
最終戦はワイアットダービーの荒野の再生にフィーチャーで勝って奇跡の7連勝で0-2から7-2で初日終了!使ったデッキはマルドゥサイクリングでした。色々ガチャガチャできて楽しいよ! pic.twitter.com/7WlYEDoMPv
— 行弘 賢/YUKUHIRO KEN (@death_snow) June 14, 2020
これはめちゃくちゃ楽しそうだった!
・《発現の根本原理》スペシャルが初日6-0
あのスゥルタイ根本原理デッキを調整したデッキがPTにいたw
— はまさん@はま屋 (@ziguyan) June 13, 2020
なんとハチミツマンモス入りwhttps://t.co/6z5v5n4R8J
・GGならぬQQ
Tencent about to buy MTG Arena after hearing about all these "qq" combo decks winning in the PT
— Ben Swartz (@bensw) June 14, 2020
「ティムール再生」を使うときの必須テクニックとして"QQ"がある。このコマンドによって「すべての土地からマナを捻出できる」ので、この動きは致死量の《発展+発破》を想起させる死の宣告に近く、"GG(GoodGame)"の代わりに"QQ"とコメントが流れる試合も少なくなかった。
それを踏まえて、Tencentが展開するメッセンジャーアプリ「Tencent QQ」を絡めた、MTGアリーナを買収するんじゃないかというジョーク。
・アントンヨンソン「オンラインにはいいところもあるが、ライブの代わりになるものではない」
So many Hall of Famers here—some of whom we haven't seen in years! 12 entered #PTArena1 alone!@AntJons: "For me, it is basically all upside with a PT online, since I just can't justify the time and money to fly out to one. Pretty cool to play high level tournaments like this." pic.twitter.com/LiKH3Q2ZoZ
— Magic Esports (@MagicEsports) June 13, 2020
"個人的には、プレイヤーツアーオンラインのいいところとして旅費や旅行する時間がかからないことがある。家にいながらこのようなハイレベルなトーナメントに参加できるのはとても素晴らしいことだ。"
"ただ、同時に言えることとしては、このようなオンラインイベントが「ライブイベントの代わり」の体験を生み出すこともないということだ。"
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