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140字小説 「川辺の少年」

船が停泊していた。こんな場所に浮かべた覚えはない。周囲を見渡してみると、川辺で一人の少年が川の向こうを見ていた。「君、一人?」「うん」「早くお帰り。ここは君のいる場所じゃないよ」「……良いの?」怪訝な表情の少年に続けた「船頭の私が言うんだから間違いない」少年は花畑へと引き返した。

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