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「手伝って」が言えない!?発達障害による援助希求の難しさ子 〜対応&結果編〜

前回の続き、Cさんの事例の対応&結果編です。
※実際の事例を元にフィクションしたものを掲載します。

【対応】

①伝え方を決める
・漢字の書き取り問題が得意なことから分かるように、決められた答えを覚えて出すことは得意なCさん。
・「困った時は先生に『先生、手伝って』って言うんだよ。」と、いつ、だれに、どのように伝えるかを教えました。

②困り場面を予想して、近くにいるようにする
・そもそも人と話すことが少ないCさん。伝え方が分かったからといって、すぐに援助希求ができるわけではありません。
・そこで、あらかじめ予想できる困り場面では、近くにいる援助希求対象(=先生)にすぐ話しかけられるよう、Cさんの近くにいるようにします。

※Cさんからの援助希求があるまではこちらからのアクションはしません。ただし、Cさんが明らかに困っているのに援助希求がない場合は「どうしたの?」「困った時はなんて言えばいいんだっけ?」と、Cさんからの言葉促す言葉掛けをします。

③友達への伝え方を決める
・①②の方法で、特定の対象への援助希求ができるようになったら、近くにいる友達への援助希求もできるようにレベルアップします。
・やり方は今までと同じで、「この問題が難しい時は(いつ)、班の友達に(誰に)、『分からないから教えて』(どのように)と言いましょう」と、伝え方を知らせます。
・クラスへの全体指示で知らせることにより、子どもたちは班の友達を気にかけるため、Cさんが援助希求しやすい場作りもできます。

【結果と成長】

◎Cさんが信頼関係をもった大人には、自分から「手伝って」と言えるようになった。
◎伝え方が分かれば、近くの友達にも助けを求められるようになってきた。
→自分から助けを求めることで友達に助けてもらえる成功体験を通して、自分から友達に教えてもらおうと話しかける姿が見られるようになった。(かなり少しずつではありますが…!)

Cさんの事例は以上です。
今回は、
伝え方を教える
自分から行動することによる成功体験を積ませる
ことで、Cさんの援助希求の困難さにアプローチしました。

少しずつ援助希求ができるようになってきたCさん。しかし、大人から見れば、助けを求めた方がいいのではという場面でも、Cさん自身が困り感に気づいていない場合が多々あります。
そのような場面での対応が必要なのか、Cさん自身が困っていないならよしとするか、まだまだ悩むところです。いいアイディアがあればぜひ教えてくださいね!

最後までお読みいただきありがとうございました!

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