【140字小説】甦生
消えていた。
内臓を掻き分け
平穏を焼き尽くす炎。
それこそ生だった。
つまり、死んでいた。
しかし毛並みだけ整えた言葉の山から
再び芽吹いた小さな赤は
地獄を望遠鏡で覗きながら
知らず知らず育っていた。
喉が焼け、歯が溶け、
炎は皮を突き破って
私をまた生かし始める。
/ルリニコクみみみ
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?
消えていた。
内臓を掻き分け
平穏を焼き尽くす炎。
それこそ生だった。
つまり、死んでいた。
しかし毛並みだけ整えた言葉の山から
再び芽吹いた小さな赤は
地獄を望遠鏡で覗きながら
知らず知らず育っていた。
喉が焼け、歯が溶け、
炎は皮を突き破って
私をまた生かし始める。
/ルリニコクみみみ
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?