見出し画像

【140字小説】いぞん

時計が遠くで叫ぶ。

2tはある重厚な瞼を
脳のカーテンをしめて
小指でこじ開ける。

ハチミツに浸かった身体は
ぬるりと香る快感に酔い
積み上げた全てを諦める。

喉の奥までしゃぶりつく布団。

今でも明後日でも
外に出れば身体はベトつく。
避けられぬ、不快。

私はもう、いない。

/ルリニコクみみみ



▲ルリニコクHPへはこちら▲

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?