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自分にとってホームとは - 対話するリーダーシップ#25

あるグローバル企業のアジア太平洋地域のリーダーシッププログラムを担当することにあたって学んでいることをお伝えしてみたいと思います。学んでいること、そこに関する問いをここで共有することでビジネスパーソンの方々のご参考になったらと思っています。

今回のテーマは、自分にとってホームとはということです。高名な旅行作家、ジャーナリストであるピコ・アイアーさん(Pico Iyer)の2013年7月のTED Talk(日本語字幕付き)を取り上げます。

このタイミングで2013年のTED Talkを取り上げたのは、ようやく海外に行きやすくなってきたこと、海外からも個人旅行客の方々が入ってくるようになってくる状況で、改めて移動すること、そしてホームについて見つめることができるタイミングになったかと思ったからです。この対話するリーダーシップのシリーズでは、ご自身のパーパスであったり、内面を見つめることをお話ししていて、ホームというのはとても繋がりがあることだと思っているからです。

ピコさんご自身、インド人のご両親のもとにイギリスで生まれ、小学校まではアメリカで育ち、また中学以降はイギリスに戻り、再びアメリカに戻ってTime誌で仕事をされるうちに、日本に移住することにされたという方です。ご出身はと聞かれると、なかなか一言では答えられないということを抱えてこられました。

日本でも特に東京などでは実感することだと思うのですが、中国系、韓国系、インド系、必ずしもそんなカテゴリーにはおさまらない方も増えていると思います。ピコさんが話をされた2013年当時でも、世界中で生まれた国以外に住んでいる人は、人口としては世界第5位の国に匹敵するような規模になるのだそうです。現在では一体どうなるのか、コロナで人の移動に制約がありましたが、本当に多くを占めるようになっていると思います。そうなってくると、ますます、生まれた土地というよりも、自分の魂がある場所、いたいと思う場所、大切な人のいる場所がホームという場所になるのだと思います。

そんな時に、ピコさんが言われたこと、移動できる自由があるからこそ、しっかりと止まっていることが大切だということ、まさにこれから移動を始めるタイミングで、感じることができるのではないでしょうか。多くの方が、半ば強制的に、家にいることが多くなった時期を過ごされたと思います。そこから、国内においても、出張や旅行をしやすくなった時に、ホームというものを考えるきっかけを持ちやすいのではないでしょうか。なぜそこをホームと思うのか、他の場所に行くからこそ、気がつくことができるのだと思います。そこに、ご自身のパーパス、仕事をしている意味合い、ホームにいる意味合いもまた違う角度から、新しい目を持って発見することができるのではないかと思います。

今回の問い
ご自身のホームとはどこでしょうか
なぜそこをホームと思うのでしょうか

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