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発達の遅れが気になるママへ      ー10カ月 ハイハイをしないわが子ー 

毎月5日更新の育児エッセイ、第2弾!
ご覧いただきありがとうございます。
過去の記事を読んで頂いたり、購入していただきたり、
本当に感謝申し上げます♡

さて、今回は、発達の遅れをテーマに綴っていきます。

母子手帳や育児本に書かれた発達の目安を見て、
不安になったことはないでしょうか?
私はあります。

他人と比べることではない、
本人なりに成長していると、
と頭では分かっていても焦ってしまう。

我が家の次男は予定日よりも1カ月早く誕生した、
リトルベビーでした。
低血糖のためGCUに11日間、入院していたこともあります。
それでも順調に体重が増え、
首も座り、寝返りもし、ずり這いもして、お座りも上手になって、
そのたびに安心していました。

けれども、10カ月検診を控え、不安を感じるようになりました。
7カ月の時に始めたずり這いを、10カ月になっても続けているのです。
そのうち始めるだろうと思っていたハイハイをなかなかしません。
ずり這いといっても、片手片足で進み、左右差が見られます。
もちろん、つかまり立ちも、伝い歩きもしません。

長男の同月齢の頃と比べても、
明らかに発達が遅れているのは明白です。

「1カ月早く生まれたから…」の言い訳が
自分の中でそろそろ通用しなくなり、
いよいよ不安に変わってきました。

ネットで調べてみると、中には不安になる情報もたくさん書かれています。
怖くなってきて、
10カ月になるやいなや、当日予約で10カ月検診を受けることにしました。
もし、なにか問題があるのなら、
すぐにでも療育を始めたい!と思ったからです。
自分の中で悶々と不安に思うより、
早く専門家の意見を聞きたいと思ったからです。

今回の記事では、
「ハイハイをしない(片手片足のずり這いのみ)」
「つかまり立ちをしない」
「伝い歩きをしない」
という不安から、
専門家を訪ね(医師・保育士・保健師)、
書籍を読むなかで得られた知識を、ご紹介していきます。
そして、私が至った境地についてもご紹介します。

「発達が遅れているかも?」と不安に思われている方に届きますように。


1.10カ月検診 医師はどこを診る?

問診表や母子手帳で、発達の度合いを訪ねられます。
数々の「○○しますか?」の問に
もちろんわが子は「いいえ」が多い。
さらに不安は加速します。

医師には、
「個人差がありますから、温かく見守ってあげましょうね~」
と不安をなだめられます。

でも、10カ月検診で医師がシビアに見ているのは
・お座り
・パラシュート反射
・ポッピング反射
の3項目のようです。

お座りは言わずもがな、
2つの反射について紹介します。
どちらの反射も、歩行をするために必要な反射で、
10カ月頃から出現します。
(吸てつ反射、モロー反射などは有名ですよね!
 もう10カ月にもなると消失していますが、かわいかったなぁ♡)

1-1パラシュート反射とは

足底を床につけ体を横に倒すと、倒れるのを防ぐかのように、倒れた側とは反対側の足が出て両足がクロスしたような状態になる。

『乳児・児童の発達心理学』中澤監修 ナカニシヤ出版(2011)


1-2ポッピング反射とは

両脇を持って抱き、急に体を前に傾けると、着地姿勢をとるかのように手を広げて両腕を前に出す。

『乳児・児童の発達心理学』中澤監修 ナカニシヤ出版(2011)

10カ月検診の段階で、つかまり立ちや伝い歩きができていなくても、
上記3つのポイントがクリアならば、特に今できることはなく、
個人差として、温かく見守るしかない様子。

とりあえず、病院では、1歳児半検診を待たず、
1歳で発育チェックを行うという話で今回は特に問題なしで終わりました。
その頃には、歩けなくても、
せめて伝い歩きできているといいなぁと願っているところです。

保健師さん曰く、
ハイハイは、立ち歩くようになったらやらない動作なので、
どんな種類のハイハイをしていようが
将来にさほど影響はないとのこと。
もちろん全身運動なのでたっぷりやるに越したことないのだけど。

2.生活環境のせい?

どうして、発達が遅いのだろう…。
生活環境で思い当たる節があります。
それは、6歳児の兄の生活リズムに合わせているがために、
運動時間が圧倒的に短いのです。

例えば、
遊び部屋にはレゴブロックが散らばっています。
食べると危険なので、赤ちゃんにはベビーゲートの中で過ごしてもらっています。
畳1畳ほども広さの中で過ごすことが多いのです。

さらに、幼稚園行事や公園遊びに付き合ってもらっている時間は、
抱っこかベビーカー。

赤ちゃん中心の生活ができるならば、
起きている時間はめいいっぱい好きなように運動させてあげられるのに。
おそらく同月齢の赤ちゃんに比べると運動量は少ないと思います。

ちなみに文献にも以下のように書かれていました。

子どもの移動能力の発達は、赤ちゃんの月齢や身体の大きさなどにはあまり関係せず、むしろそれまでの身体運動の経験の質に応じて、まさに1人ひとり異なる筋道を見せると言っても過言ではないのでしょう。

『乳幼児のこころ 子育ち・子育ての発達心理学』遠藤他 有斐閣アルマ(2011)

また、長男を育児していた時に比べ、
支援センターに行く回数も少ないうえに、
赤ちゃん同士で遊ばせる機会もありませんでした。
いつも年の離れたお兄ちゃんとその友達に遊んでもらっていて、
同月齢ならではの刺激に飢えているのかもしれません。

10カ月の発育状況や生活環境を振り返り、
長男や夫にも協力してもらい、
できるだけ運動時間を確保できるように生活を改めることにしました。

3.ハイハイは十人十色

一般的なハイハイをしないこと。
それは何を意味するのか、想像するだけで怖くなりました。
身体的な病気?異常?知的障害?発達障害?

どんなわが子でも大事に育てる、それは変わらないけれど、
できればスクスク育ってほしいし、
何かあっても、受け入れるには時間がかかるかもしれないと思いました。

ただ、ハイハイを巡って文献を読み漁るうちに分かったことは、
「ハイハイに王道はなし!」ということ。
医師にも、保健師にも支援センターの保育士さんに聞いても、
ハイハイは十人十色。
我が子のようにずり這いしかしない子もいれば、
高這い(膝をつかずに熊歩き)の子、
お尻だけで歩く子(シャフリングベビー)の子、
後ろにしか進まない子、
そもそもハイハイやずり這いが好きじゃない子、等々。

こうした一見変わったハイハイの子は、歩行が遅れることが多いけれど、
知的発達に遅れはない場合が多いそうです。(中澤 他,2011)

もしも、身体的な問題(たとえば、まひなど脳や神経の疾患)があれば、
前述した反射がなかったり、
おもちゃで遊ぶ時も片腕を全く使わなかったり、
ハイハイ以外からも何らかのシグナルが出るだろうということ。
文献でも、原始反射の出現/消失のチェックは発達遅滞や脳性まひなどの
早期発見に有効と紹介されていました。(中澤 他,2011)

また、家庭でもできる知的発達を見極める一つの実験があります。

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