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影裏を読んだ

2021/10/18

811pm

なんとも言えない読後感。

これが、この感じが、文学か

といいたくなるような

面白かった。

最初は漢字の変な使い方に挫折しそうになったが、なんとも言えない魅力を感じて途中からは早く続きが読みたかった。

読み終わった今、変な漢字がこの作品の良さに寄与しているとは感じないので、そういう観点では漢字の使い方は著者の自己満足で、マイナスポイントだった。

悲哀、なんとも言えない寂しさがずっと漂っている。地方に出向してきて馴染めない主人公、唯一馴染めた人物もいろんな意味で失う、回覧板の次のひとである寂しいご老人、

ただそこに爽快感もある、爽快感というか、さっぱりしているというか、そんな寂しさって普通だよね、というような諦観

心地いい静けさと似ている、そういう面白さ

震災からの急展開的な面白さ

後半は目を滑らせるように読んでしまったが、退屈で目が滑ったのではなく、波に乗るようにスイスイと最後の着地まで読めたのだ。

821pm

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