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#エッセイ部門

女(芥川龍之介 小説 独自解釈 1)

女(芥川龍之介 小説 独自解釈 1)

引用:青空文庫 芥川龍之介「女」
芥川龍之介 女 (aozora.gr.jp)

 芥川龍之介先生の書いた小説「女」について考えてみたいと思います。

 この物語の主人公は雌蜘蛛、メスの蜘蛛です。「女」と言う題名から、人間の女性の話かと思いましたが、クモでした。人間の女性を「メス」と表現する事はよくありますが、人間以外の生き物を「女」と表現する事は考えた事もなかったので、さすがだなあと思いました。

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一番気乗のする時(芥川龍之介 小説 独自解釈 1)

一番気乗のする時(芥川龍之介 小説 独自解釈 1)

引用:青空文庫 芥川龍之介「一番気乗のする時」
芥川龍之介 一番気乗のする時 (aozora.gr.jp)

 芥川龍之介先生の書いた小説「一番気乗のする時」について考えてみたいと思います。このお話を書いたのは大正6年ですから、25歳の時でしょうか。

 冒頭で「僕は冬が好きだから、11月・12月が好きだ」と書いています。その理由として、11月末から12月初めの頃、夜遅くに家に帰ってくると、何とも

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或恋愛小説 或は「恋愛は至上なり」(芥川龍之介 小説 独自解釈 1)

或恋愛小説 或は「恋愛は至上なり」(芥川龍之介 小説 独自解釈 1)

引用:芥川龍之介「或恋愛小説――あるいは「恋愛は至上なり」――」
芥川龍之介 或恋愛小説 ――或は「恋愛は至上なり」―― (aozora.gr.jp)

 芥川龍之介先生が書いた「或恋愛小説」について考えてみたいと思います。登場人物は、小説家の堀川保吉(ほりかわやすきち)と婦人雑誌社の編集者。面会室での二人の会話を小説にしています。

 編集者に恋愛小説を書いてほしいと切り出された保吉は、書きたい

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