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「ドクターホワイト(第3話)」危ういバランス感覚を演じている浜辺美波が興味深い

3回目、CDTという組織が明確に成立した回と言っていいだろう。そして、浜辺美波が誰なのか?というところも動き出す。まずは、おばさんと、警察を辞めてきた男に誘拐されそうになる。確かに大きなものが動き出した感じを視聴者に感じさせるには十分なところ。そして、失踪中の瀧本美織の兄である、毎熊克哉から、柄本佑の元の電話がくる。医療的なドラマと、この浜辺をめぐるサスペンスがここから一緒に動き出すということだろう。まあ、ここまではそこそこに面白い。

それも、浜辺美波の無垢な少女演技に対しての面白さが半分くらいある。多分、浜辺本人もこの役のやり方を模索している感じなのだろうと思う。基本的な無垢さはともかく、その本質にある強さみたいなもの、そう彼女の性格的なものをそれなりにバランスを取るように演技している感じがある。そして、何かがわかったところで、一気にバランスを崩すような儚い感じ。誰かが守ってやることで保たれてる感じをどう出すのか?今回は、いろんな家族の問題が出てきたが、そこで彼女がその家族のバランスを保ってあげる感じはうまく出せていたと思う。そして、その辺がこのドラマのテーマの一つなのか?

役的には、病気の男の子の家来になるという今回の設定。ロボットが格好いい話から、死んだお父さんが格好いい話に持っていく。まあ、医者ではなかなかこういう感じの結び付けはできないだろう。ある意味、小児科の難しさの部分を浜辺演じる白夜は軽々と飛んでみせる。そう、この辺りは今の医療のあり方に対する提言的な部分もあるのか?医者たちが、自分が見過ごしているところを白夜に教えられ自分のバランスを直していく感じは心地よい描き方だ。

あと、研修医役の高橋文哉がなかなか良い印象だ。まだ「最愛」での吉高由里子の弟役の印象が強いので、そのまま成長してここにいるように見える気もする。全体が今ひとつ重苦しい医療現場にあって、未来が感じられる役になっている。素直な演技が好感!

そして、「ミステリと言う勿れ」からの柄本佑二本立てを見て、その演技の違いを見て、もう本当に良いベテラン俳優になったのですね、と感嘆いたしました。そう言う見方をすれば、もうお父さんよりも幅広い役をこなしている気もしますよね。これから、なお、日本の役者を引っ張っていく感じになるのでしょうね。

このドラマ、基本的にファンタジーな感じなので、ここから、どのくらいサスペンス色をつけていくかでドラマのテイストも変わっていくのだろうと思います。その辺は楽しみなところ。そして、浜辺美波の今後の演技にも注目しております。

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